カテゴリー
ウェルネスツーリズム

【伊賀の国】アウトドア派の癒しの楽園「岩倉峡」

はじめに

伊賀の国」は、かつての日本の地方行政区分で、現在の三重県西部、上野盆地一帯に該当する令制国の一つであり、東海道に属していた。「伊賀」は、現在でも三重県の伊賀地方を指す呼称として使われており、伊賀市と名張市を中心に構成されている。伊賀は、伊賀流忍者の発祥地として知られ、伊賀焼(陶器・炻器)や伊賀組紐の産地としても有名である。

岩倉峡は、三重県伊賀市に位置する美しい渓谷で、木津川沿いに広がる自然豊かなエリアである。岩倉峡周辺は、岩倉峡公園として整備されており、春には桜、秋には紅葉が楽しめるようになっているほか、キャンプ場やアスレチック広場、バーベキュードームなども設置されている。

木津川沿いに続く遊歩道は「川辺の散歩道」と呼ばれ、旧岩倉水力発電所跡地などの歴史的な遺構も見学することができる。

岩倉峡は、自然の美しさと歴史を感じることができる場所であり、アウトドア派のレジャー好き家族連れだけではなく、思索しながらゆっくりと散策したい一人旅派の旅行者にとっても最適な観光スポットの一つとなっている。

目次
はじめに
岩倉峡
あとがき

岩倉峡

岩倉峡【いわくらきょう】は、三重県伊賀市を流れる木津川にある渓谷の一つである。周辺は岩倉峡公園として整備されており、春は桜、秋は紅葉が楽しめる景勝地となっている。

岩倉峡には、「しあん橋」と呼ばれる長さ118mもある吊り橋が架かっている。川面までの高さが約36mであるらしいが、私にとっては半端ない高さである。岩倉峡の美しい景色を一望できるスポットとなっているが、私には渡る勇気はない。

「しあん橋」の名の由来は、渡るか渡らないかを「思案する橋」であると私は勝手に妄想(?)していたが、実は「しあん」というのは伊賀地方の方言で「あずきあん」のことを指しているという。

この吊橋が「あずきあんのように地域の人々に愛される存在になってほしい」との願いが込められて命名されたという。

吊橋の名の由来が私が妄想(?)した「思案」説ではなかったが、こと吊橋に関しては、思案する時間など私には数秒も必要でない。高い所が苦手な私には思案するまでもなく「渡らない」という一択しかない。

公園内にはキャンプ場、体験学習の丘、見晴らしの丘なども整備されているが、お薦めは木津川沿いに整備された「川辺の道」と呼ばれる遊歩道の散策である。

変化に富んだ岩倉峡の景色を見ながらの遊歩道を歩くのは全く飽きない。

気づけばかなり歩いていることになるが、不思議と疲れてはいない。それだけ景色が良いということの証左である。

岩倉峡には所々に深い淵があり、そして各渕には「渕の主」【ふちのぬし】と思しき大きな黒いコイ(鯉)が泳いでいるのが遊歩道沿いから確認できた。

「渕の主」は、まるでそれぞれの渕を縄張りにしているかのように他を寄せ付けずに悠然と泳いでいた。

遊歩道の途中には旧岩倉水力発電所跡地があり、水路の遺構が残っている場所もある。

公園内にあるキャンプ場は、夏場はかなりの賑わいを見せるようである。来年の夏にはキャンプでもしてみようかと思う。

駐車場は複数あり、第5駐車場(無料)に停めることができれば近くて便利である。

名 称岩倉峡
所在地三重県伊賀市西高倉6358-1
駐車場あり(無料)
アクセス名阪国道・大内ICから車10分
Link岩倉峡公園キャンプ場 | 伊賀市文化都市協会

あとがき

岩倉峡公園には、私の娘たちがまだ幼かった頃に行ったきりであり、随分と久し振りに訪れたことになる。最初に娘たちと来た際に、私は吊橋「しあん橋」を渡ることができたのであろうか。

高い所が苦手なのは、今に始まったわけではなく、若い頃から既に苦手であった。当時は娘たちにもバカにされたのかも知れないが、その記憶ははるか遠くのものとなり、思い出すことができない。

尤も悪い記憶はすぐに忘れる性格なので、完全に忘れてしまっていても驚きはしない。それはストレス耐性のために必要な資質であると信じて疑わない生来の楽天家ゆえの考えである。


【関連記事】
【伊賀の国】芭蕉翁のふるさとの地で芭蕉塚を訪ねる
【伊賀の国】芭蕉の生家と服部土芳の蓑虫庵を訪ねる
【伊賀の国】自然と歴史が交差する場の「上野公園」
【伊賀の国】伊賀上野城が朝霧に浮かぶ写真を撮る!
【伊賀の国】朝霧に浮かぶ伊賀上野城の絶景を撮る!
【伊賀の国】街歩き「伊賀上野城下町のおひなさん」
【伊賀の国】伊賀市の秋の風物詩となった「芭蕉祭」
【伊賀の国】ユネスコ無形文化遺産の「上野天神祭」
【伊賀の国】伊賀一宮の敢国神社に伝わる獅子神楽
【伊賀の国】伊賀上野NINJAフェスタに参加!
【伊賀の国】名張の夜を彩る「名張川納涼花火大会」
【伊賀の国】名張の夜を照らす「愛宕神社の火祭り」
【伊賀の国】大イチョウの黄葉が綺麗な「植木神社」
【伊賀の国】くねり御輿と楼車「植木神社の祇園祭」
【伊賀の国】陽夫多神社の「祇園祭・願之山踊り」
【伊賀の国】伝統の夏祭りをはしごして夏を満喫!
【伊賀の国】関西の耶馬渓「香落渓」は紅葉の名所
【伊賀の国】美しい水の舞「滝山渓谷・白藤滝」
【伊賀の国】紅葉の名所「滝山渓谷・白藤滝」
【伊賀の国】秋の風と共に「名張秋祭り」を楽しむ!
【伊賀の国】大イチョウの黄葉が綺麗な「積田神社」
【伊賀の国】大イチョウの黄葉が綺麗な「霊山寺」
【低山登山】旧霊山寺の遺跡が残る「霊山」に登頂!
【低山登山】伊賀の最高峰「尼ヶ岳」に登頂!
「伊賀の国」イチョウの黄葉が綺麗な絶景名所3選
【伊賀の国】伊賀流忍者の発祥の地で学ぶ忍者の実像
【伊賀の国】伊賀流忍者の修行の里「赤目四十八滝」
【伊賀の国】石燈篭と樹齢350年超の枝垂桜の延寿院
【伊賀の国】真っ青な湖面が印象的な「青蓮寺湖」
【伊賀の国】四季の変化があざやかな「青山高原」
【伊賀の国】鈴鹿国定公園内の余野公園「つつじ祭」
【伊賀の国】御墓山古墳、美旗古墳群や石山古墳の地に眠る被葬者たちは誰か?
【伊賀の国】ミエゾウの足跡化石のレプリカに会える大山田せせらぎ運動公園
【伊賀の国】徒然草作者の吉田兼好終焉の地「兼好塚と兼好法師遺跡公園」
【伊賀の国】観菩提寺正月堂の古儀式「修正会」での火と水の荒行・達陀行法!
【伊賀の国】夏越の大祓神事「茅の輪くぐり」とは?
【伊賀の国】日本三大仇討ち「鍵屋の辻の決闘」史跡
【伊賀の国】藤原千方と四鬼伝説の千方窟・逆柳甌穴
【伊賀の国】飛鳥・奈良時代の寺院跡「夏見廃寺跡」
【伊賀の国】地震守護の神「大村神社」
【伊賀の国】地震守護の神「大村神社」秋の例祭
【伊賀の国】神輿が石段を登る「うの宮神社の秋祭」
【伊賀の国】船形だんじりと共に「種生神社の秋祭」
【伊賀の国】火の忍術を感じる「手力神社の秋祭」
【伊賀の国】カッコ踊りが彩る「勝手神社の秋祭り」
【伊賀の国】伝統の秋祭りをはしごして秋を満喫!
【伊賀の国】名張藤堂家邸跡と旧細川邸やなせ宿
【伊賀の国】宇流冨志禰神社と名張藤堂家寄贈の能面
【伊賀の国】能の大成者・観阿弥の「創座の地」
【伊賀の国】観阿弥を偲ぶ伊賀上野城前での「薪能」
【伊賀の国】本堂の美しい彫刻が魅力の寺「常福寺」
【伊賀の国】西国四十九薬師霊場札所の「弥勒寺」
【伊賀の国】アウトドア派の癒しの楽園「岩倉峡」
【伊賀の国】青山高原に鎮座する「奥山愛宕神社」
【伊賀の国】神話に登場する神々の社「比々岐神社」 
【伊賀の国】奥山愛宕神社と比々岐神社の「両詣り」
【伊賀の国】鯛ヶ瀬峡と島ヶ原温泉・やぶっちゃの湯
【伊賀の国】かえで渓谷と大山田温泉・さるびの
【伊賀の国】菜の花フェアと大山田温泉さるびの
【伊賀の国】さくら祭りも開催される伊賀の桜の名所
【伊賀の国】静寂の中に佇む癒しの聖地「新大佛寺」
【伊賀の国】伊賀の里モクモク手づくりファーム
【伊賀の国】伊賀組紐、その伝統と魅力を伝える施設
【伊賀の国】伊賀焼、その伝統と魅力を発信する施設