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祖母傾国定公園の絶景へ!高千穂峡での散策&ボート遊び

はじめに

祖母傾国定公園【そぼかたむきこくていこうえん】は、九州東部の大分県と宮崎県との県境にまたがる山岳地帯や河川流域を指定区域とする国定公園である。名称は、県境に位置する祖母山(標高1,756m)及び傾山(標高1,602m)に由来している。

祖母傾国定公園の指定区域内には景勝地も多いが、なかでも祖母山の南麓にある高千穂峡は特に有名である。

また、高千穂には日本神話にまつわる伝承が残る神社も多く、宮崎県北部随一の観光地である。

本稿では、そんな高千穂峡や高千穂を中心に記してみたいと思う。

目次
はじめに
高千穂峡
高千穂峡遊歩道を散策
高千穂峡でボート遊び
あとがき

高千穂峡

高千穂峡【たかちほきょう】は、五箇瀬川峡谷【ごかせがわきょうこく】の別名で、宮崎県北部を流れる五ヶ瀬川の峡谷である。宮崎県高千穂町に位置するため高千穂峡と称されることが一般的である。尚、五ヶ瀬川は、五ヶ瀬川水系の本流で、延岡市から日向灘へと注ぐ一級河川である。

高千穂峡は、柱状節理が特徴的な深い谷で、高千穂峡のほぼ中央には真名井の滝【まないのたき】が流れ落ちている。落差17mの直瀑であり、周囲の柱状節理の岩肌と相まって非常に美しい滝である。日本の滝百選に選ばれている有名な滝でもある。

高千穂峡の真名井の滝の周辺は、貸しボートで遊覧できるようになっているので、この名瀑の至近まで近づくことができる。

また、高千穂峡には遊歩道が整備されているので散策を楽しむこともできる。高千穂峡には駐車所が3か所(臨時駐車場を含めると4~5ヵ所)もある。どの駐車場に駐車するかによって出発点が当然ながら変わる。

例えば、第2あららぎ駐車場または第3大橋駐車場に駐車した場合には、第1御塩井駐車場(ボート乗り場)までの遊歩道を往復するのが一般的であると思う。その逆もしかりである。


高千穂峡遊歩道を散策

峡谷に沿って整備された全長約1kmの遊歩道には、途中に槍飛橋仙人の屏風岩、それに真名井の滝の展望台などがある。これらの観賞スポットを巡りながら散策するには非常に気分の良いものである。

高千穂峡は、阿蘇山の約12万年前の噴火活動による火砕流が急激に冷却されてできた堆積溶岩が長い年月もの間、五ヶ瀬川による浸食作用を受けて形成されたV字峡谷である。また、高千穂峡遊歩道の上部には阿蘇山の約9万年前の噴出による火砕流堆積物もみられるという。この両者の堆積溶岩が連結して高千穂峡を形成しているらしい。

だから断崖の高さは平均80m、最も高い断崖では100mにも達しているという。高千穂峡ではこのような断崖が東西7kmにわたって続いていると言われている。


御塩井【おしおい】駐車場が満車であったため、あららぎ駐車場に車を止め、駐車場横にある「あららぎ乃茶屋」から遊歩道を通って御塩井駐車場に向かう。その近くにボート乗り場がある。

遊歩道の途中に新旧の橋が見える場所がある。新旧の橋とは、神都高千穂大橋神橋のことである。

高千穂峡谷は想像以上に狭い渓谷であることを知った。

ほぼ垂直に削り取られた渓谷になっている。

遊歩道を進むとやがて眞名井の滝展望台に到着する。

眞名井の滝は周囲の景観と相まって感動を与える滝である。

高千穂峡と書かれた石碑前
紅葉が美しい
伏流水が地表に滝となって現れた場所

高千穂峡でボート遊び

御塩井駐車場横にある観光ボートのチケット売り場でチケットを購入し、ボート乗り場に向かう(徒歩3分程度、下り坂)

ボートを漕ぐのは久し振りではあったが結構うまく操れたのではなかろうか。流れが速くないので漕ぎやすいということも功を奏した。

遠くからでは分からなかったが近寄ると結構な水量である。マイナスイオンをしっかりと浴びることができそうだ。

両側はほぼ垂直の壁のように切り立っていて、崖上から落ちてくる滝は迫力のある眺めである。

眞名井の滝は、日本神話によれば天村雲命【あめのむらくものみこと】という神が天孫降臨の際に、この地に水がなかったので水種を移したことからできた滝とされる。

この神秘的な美しさの中にいると穢れが落とされる気がする。

先程、眞名井の滝を眼下に見ていたを今度は見上げる。

川面に浮かぶ木の葉を見るとほとんど流れがないように見える。

眞名井の滝から離れ、もうすぐ折り返して地点に到着する。

折り返し地点で、ボートの向きを転換して乗り場に向かう。

眞名井の滝の下を通過するの楽しい。しかしこの場所が最も混みあうので長居はできない。

神秘の瀧「眞名井の滝」で、マイナスイオンをしっかりと浴びたためか、天候は今一であったが、気持ちは晴れやかである。

滝が左右のどちらから落ちてくるかでボートの位置が分かる。

30分のボート遊びはあったという間に過ぎてしまう。ボート乗り場で順番を待っていた時間の方が長かったように思う。

楽しい時間は短く感じるのは常であり、致し方ない。帰路に就くとしよう。

よくぞこれほどの多くの枚数の「眞名井の滝」の写真を、しかも同じような構図で撮ったものだと我ながら呆れるしかない。しかし、それほど魅力的な場所であるということだろう。誘ってくれた妻に感謝である。

あららぎ駐車場(約50台)
宮崎県西臼杵郡高千穂町押方1245
御塩井(おしおい)駐車場(約40台)
宮崎県西臼杵郡高千穂町向山
高千穂峡の中心となる駐車場。カーナビ設定時には、「高千穂峡淡水魚水族館」を設定すると良い。
高千穂峡 | 高千穂町観光協会 | 宮崎県 高千穂の観光・宿泊情報

あとがき

社会人になったばかりの頃から高千穂の峰に登山したいと思っていたが、時が過ぎ、体力に自信が無くなった今はそれは叶わないと諦めている。それでも妻の誘いのおかげで高千穂峡に来ることができたのでそれで満足しようと思う。

高千穂峡谷という、驚くほどに狭くなった峡谷を私は他にしらない。黒部峡谷の猿飛峡も狭かったが、この峡谷の最も狭い所なら猿ではなく私でも飛べそうな感じである。高さがあるので、決して飛びたいとは思わないけれども、それくらいに狭いということだ。その峡谷が少し広くなった場所に高千穂の峰々から集めた水がに眞名井の滝となって注ぎ込む。

眞名井の滝は、期待していた以上に素晴らしかった。落差や水量を単純に比較すれば、眞名井の滝以上の滝は他にも多く存在するが、神話の伝説が残るこの滝にはどこか神秘性を感じてしまう。

本稿は、妻の写真を他のブログ記事にも掲載してみようと思うようになった記念すべき記事である。最初に書いたように本稿の写真は妻が自分のiPhoneで撮影した写真ばかりである。私が撮影した写真は一枚も掲載していない。

私の腕が未熟なばかりに、ミラーレス一眼レフの愛機とレンズには申し訳ないと思っている。宝の持ち腐れにならないよう精進しなければならないと思い立ったきっかけにもなった本稿である。