はじめに
大和葛城山【やまとかつらぎさん】(単に葛城山と呼ばれることもある)は、奈良県御所市と大阪府南河内郡千早赤阪村との境に位置する標高959.2mの山である。大阪府最高峰であり、日本三百名山にも選定されている。(引用:ウィキペディア)
大和葛城山は、金剛生駒紀泉国定公園内にあり、北の二上山や南の金剛山に連なる金剛山地の山の一つである。かつては金剛山を含む葛城山脈を総称して葛城山と呼び、大和葛城山は大和国では 戒那山【かいなさん】、天神山あるいは鴨山と呼ばれていたらしい。
大和葛城山の麓には「葛城古道」が今も存在し、古道沿いには古代豪族の葛城氏や鴨氏ゆかりの古社が点在している。彼岸花(曼珠沙華)の撮影に行った九品寺【くほんじ】や葛城一言主神社もこの葛城古道沿いにある。
葛城古道は、記紀に記された天照大御神が統治する天上界である高天原【たかまがはら】の伝承地とされる金剛山の台地に通じる道でもある。
さらに足を延ばせば金剛山の麓にある高鴨神社【たかがもじんじゃ】に到着する。高鴨神社は全国の鴨(加茂) 社の総社であり、世界遺産にもなっている京都の下鴨神社【しもがもじんじゃ】や上賀茂【かみがもじんじゃ】の源流はこの高鴨神社である。
このように伝説と歴史のある葛城古道の北側の起点近くには大和葛城山への登山口があり、ロープウェイを利用すれば楽に登頂できる。
葛城高原【かつらぎこうげん】は山頂付近に広がる高原であり、ススキの群生地としても知られているのでススキの穂を撮影しながら散策を楽しもうと訪れることにした。
京阪神から葛城高原へのアクセスは非常に容易であるので、十分に日帰りが可能である。しかし、折角なので近郊に温泉施設がないかを調べてみたところかもきみの湯と金剛乃湯があることが分かった。
今回、葛城高原へは午後の到着で午後5時の最終のロープウェイで下山したため温泉施設には行っていないが、5月のつつじの季節には葛城高原からの帰路に立ち寄ってみたいと思っている。
葛城高原
葛城高原【かつらぎこうげん】は、奈良県と大阪府の県境に位置する大和葛城山(標高959m)の山頂付近に広がる高原である。
葛城高原・山頂からは大和盆地や大阪平野を一望できる。
葛城高原は、ツツジの大群落(見頃は5月)で知られているが、ススキの大群生もあるので10月中旬~下旬頃に見頃を迎えるススキの穂の美しさを楽しめる。
ススキの穂の美しさは天候にかなり影響されるが、陽光を浴びて銀色に輝くススキの穂は本当に美しい。筆舌に尽くしがたい。
ススキの穂は日中と夕暮れ時では全く違った表情を見せる。
葛城山ロープウェイの運行は午後5時が最終発であるので日没時の夕陽に輝くを黄金色のススキの穂を観ることができないのは残念である。
名 称 | 葛城高原 |
所在地 | 奈良県御所市櫛羅 |
Link | 葛城高原|奈良県観光[公式サイト] あをによし なら旅ネット |
かもきみの湯
露天風呂「かもきみの湯」の泉質は、ナトリウムー炭酸水素塩・塩化物泉である。地下約1,600mの源泉から汲み上げる温泉の温度は28.4℃と低温であるので加温して使用しているようだ。
内風呂には趣の異なる「鶴の湯」と「亀の湯」があり、男湯と女湯が日替わりになっている。貸切の家族風呂もあるという。
名 称 | かもきみの湯 |
所在地 | 奈良県御所市大字五百家333 |
Link | かもきみの湯 – 神々が宿る杜の天然温泉 |
金剛乃湯
温泉は地下1,300mからくみ上げられる天然温泉(源泉の温度は60℃)を加水せずにそのまま利用しているという。地表に出たときの水温は26.5℃らしいので加温はしていると思われる。
泉質は、ナトリウム-塩化物泉であり、入浴すると湯冷めしにくく、お肌もツルツルになる、いわゆる「美肌の湯」である。
また、開放感あふれる露天風呂など、多彩に楽しめるさまざま浴場を備えているという。
名 称 | 金剛乃湯 |
所在地 | 奈良県五條市新町2丁目874-1 |
Link | 温泉 金剛乃湯 | 奈良県五條市 宿泊施設 |
あとがき
秋晴れの下、葛城高原を散策していると昼寝をしたい気分に駆られたが、子供連れの家族で賑わう場所ではそういうわけにはいかず我慢した。もっとも何人かは昼寝をしており、そののどかな風景は休日を過ごすには恰好の場所であることを物語っていた。
ススキの群生地としては、生石高原(和歌山県)に比べると規模は小さいが、ススキの穂の写真を撮るには十分である。何よりアクセスが容易なのは嬉しい。
葛城高原はススキよりもつつじの方が有名らしいので、次回は是非、5月頃に再訪してみたい。
その際にはかもきみの湯または金剛乃湯に立ち寄り、スパツーリズムに則した旅にしたいと思う。