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【伊賀の国】伝統の秋祭りをはしごして秋を満喫!

はじめに

伊賀の国」は、かつての日本の地方行政区分で、現在の三重県西部、上野盆地一帯に該当する令制国の一つであり、東海道に属していた。「伊賀」は、現在でも三重県の伊賀地方を指す呼称として使われており、伊賀市と名張市を中心に構成されている。伊賀は、伊賀流忍者の発祥地として知られ、伊賀焼(陶器・炻器)や伊賀組紐の産地としても有名である。

そもそも「秋祭り」とは、主に秋に行われる祭りの総称で、特に農村地帯で収穫に感謝するために行われるものである。秋は実りの季節であり、農作物の収穫を祝うために地域の人々が集まり、神社での祭りやお神輿の渡御【とぎょ】などが行われる。

したがって、秋祭りには、下記のような意味があるとされる。

  • 収穫への感謝
    • 農作物が無事に収穫できたことを神様に感謝する
  • 地域の絆を深める
    • 地域の人々が一緒に祭りを楽しみ、コミュニティの絆を強める
  • 伝統文化の継承
    • 伝統的な踊りや音楽、神輿や獅子舞などを通じて、地域の文化を次世代に伝える

秋祭りは、地域ごとに特色があり、それぞれの祭りで異なる楽しみ方がある。ここ「伊賀の国」にも特徴的な秋祭りが存在する。本稿では、地元の秋祭りに参加して、その魅力を体験した上でレポートしたいと思う。

目次
はじめに
勝手神社「カッコ踊り」
手力神社 秋祭
上野天神祭
種生神社秋祭り(おわたり)
名張秋祭り
大村神社秋季例大祭
うの宮神社秋祭り
あとがき

勝手神社「カッコ踊り」

勝手神社は、三重県伊賀市山畑にある神社で、主祭神として天忍穂耳命【あめのおしほみみのみこと】が祀られている。天忍穂耳命は、「農業や豊穣を司る神」として信仰されている。

勝手神社のカッコ踊りは、勝手神社で毎年10月第2日曜日に行われる秋の例祭の一部である。この踊りは江戸時代中期に始まり、昭和38年(1963年)に三重県の無形文化財に指定され、昭和46年(1971年)には国の民俗芸能選択に指定されている。

この「カッコ踊り」の特徴は、色とりどりの花を付けて垂らしたオチズイを背負い、胸につけた羯鼓【かっこ】と呼ばれる田楽形式の太鼓を打ちながら踊るスタイルである。

この踊りの目的は、悪疫退散や雨乞い、五穀豊穣を祈るためであると伝えられている。当日は御旅所から勝手神社まで行列が行われる。

国指定文化財の神事踊りである「勝手神社のカッコ踊り」は、この地域の伝統文化を次世代に伝える重要な役割を果たしていると共に、地域の人々が一体となって楽しむことができる素晴らしいイベントとしての機能も果たしているようだ。

名 称勝手神社
所在地三重県伊賀市山畑482
TEL
駐車場
Link勝手神社のカッコ踊り – 伊賀上野観光協会

手力神社 秋祭


上野天神祭

上野天神宮菅原神社)は、三重県伊賀市にある神社で、主祭神として菅原道真が祀られている。主祭神は「学問と文芸の神様」であり、地元では「天神さん」として親しまれている。

上野天神祭は、上野天神宮(菅原神社)の伝統的な秋祭りであり、400年以上の歴史がある。上野天神祭りの楼車【だんじり】曳行は、ユネスコ無形文化遺産にも登録されている。

上野天神祭は、例年10月25日までの直近の日曜日(神幸祭)、その前日(足揃えの儀・宵山)と前々日(宵々山)の3日間にわたって開催される。

会場は、上野天神宮(菅原神社)のほか伊賀市上野三筋(本町通・二之町通・三之町通)となる。

上野天神祭の特徴をまとめると下記のようになるかも知れない。

  • 鬼行列
    • 百数十体の鬼に扮した氏子が練り歩く
    • 神輿の渡御に供奉してその露払いの役割を果たしている
    • 「役行者」の面は、初代藩主・藤堂高虎が自身の眼病平癒の祈祷を城下の修験道寺院に命じた際に早く平癒したことから返礼として寄進したものであると伝わる
  • だんじり曳行
    • 京都祇園祭の山鉾の形態を取り入れた9基の楼車【だんじり】が、お囃子を奏でながら巡行する
    • ユネスコ無形文化遺産に登録されている
  • 神幸祭(本祭の巡行)
    • 天満宮・九社宮の2基の神輿に供奉する形で、百数十体からなる鬼行列に続いて、9基の楼車【だんじり】がお囃子を奏でながら巡行する(城下町を練り歩く)
上野天神祭の行事日程
  • 宵々山
    • だんじりの展示や提灯の点灯が行われる
    • 本町通・二之町通などのだんじり蔵にて飾付
  • 足揃えの儀・宵山
    • 鬼行列やだんじりの巡行が見られる
    • 足揃えの儀」は鬼行列の練行とだんじり曳行
    • 鬼行列の練行(三之町筋で14:00~16:00)
    • だんじり曳行(本町通・二之町通などで13:00~16:00)
    • 宵山」は提灯に点灯してだんじりお囃子演奏
    • 本町通・二之町通などで、18:00から20:00頃まで
  • 神幸祭(本祭りの巡行)
    • 神輿行列、鬼行列、だんじりが城下町を練り歩く
    • 午前9時に東御旅所を出発
    • 午後4時頃に三之町筋にて終了


種生神社秋祭り(おわたり)

山間部では珍しい船形だんじりをはじめ
獅子神楽、神輿、こたつき、相撲旗、馬駆けが練り歩く

古くから種生神社に伝わる秋祭り。呼びものの渡御式(おわたり)は、獅子神楽を先頭に、神輿、こたつき(帆を模した旗)、相撲旗、氏子の行列、だんじりが100メートル先のお旅所まで練り歩きます。
特に山間部では大変珍しいといわれる船形だんじりをはじめ、こたつき、馬駆(うまかけ)が行われるさまは伊賀の珍祭と言われ、毎年沢山の人が見物に訪れています。

※毎年10最終の土日(内容は変更の場合があります)

宵宮祭:18:30〜
・祭典・奉納舞(舞姫、楽人、獅子舞)・湯神楽
・奉納太鼓(青山太鼓保存会)・振舞い酒・祇園ばやし

例大祭:
・大祭典 12:30〜・出仕の儀(しゅうしのぎ) 13:30〜
・奉納舞(種生獅子神楽) 14:00〜
・馬駈(うまかけ) 14:45〜
・渡御の儀(神輿・舟形だんじり・相撲旗) 15:00〜

infomation

開催日(月)10月会場種生神社住所伊賀市種生1278お問い合わせ先TEL:0595-55-2004(博要地区市民セン


名張秋祭り

名張秋祭りは、1636年に藤堂高吉が始めたとされる歴史あるお祭りです。2024年の開催は10月28日(土)と29日(日)です。見どころは以下の通りです12

宵宮(10月28日): 伝統のたいまつ行列が行われ、午後8時から始まります。

本祭(10月29日): 各町々が持つ御輿や太鼓台、だんじりが旧町内を巡行します。


大村神社の秋季例大祭

  • 三重県の大村神社は、垂仁天皇の皇子である息速別命を主祭神とし、武甕槌命や応神天皇などを配祀する神社です。[1][1] 伊賀の国の総鎮守として古くから崇敬されてきました。[2][3] この神社は奥山愛宕神社の社務所も兼ねており、御朱印はこちらで頂けます。[1][1] [2][3]

伊賀市の大村神社は、三重県伊賀市阿保にある式内社で、旧社格は県社です。[1][1] 23

祭神は、垂仁天皇の皇子である息速別命(大村神)を主祭神とし、武甕槌命、経津主命、天児屋根命などを配祀しています。[1][1] 23 この神社は、地震守護の神社として知られており、拝殿の西側には、地下深くに広がり、大地を揺るがす大ナマズを押さえるとされる霊石「要石」が奉斎されています。24

この神社の歴史は古く、貞観5年(863年)には神階が昇叙されたとの記録があります。[1][1] 3 延長5年(927年)に成立した延喜式神名帳にも「大村神社」として記載されています。[1][1] 3 この神社は、天正9年(1581年)の天正伊賀の乱で焼失しましたが、天正15年(1587年)に再建されました。23 この時造営された本殿は、現在は宝殿として残されており、国の重要文化財に指定されています。[1][1] 235

境内には、要石のほかにも、日本三奇鐘の一つとされる「虫喰鐘」や、国の天然記念物に指定されたオオムラザクラやクシマザクラなどの見どころがあります。24 また、毎年11月に行われる秋季例大祭では、要石の前に置かれた石のナマズを花車に乗せ、神輿と共に阿保の町中を練り歩くという風習があります。4

伊賀市の大村神社は、伊賀の国の歴史と信仰を伝える神社です。地震から地域を守る神様として、多くの人々から敬われています。 伊賀国総鎮守の大村神社

巨大ナマズ発見?!
地震の神様 大村神社

安土桃山時代に建てられた、国指定重要文化財「宝殿」のほか、
日本三大奇鐘の一つ「虫喰鐘」。地震を呼ぶ巨大ナマズを抑える「要石」など、
見どころいっぱいの神社です。

またナマズの絵の描かれた絵馬や
奉納用の張子のナマズはとても可愛く、お守りやお土産として
持ち帰る人もいるようです。

近くの桜山公園は桜の名所で、桜の季節には多くの人で賑わいます。

infomation

名称大村神社住所伊賀市阿保1555お問い合わせ先TEL:0595-52-1050ホームページwww.jinja-net.jp/oomura-jinja/開館時間フリー休館日なし料金無料駐車場あり


大村神社例祭

大村神社の例祭

地震の守り神としても知られる大村神社の秋祭り
大ナマズの花車や獅子舞が巡行します

宵宮祭:11月2日(日)

・祭講参拝 9:00〜
・常夜灯点灯 17:30〜
・宵宮祭 18:30〜
・獅子舞奉納 19:30〜

例大祭:11月3日(月・祝)

・秋季例大祭 11:00〜
・湯神楽 12:20〜
・神輿、なまず清祓い12:30〜
・奉祝餅撒き 12:40〜


うの宮神社秋祭り

伊賀市島ケ原のうの宮神社と100段以上の石段を神輿を担いで登る圧巻の秋祭り

100段以上の石段を神輿を担いで登ります。

開催日(月)11月3日会場うの宮神社住所伊賀市島ケ原4689


あとがき


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