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四季折々の花が美しい奈良大和路の花の寺「長谷寺」

はじめに

長谷寺【はせでら】は、奈良県桜井市初瀬に位置する、真言宗豊山派の総本山の寺院である。西国三十三所第8番札所であり、四季折々の美しい花々が楽しめる「花の寺」としても知られる。特に、特に牡丹の花が有名である。

長谷寺の牡丹は、唐の皇妃である馬頭夫人が観音様の霊験を得たお礼に牡丹を献木したのがその始まりと伝えられている。毎年4月下旬から5月上旬にかけて、長谷寺では約150種類、約7,000株の牡丹が咲き誇る。仁王門から本堂に通じる登廊周辺に咲き、訪れる参拝者を魅了する。

この時期には「ぼたんまつり」が開催され、牡丹献花祭やぼたん茶会などのイベントも行われる。

目次
はじめに
長谷寺
あとがき

長谷寺

長谷寺【はせでら】は、真言宗豊山派の総本山の寺院である。山号は豊山【ぶさん】で、西国三十三所第8番札所である。御本尊は十一面観世音菩薩である。道明によって開山されたと伝わる。

長谷寺

初瀬山は牡丹の名所であり、4月下旬から5月上旬には約150種類以上、およそ7,000株の牡丹が満開になる。初瀬山の中腹に本堂が建ち、長谷寺は古くから「花の御寺」と称されている。

長谷寺牡丹【ボタン】

『源氏物語』の玉鬘【たまかずら】の巻のエピソード中に登場する「二本【ふたもと】の杉」は現在も境内に残っている。

名 称豊山 長谷寺
所在地奈良県桜井市初瀬731-1
駐車場あり(有料)
Link奈良大和路の花の御寺 総本山 長谷寺

あとがき

長谷寺の創建は、奈良時代の朱鳥元年(686年)に遡る。僧の道明が初瀬山の西の丘に三重塔を建立したのが始まりとされる。

神亀4年(727年)には、僧の徳道が聖武天皇の勅命により東の丘に本尊十一面観音像を祀ったとされる。

承和14年(847年)には定額寺に列せられ、天安2年(858年)には三綱が置かれ、官寺としての地位を確立したという。

平安時代中期以降、観音霊場として貴族の信仰を集め、豊臣秀吉や徳川家光の寄進により再建が行われたと伝わっている。

その後も多くの歴史的な出来事を経て、現在に至るまで多くの人々に信仰されている古い歴史のある寺院である。

歴史の古い寺院には伝説がつきものである。長谷寺にもいくつかの伝説があるようだが、その中でも特に有名なのは、御本尊の十一面観音像にまつわる伝説(十一面観音菩薩像の伝説)である。

長谷寺の徳道上人が、楠の大木から2体の十一面観音像を彫り上げ、そのうちの1体を本尊として長谷寺に安置し、もう1体を海に流したという。その観音像は、牡蠣殻に導かれて三浦半島に漂着し、最終的に鎌倉の長谷寺(鎌倉市)に安置されるようになったという。

鎌倉の長谷寺の本尊は、十一面観世音菩薩像であり、木彫仏としては日本最大級(高さ約9.2m)の尊像であるとされる。この仏像には海中から現れたという伝説が残されたおり、長谷寺(鎌倉市)に安置されるまでの経緯も興味深い。

そして、十一面観音像の伝説だけが唯一、長谷寺(鎌倉市)の観音像がどのようにして現在の場所にたどり着いたのかを物語っている。信じるか、信じないかは別にして、世の中には科学で説明できない不思議なこともあり得ると考えた方が夢がある。


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