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御所風雰囲気が漂う皇室ゆかりの「大覚寺」と大沢池

はじめに

京都の神社仏閣は国際的にも有名であり、世界文化遺産「古都京都の文化財」の構成資産として17か所が登録されている。世界文化遺産に登録されていない寺社にも素晴らしい景勝地があり、むしろそちらの方が多いくらいだ。大覚寺【だいかくじ】もその一つである。

大覚寺の境内マップ

大覚寺は、平安時代に嵯峨天皇によって実質的に創建され、その後、皇族や貴族に信仰されてきた。大覚寺の敷地内には広大な大沢池【おおさわのいけ】があり、この池は京都で唯一の天然湖沼として知られている。

目次
はじめに
大覚寺
大沢池
あとがき

大覚寺

大覚寺【だいかくじ】は、京都市右京区嵯峨大沢町にある真言宗大覚寺派大本山の寺院である。山号を嵯峨山と称し、御本尊は不動明王を中心とする五大明王である。

開山は恒寂入道親王とされるが、嵯峨天皇の信任を得ていた弘法大師空海が離宮内に五大明王を安置する持仏堂の五覚院を建て、修法を行ったのがそもそもの起源とされる。

平安時代初期、嵯峨天皇がここに離宮を営んでいた。その嵯峨天皇の離宮を寺に改めたのが大覚寺である。また、後宇多法皇がここで院政を行ったため、嵯峨御所とも呼ばれたという。皇室ゆかりの寺院であるが、残念なことに1336年の大火で大半の堂舎が焼失したらしい。再建された堂宇も1468年の応仁の乱で焼失したという。

1589年になり、門跡になった空性が復興にとりかかり、寛永年間(1624年~1644年)にようやく寺観が整えられたという。皇室ゆかりの寺院であり、代々法親王が住職となった門跡寺院であるため、現在でも御所風の雰囲気が漂う。

名 称大覚寺
所在地京都府京都市右京区嵯峨大沢町4
Link旧嵯峨御所 大本山 大覚寺

大沢池

大沢池は、日本最古の人工の庭池とされ、唐の洞庭湖を模して嵯峨天皇が築造したと伝わっている。当時の唐風文化の面影を今に残す園地は、国の名勝に指定されている。四季折々の風景が楽しめる場所となっている。

大沢池の外周は約1 kmあり、面積は約6.4万平方メートルで甲子園球場がすっぽり入る広さである。大沢池は、周辺にある水田の灌漑用水としても重要な役割を果たしてきたという。


あとがき

大覚寺の魅力は、かつて「嵯峨御所」とも呼ばれた歴史ある寺院であることから、多くの国宝や重要文化財を所蔵している点である。敷地内には大沢池があるので、ゆっくり散策するにも良い。

大覚寺は、嵐山エリアに位置しており、観光地へのアクセスも便利である。嵯峨野観光鉄道のトロッコ列車や、渡月橋からの散策が楽しめる。


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