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琵琶湖を望む井伊家の居城へ:平山城の国宝・彦根城の魅力

はじめに

彦根城は、徳川四天王と呼ばれた井伊直政によって築かれた城である。関ヶ原の戦い(1600年)の後、直政は石田三成の居城であった佐和山城を手に入れたが、古い縄張りや三成の居城であったことを嫌い、新たに彦根山に城を築くことを決定したという。

彦根城の築城は1603年に始まり、1622年に完成したという。彦根城は連郭式平山城で、天守は複合式望楼型の三層三階地下一階の構造をしている。彦根城は、徳川家康が豊臣家に対抗するための防衛拠点として重要な役割を果たしたとされる。

明治時代の廃城令により多くの城が取り壊されるなか、幸いなことに彦根城は明治天皇の巡幸の際に保存が決定されたという。

目次
はじめに
彦根城
玄宮園
あとがき

彦根城

彦根城の天守は、現存する12天守の中でも特に美しいとされ、国宝に指定されている。天守の内部は見学可能であるが、私たちが訪れた際は、あいにく耐震対策工事中のため見学はできなかったのは残念であった。最上階からは彦根の町並みや琵琶湖を一望できるという。

彦根城には多くの重要文化財があり、佐和口多聞櫓や馬屋など、当時の姿を残す建物を見学することができる。佐和口多聞櫓は、敵の動きを監視するための建物で、内部も見学可能である。

天秤櫓は、秀吉が築いた長浜城の大手門を移築したものと伝えられている。

太鼓門櫓は、合図用の太鼓があったことがその名の由来とされている。

本丸の表口を固める櫓門である。櫓門としては珍しく、その背面が開放されて高欄付きの廊下になっている。

時報鐘【じほうしょう】は、江戸時代から定刻を知らせてきた鐘である。

彦根城のマスコットキャラクター「ひこにゃん」にも運が良ければ会うことができる。ひこにゃんは、天守前広場や彦根城博物館前に登場するらしいのでスケジュールをチェックしてほしい。私たちが訪れた日はまだ残暑が厳しい日であったので、夏場や暑い日は大変であろうと推察する。熱中症には気をつけて貰いたい。

彦根城には国宝や重要文化財に指定された建造物も多くあり、その価値が高く認められているため、多くの観光客が訪れている。

名 称彦根城
所在地滋賀県彦根市金亀町1-1
TEL0749-22-6100
駐車場あり(有料)
Link 国宝 彦根城

玄宮園

玄宮園【げんきゅうえん】は、池泉回遊式の大名庭園で、四季折々の美しい風景を楽しむことができる。

また、玄宮園からは彦根城の天守を望むことができ、庭園と城の美しい調和を楽しむことができる。

玄宮園は、彦根藩4代藩主の井伊直興によって延宝5年(1677年)に造営が始まり、延宝7年(1679年)に完成したという。江戸時代後期の文化10年(1813年)には、第11代藩主井伊直中の隠居屋敷として再整備され、現在の形に近づいたという。

当初は槻之御庭【けやきのおんにわ】と呼ばれていたが、後に玄宮園と名付けられたらしい。中国湖南省の洞庭湖にある玄宗皇帝の離宮庭園を参考にして作庭されていることがその名の由来であるという。

庭園内には「近江八景」を模した景観があり、天守を借景として美しい景色を楽しむことができる。庭園内には4つの島と9つの橋があり、池の周りには臨池閣や鳳翔台、八景亭などの建物が配置されている。

昭和26年(1951年)に国の名勝に指定されている。玄宮園はその美しい景観と歴史的価値が評価され、平日でも多くの観光客が訪れている。

名 称玄宮園
所在地彦根市金亀町1-1
( 彦根城内 )
TEL0749-22-2742
駐車場あり(有料)
Link【公式】 国宝 彦根城

あとがき

井伊直政【いい なおまさ】は、戦国時代から安土桃山時代にかけて活躍した武将で、徳川四天王の一人として知られている。

井伊直政は1561年2月19日に遠江国井伊谷(現在の静岡県浜松市)で生まれ、幼名は虎松と称した。父は井伊直親、母は奥山朝利の娘・ひよである。父が謀反の嫌疑をかけられ殺害された後、井伊直虎(直政の養母)によって育てられたという。

直政は1575年に徳川家康に仕え、井伊家の旧領である井伊谷の領有を認められた。家康の小姓として取り立てられ、数々の戦功を挙げたという。

直政は武田信玄の軍装を引き継ぎ、「井伊の赤備え」として知られる精鋭部隊を率いた。この部隊はその勇猛さで恐れられたという。特に、1584年の小牧・長久手の戦いで初めて赤備えを率いて武功を挙げ、「井伊の赤鬼」と称されたという。

1600年の関ヶ原の戦いでは、徳川軍の一翼を担い、戦後には近江国佐和山城を与えらた。

しかしながら、直政は関ヶ原の戦いで受けた傷がもとで、1602年に亡くなっている。彦根城の築城が始まる前年のことである。享年42歳であった。

井伊直政は、その勇猛さと忠誠心で徳川家康を支え、江戸幕府の基礎を築く重要な役割を果たした。直政の功績は後世にわたり称えられ、彼の子孫は彦根藩主として幕末まで続いた。

幕末には直政の直系子孫である井伊直弼が大老として活躍し、安政の大獄を行うが、桜田門外の変で暗殺された。


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