はじめに
島原城【しまばらじょう】は、長崎県島原市に位置する歴史的な城である。島原城は元和4年(1618年)に松倉重政によって築城が開始され、その後継者の松倉勝家の時代、寛永元年(1624年)に完成したという。
松倉氏の圧政に対する農民とキリシタンの反乱「島原の乱」が1637年から1638年にかけて発生した。この乱の結果、松倉氏は改易された。松倉氏の後は高力氏、松平氏、戸田氏が城主を務めたという。
明治4年(1871年)の廃藩置県により島原藩は廃止され、明治7年(1874年)の廃城令により城は解体された。
昭和39年(1964年)に天守が復元され、現在は歴史資料館として利用されている。島原城は、連郭式平城で、天守は五層五階建ての独立式層塔型天守である。天守の他、櫓も復元され、現在の島原城は観光地として人気があるという。
島原城
島原城の天守は、1964年に復元されたもので、五層五階建ての層塔型天守である。最上階からは有明海や雲仙岳の美しい景色を楽しむことができる。
城内にはいくつかの櫓が復元されており、その中でも西三重櫓は特に見応えがある。櫓からは城全体を見渡すことができ、歴史的な雰囲気を感じることができる。
島原城の石垣は屏風折れの形状をしており、その堅固さを物語っている。また、堀には春には菖蒲、夏には蓮の花が咲き、季節ごとに異なる美しさを楽しむことができるという。
天守内には歴史資料館があり、島原の乱やキリシタンの歴史に関する展示が充実している。特に、島原の乱に関する資料は非常に貴重であるとして評価が高い。
城下町には武家屋敷群が残っており、清流が流れる道や保存された屋敷によって当時の生活を垣間見ることができる。
延宝3年(1675年)に建立された鐘撞堂は、時刻を知らせるための鐘楼で、地元の人々によって復元されたものである。歴史的な建物として訪れる価値がある。
島原城は、歴史と自然が融合した素晴らしい観光地である。
名 称 | 島原城 |
所在地 | 長崎県島原市城内1丁目1183-1 |
TEL | 0957-62-4766 |
駐車場 | あり(無料) |
Link | 島原城 公式ホームページ |
あとがき
島原城と原城は、歴史的に深い関係がある。つまり、歴史的な事件や政策の変遷を通じて深く結びついている。
原城は1496年に有馬貴純によって築かれた城で、現在の長崎県南島原市に位置し、有明海に面した丘陵に築かれていた。
松倉重政は、1616年に幕府の命令で原城を廃城とし、島原藩の初代領主として新たに島原城を築城した。この際、原城の石垣や城郭の一部が島原城の建設に転用されたという。
1637年から1638年にかけて、島原・天草一揆が発生した。俗に言う「島原の乱」である。この一揆では、反乱軍が廃城となっていた原城に立てこもり、幕府軍と対峙した。この一揆は幕府に大きな衝撃を与え、日本の鎖国政策の確立に影響を与えたという。
幕府軍は、「島原の乱」を征圧した後、原城を徹底的に破壊している。一方、「島原の乱」の原因を作った島原藩の領主で、島原城の城主であった松倉氏も幕府によって改易させられた。
このように島原城と原城は、共に「島原の乱」(島原・天草一揆)の歴史を伝える重要な場所となっている。