はじめに
飛水峡【ひすいきょう】は、飛騨川流域に位置し、岐阜県七宗町から白川町までの全長約12kmにわたる峡谷である。国道41号線を下呂方面へ進むと、第2トンネル手前の待避所付近の飛騨川沿いで飛水峡を見ることができる。
飛水峡ではエメラルドグリーンに輝く水面がとても綺麗である。飛騨川の急流が創り出したこの美しい峡谷は、険しい断崖と多くの奇石・怪石で知られている。
飛水峡の特徴的な景観は、長い年月をかけて水流により侵食された甌穴【おうけつ】(=ポットホール)で、その数は800個以上を数えるらしい。中には直径が2mにも達する大きな甌穴もあるということで、「飛水峡の甌穴群」として国の天然記念物に指定されているという。
飛水峡の一帯は「飛騨木曽川国定公園」の指定区域であり、大自然の美しさを満喫できるスポットとなっている。
飛水峡の甌穴群
飛水峡【ひすいきょう】は、飛騨川流域に位置し、岐阜県七宗町から白川町までの全長約12kmにわたる峡谷である。エメラルドグリーンの水面がとても綺麗である。
飛水峡、特に飛騨川に架かる上麻生橋から上流約2kmの峡谷部分の河床の岩盤の上には数多くの甌穴【おうけつ】(ポットホール)があり、「飛水峡甌穴群」として国の天然記念物に指定されているという。その場所を探してみたが、「飛水峡甌穴群の碑」を見つけたのが精一杯で、甌穴自体を探せなかったのは残念である。現地の案内所でも甌穴群についての情報が全くなかった。
帰宅後に、『国道41号線から上麻生橋を渡って、看板表示に従って右折すると「飛水峡ロックガーデン」があり、駐車場から小さな階段を使って下に降りると「飛水峡の甌穴群」をより間近に見ることができる。』との情報を見つけたので、次に訪れた際にはリベンジしたいと思う。
名 称 | 飛水峡の甌穴群 |
所在地 | 岐阜県加茂郡七宗町上麻生 |
駐車場 | なし |
Link | 飛水峡(七宗町)|岐阜県観光公式サイト |
道の駅・ロックガーデンひちそう
国道41号線を走っていると道の駅「ロックガーデンひちそう」があり、その建物の裏手には展望台が設置されている。その展望台からは飛水峡の絶景を眺めることができる。
流れが結構速いにもかかわらず、水面がエメラルドグリーンを呈していることに率直に驚いた。
名 称 | 道の駅・ロックガーデンひちそう |
所在地 | 岐阜県加茂郡七宗町大字中麻生1169-3 |
駐車場 | あり(無料) |
Link | 道の駅 ロックガーデンひちそう |
七宗橋
飛水峡に架かる七宗橋【ひちそうばし】からも飛水峡の絶景を観ることができる。
七宗橋へは道の駅「ロックガーデンひちそう」の駐車場に車を止めて、歩いて行くことになる。徒歩10分程の距離である。
名 称 | 七宗橋 |
所在地 | 岐阜県加茂郡七宗町中麻生 |
駐車場 | なし(道の駅「ロックガーデンひちそう」の駐車場) |
あとがき
初夏(6月上旬~下旬)になると岩肌に花咲く岩躑躅【イワツツジ】が飛水峡では見られ、その美しさは訪れる人々を魅了するらしい。この時期には岩場に岩躑躅が赤い花を咲かせるので、その鮮やかな赤色が岩肌に映え、エメラルドグリーンの水面とのコントラストが美しい風景を作り出すという。私も是非、その景色を観てみたいものである。
一方、秋には紅葉が見頃となり、エメラルドグリーンの川とのコントラストが見事であり、飛水峡の自然が一層引き立ち、訪れる人々を魅了するらしい。私たちが訪れたのは10月中旬であったが、紅葉には少し早すぎたようだ。少し残念な気持ちを抱いたのは事実であるが、飛騨木曽川国定公園の指定区域に含まれる飛水峡の美しい自然景観は、訪れる人々に深い感動を与え、その価値は変わることはないだろう。
そして、甌穴(ポットホール)が多数存在する「飛水峡甌穴群」は、学術的にも高く評価されている。是非、次の機会には甌穴をこの目で確認したいものである。