横谷峡を歩く──清流と岩壁がつくる『四滝』めぐりの旅

目次
はじめに
横谷峡「四つの滝」
白滝
二見滝
紅葉滝
鶏鳴滝
あとがき

はじめに

横谷峡【よこたにきょう】は、岐阜県下呂市金山町に位置し、馬瀬川の支流である横谷川がつくり出した静かな峡谷である。 飛騨木曽川国定公園の指定区域内にあり、「白滝」「二見滝」「紅葉滝」「鶏鳴滝」の四つの滝が点在している。それぞれが異なる表情を持ち、豊かな水量が生み出す迫力と美しさで訪れる人を魅了している。

四滝はいずれも水飛沫が多く、周囲には清涼な空気が満ちている。豊富な水量がもたらす微細な水粒子は、いわゆる“マイナスイオン”を感じさせ、歩くほどに心身が自然と整っていくような心地よさがある。

これらの滝を結ぶ全長約6kmの遊歩道は、渓谷の静けさと変化に富んだ景観を楽しめるトレッキングコースとして人気が高い。 荒々しい岩肌と清流が織りなす景観は、四季を通じて魅力的だが、特に春の新緑と秋の紅葉の時期はひときわ美しい姿を見せてくれる。


横谷峡四つの滝

横谷峡【よこたにきょう】は、下呂市金山町に位置する、馬瀬川の支流の横谷川にある峡谷である。

横谷峡には下流から順に白滝【しらたき】、二見滝【ふたみたき】、紅葉滝【もみじたき】、鶏鳴滝【けいめいたき】と呼ばれる4つの滝があり、横谷峡「四つの滝」【よつのたき】として名勝に指定されている。

四つの滝の落差にはおよそ9mから33mまで違いがあり、それぞれに個性的な滝を見ることができる。

横谷峡「四つの滝」へは、最上流の鶏鳴滝【けいめいたき】の近くにある「鶏鳴滝駐車場」に駐車すると、比較的楽に徒歩で4つの滝を巡ることができる。

他の3つの滝の近くには駐車場はないので基本的に駐車はできない。紅葉滝より上流は車道がかなり狭くなっていて対向車があると通行に苦労すると思う。道路も舗装されていない箇所があるので徒歩での滝巡りを推奨したい。

名 称横谷峡
所在地岐阜県下呂市金山町金山
駐車場あり(無料)
Link横谷峡四つの滝 – 下呂市
横谷峡(四つの滝)の駐車場

白滝

横谷峡駐車場から170mほど離れた場所に「白滝入り口」が見える。道から降りていくと広い公園として整備され、あずま屋もある。

白滝【しらたき】は、最下流に位置する、落差17mの滝である。エメラルドグリーンの滝壺をもつ直瀑の美しい滝である。

横谷川には天然記念物のオオサンショウウオが生息しており、白滝の近くには文化庁の許可を受けた飼育池があるという。


二見滝

二見滝【ふたみたき】は、下流から二番目に現れる滝で、白滝と二見滝の距離は、約200mほどである。「二見滝の入り口」の案内板があり、そこから長い鉄階段を下ると二見滝に到着する。

二見滝の落差は13mで、二段滝である。「二見滝」の名称も二段滝に由来しているものと推察される。

二見滝と次の紅葉滝【もみじたき】との間は、約800mほど離れている。これは4つの滝の間隔では、最も長い距離となる。


紅葉滝

紅葉滝【もみじたき】は、下流から三番目に現れる滝で、二見滝から紅葉滝へは約800mほど離れている。二見滝から紅葉滝までの途中には川沿いの遊歩道もあり、渓谷沿いに歩ける。

紅葉滝の落差は9mで、四つ滝の中では最も小さいが、エメラルドグリーンの滝壺を有する美しい直瀑である。

紅葉滝の周辺は、その名前の由来にもなっているモミジに囲まれている。そのモミジが紅葉すれば、白い水飛沫の滝とのコントラストがより素晴らしいものであるに違いない。是非、見てみたいものである。

紅葉滝は、最上流に位置する鶏鳴滝【けいめいたき】まで300mほどしか離れていない位置にある。


鶏鳴滝

「鶏鳴滝入り口」の階段を下りると、あずま屋があり、その近くに鶏鳴滝【けいめいたき】が現れる。鶏鳴滝は、最上流に位置する、落差33mの滝である。落差は四つ滝で最も大きい。エメラルドグリーンの滝壺に落下する落差33mの直瀑はさすがに迫力がある。

鶏鳴滝には「黄金姫伝説」が残されている。「鶏鳴滝」の名の由来は、「黄金姫伝説」によるものとされる。現地では、鶏の鳴き声など聞こえないほどに滝の落下音が大きかった。


あとがき

飛騨木曽川国定公園の指定区域は、私が想像していた以上に広く、その中に横谷峡【よこたにきょう】が含まれていることを知り、改めて驚かされた。

横谷峡は、馬瀬川【まぜがわ】の支流である横谷川【よこたにがわ】が刻んだ峡谷である。馬瀬川は岐阜県高山市と下呂市を流れる木曽川水系の一級河川で、下呂市金山町付近で飛騨川に合流する。源流は高山市清見町北方の西ウレ峠にあり、この付近には神通川水系・川上川との分水嶺が見られるという。

馬瀬川は「鮎釣りのメッカ」として知られ、「平成の名水百選」にも選ばれている。豊かな自然環境は地域の生態系を支え、多様な生物の生息地となっている。支流である横谷川もまた、同じように豊かな自然を育み、四季折々の風景が訪れる者の目を楽しませてくれる。

自然公園内の景勝地はそれぞれに個性があり、歩くほどに新たな魅力が見えてくる。横谷峡の四つの滝をめぐり、清流の音と渓谷の静けさに包まれながら歩いた時間は、旅の中でも特に印象深いひとときとなった。

清らかな水音に導かれた横谷峡の散策は、心に静かな余韻を残し、私の心のなかで、また歩きたくなる旅路となる。


参考資料
横谷峡四つの滝 – 下呂市ホームページ
横谷峡(四つの滝)の駐車場

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