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熊野灘の波と風が刻んだ奇岩の造形美!世界遺産・鬼ヶ城

はじめに

三重県尾鷲市に位置する鬼ヶ城【おにがじょう】は、熊野灘に面した断崖絶壁に広がる奇岩群である。長い年月をかけて、荒波と強風が岩肌を削り出したその姿は、まさに自然が生んだ芸術である。

目次
はじめに
自然と信仰の物語が世界遺産
奇岩の連なる海岸遊歩道
鬼ヶ城センターでひと休み
あとがき

自然と信仰の物語が世界遺産

鬼ヶ城は、2004年にユネスコの世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」の構成資産として登録された。熊野古道の一部として、自然崇拝や修験道の歴史と深く結びついている。

鬼ヶ城が世界遺産の構成資産の一つに選ばれた理由は、自然と文化が融合した「文化的景観」として評価されたからである。

征夷大将軍・坂上田村麻呂が鬼ケ城を根城にして鬼と恐れられた海賊「多蛾丸」を征討したという鬼退治伝説が残っている。鬼退治の「伝説の舞台」であることも世界遺産への登録に寄与したという。


奇岩の連なる海岸遊歩道

全長約1.2kmの遊歩道には、「千畳敷」や「鬼の見張り台」など、名前のついた奇岩が点在する。

自然の力がつくり出した壮大な造形美と伝説が息づく歴史の舞台でもある鬼ヶ城は、ただの絶景ではなく、心に残る「物語のある風景」でもある。

鬼ヶ城の最大の魅力は、なんといってもそのダイナミックな岩の造形美である。火山活動でできた凝灰岩が、熊野灘からの強烈な波と風によって削られ、洞窟やアーチ、奇妙な形の岩々が生まれた。

特に見逃せないのが「千畳敷」と呼ばれる広大な岩盤エリアである。まるで大地が波打っているかのような模様が広がり、自然の力強さと美しさを肌で感じられる。

整備された遊歩道を波の音を聞きながら歩くと、まるで冒険の旅に出て、岩の迷宮を旅しているような気分になる。

遊歩道の途中には「千畳敷」以外に、「鬼の見張り場」などのビュースポットが点在し、どこを切り取っても絵になる風景が広がっている。

朝の光で岩肌が輝く時間帯や、夕暮れ時のシルエットも幻想的であるという。

但し、波が高い日や雨天時は遊歩道が通行止めになることもあるので、事前に情報を確認をする必要がある。この点は要注意!


鬼ヶ城センターでひと休み

遊歩道の入口には「鬼ヶ城センター」があり、地元の特産品や海産物、軽食などが楽しめる。熊野灘の海の幸を使ったお弁当や、名物のさんま寿司もおすすめである。

名 称鬼ヶ城センター
所在地三重県熊野市木本町1835-7
TEL0597-89-1502
駐車場あり(無料:第二駐車場)
(第一駐車場は有料化)
アクセス熊野・尾鷲自動車道の
熊野大泊IC出口を出て
国道42号を新宮方面へ
進めばすぐに到着
Link三重くまの・鬼ヶ城センター

あとがき

三重県熊野市に位置する鬼ヶ城【おにがじょう】は、まるで自然が彫刻したかのような奇岩群が連なる絶景スポットであった。熊野灘の荒波と風が長い年月をかけて削り出した岩肌は、まさに自然のアートギャラリーと呼ぶに相応しい。全長約1.2kmにわたって続く断崖絶壁と奇岩群は、まさに圧巻の一言に尽きる!

鬼ヶ城は、熊野灘に面する海岸沿いの景勝地で、ユネスコの世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」の一部として登録されている。

鬼ヶ城の名の由来は、かつてこの地に住んでいたとされる海賊・多娥丸【たがまる】が“”と恐れられていたことからであるという。大自然の営みと伝説が交差する、神秘的な雰囲気が漂っている場所である。

鬼ヶ城の周辺には、花の窟神社、熊野古道、七里御浜などの歴史と自然を感じる名所が点在しているので、一緒に楽しんでみては如何であろうか?


【参考資料】

世界遺産 鬼ケ城(三重県熊野市)
鬼ヶ城 世界遺産・吉野熊野国立公園
三重くまの・鬼ヶ城センター

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