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ウェルネスツーリズム

丹後天橋立大江山国定公園の天橋立と伊根の舟屋の旅

はじめに

丹後天橋立大江山【たんごあまのはしだておおえやま】国定公園は、「丹後半島海岸地区」、丹後半島内陸部の「世屋高原地区」および福知山市の旧大江町地域を中心とした「大江山連峰地区」の3地区を指定区域とする国定公園である。

京都府内の景勝地として有名な「天橋立」も指定区域になっている。さらには京都府伊根町伊根地区には家屋が伊根湾の沿岸に立ち並び、対岸から眺めるとまるで海に浮かんでいるように見える場所がある。このような造りの建屋は「舟屋」と呼ばれ、今では観光名所の一つになっている。

私は、丹後天橋立大江山国定公園内ではまだ「天橋立」と「伊根の舟屋」にしか訪れていないが、他にも特筆すべき景勝地があるので、是非、出かけていきたいと思っている。

目次
はじめに
丹後半島海岸地区
天橋立
伊根の舟屋
琴引浜
世屋高原地区
世屋高原
大江山連峰地区
大江山連峰
味土野ガラシャ大滝
あとがき

丹後半島海岸地区

天橋立

天橋立【あまのはしだて】は、京都府宮津市に位置する、宮津湾と内海の阿蘇海を南北に隔てる全長約3.6kmの湾口砂州を指す名称で、松島や宮島と並んで「日本三景」と呼ばれる風光明媚な景勝地の一つである。

股のぞき」をすると天橋立が天に架かる橋のように見えることが「天橋立」の名前の由来ではないかと言われている。天候が悪くて、青い空ではなかったため、天に架かる橋のようには見えなかったのは非常に残念であった。

天橋立は宮津湾にできた砂州である。幅約20~170mの砂州の中には松林が約3.6 kmに渡って続いている。

この松林の中の遊歩道を歩いていく途中には「夫婦松」や「長寿の霊泉」などの名所があって、散策が楽しくなる。

名 称天橋立
所在地京都府宮津市文珠天橋立公園
駐車場あり(有料)
Link天橋立 – 天橋立観光協会
天橋立ケーブルカー(丹後海陸交通)

伊根の舟屋

伊根の舟屋【いねのふなや】とは、京都府伊根町伊根地区で伊根湾(伊根浦)沿って立ち並ぶ民家で、船の収納庫の上に住居を備えた、この地区独特の伝統的建造物である。伊根の集落は重要伝統的建造物群保存地区に指定されている。

伊根湾の沿岸に立ち並ぶ伊根町舟屋の集落

家屋が伊根湾の沿岸に立ち並び、対岸から眺めるとまるで海に浮かんでいるように見える。このような造りの建屋を「舟屋」と呼び、約230軒が軒を連ねている。舟屋とは、船を海から引き上げて、風雨や虫から守るために建てられた施設である。

昔は漁で木造船を使用していたため、それを乾かす必要があったためと言われている。船を収納する一階に対して、二階は網の干し場や漁具置き場として使われていたという。一階部分の床は船を引き上げるために傾斜している。

基本的に舟屋は、舟の「車庫」であり、漁師の仕事場である。そのため道一本挟んだところに主屋(母屋)を建て、そこを生活の拠点としているという。

このような舟屋の立地が可能な理由は、伊根町伊根地区が巨大津波が発生しにくい日本海側に面しており、さらに伊根湾の入江内に位置し、青島が湾内の防風の役目を負う存在であるという外洋からの高潮や暴風の影響を受けにくい地理的な好条件が重なっているためであると考えられている。

伊根湾の沿岸に立ち並ぶ伊根町舟屋の集落

現在では船は繊維強化プラスチック製となり、船も大型化したので船を収納せずに舟屋の前に係留することが多くなったという。

しかし、例外的に作業用の小船を持っている家は今でも舟屋の中に小舟を収納しているという。

名 称伊根の舟屋
所在地京都府与謝郡伊根町伊根地区
駐車場なし
Link伊根の舟屋とは | 伊根町観光協会

琴引浜

琴引浜【ことひきはま】は、京都府京丹後市網野町掛津地区および遊地区にまたがる海岸線の砂浜である。摩擦係数の大きな石英を多く含むため、乾燥した砂の上を歩くとキュッキュッという音が鳴る「鳴き砂の浜」として有名であり、その規模も日本最大級である。砂浜は、幅70~80mで、約1kmほど続く。

最大の特徴である鳴き砂は、摩擦係数の大きい石英を約7割含む砂同士の摩擦による振動によって音が鳴る。したがって、砂の表面が他の物質で汚染されれば摩擦は小さくなり、砂は鳴らなくなる。そのため、きれいな砂浜を守るための保全活動が琴引浜では続けられている。

2002年には町内に琴引浜鳴き砂文化館が開館され、琴引浜を中心として世界の鳴き砂の展示や鳴き砂を事例に環境問題への啓蒙活動を行っている。2007年には、琴引浜は国の天然記念物及び名勝に指定された。日本海に面した、花崗岩質の白砂の砂浜は後世に残したい景勝地であることに間違いはない。

名 称琴引浜
所在地京都府京丹後市網野町掛津地区
駐車場なし
Link琴引浜/京都府ホームページ

世屋高原地区

世屋高原

世屋高原【せやこうげん】は丹後半島の東側に位置し、権現山、太鼓山、依遅ヶ尾山、金剛童子山など、標高500~600mの山々の稜線が連なる高原地形である。広大な落葉広葉樹林帯と渓流が織りなす山間景観、山頂からの眺望景観、さらには棚田や歴史的資源などの文化景観など多様な自然の風景が見事な地である。

名 称世屋高原
Link世屋高原の里山(宮津市)日本野鳥の会 京都支部

大江山連峰地区

大江山連峰

大江山連峰【おおえやまれんぽう】は、丹後半島の付け根に位置する、与謝野町、福知山市、宮津市の3市町村にまたがる連山である。「大江山連峰」と呼ぶが、「大江山」と称する山は存在しない。大江山連峰を構成する山々は、北東から順に鍋塚【なべづか】(標高763m)、鳩ヶ峰【はとがみね】(746m)、千丈ヶ嶽【せんじょうがたけ】(832m;最高峰)、赤石ヶ岳【あかいしがたけ】(736m)である。

大江山連峰は、かつての丹波国と丹後国の国境に位置する山であり、「雲海の名所」として知られている。

また、酒呑童子【しゅてんどうじ】伝説でも知られる。酒呑童子とは、大江山に住んでいたと伝わる鬼の頭領で、酒が好きだったことから、手下たちからこの名で呼ばれていたという。彼が本拠とした大江山では洞窟の御殿に住み棲み、茨木童子(平安時代に京都を荒らした伝説の鬼)など数多くの鬼たちを部下にしていたという。

名 称大江山連峰
Link大江山連峰トレイル/京都府ホームページ
大江山|ハイキング ~自分にあった楽しみ方を~

味土野ガラシャ大滝

味土野【みどの】集落の東方約500mには宇川【うかわ】が流れており、その宇川支流の標高260m地点には味土野ガラシャ大滝(味土野大滝)がある。落差は約50m、3段の滝で、丹後半島を代表する滝とされる。玄武岩の岩壁を流れ落ちる細い滝である。

2019年春に、京都府道655号味土野大宮線の近くに「味土野ガラシャ大滝展望所」が設置された。展望所が設置されるまでは「味土野大滝」と呼ばれていたが、今は「味土野ガラシャ大滝」と呼ばれている。

名 称味土野ガラシャ大滝
所在地京都府京丹後市弥栄町味土野
駐車場あり(無料)
Link味土野ガラシャ大滝 -「京丹後ナビ」京丹後市観光公社

あとがき

天橋立には何度か行っているが晴天の日の写真が全く見当たらない。つまりいつも曇天の日に行っているということだ。晴天であれば、「股のぞき」も楽しい想い出になっていただろうと思うと残念である。妻もトライしているが、私だけの写真だけに留めておいた方が良いだろう。

冒頭にも書いたが、私は丹後天橋立大江山国定公園内では「天橋立」と「伊根の舟屋」にしか訪れていない。他にも興味のある景勝地があるので、是非、出かけていきたいと思っている。その際にはこのブログもアップデートさせてもらいたい。


【参考資料】
天橋立 – 天橋立観光協会
天橋立ケーブルカー(丹後海陸交通)
伊根の舟屋とは | 伊根町観光協会
琴引浜/京都府ホームページ
世屋高原の里山(宮津市)日本野鳥の会 京都支部
大江山連峰トレイル/京都府ホームページ
大江山|ハイキング ~自分にあった楽しみ方を~
味土野ガラシャ大滝 -「京丹後ナビ」京丹後市観光公社