はじめに
福井県勝山市にある平泉寺白山神社は、1300年以上の歴史を誇る神秘的なパワースポットである。
苔むす石畳と杉の巨木が織りなす幻想的な風景は、まるで時が止まったかのような静けさに包まれている。
<目次> はじめに 白山信仰の聖地としての歴史 苔の絨毯と石畳の参道 御手洗池と泰澄大師廟 白山信仰の起源と特徴 歴史探遊館まほろば あとがき |
白山信仰の聖地としての歴史
平泉寺は、養老元年(717年)に泰澄大師によって開かれた寺院である。かつての平泉寺は、48社、36堂、6千坊、僧兵8千人を擁する壮大な宗教都市であったというが、大半は戦国時代に焼失してしまったという。
現在は「白山平泉寺旧境内」として国の史跡に指定され、発掘調査により中世の遺構が数多く発見されている。
苔の絨毯と石畳の参道
境内は「福井の苔寺」とも呼ばれ、苔の美しさが圧巻である。
特に梅雨明けの7月は苔の色が深まり、神秘的な雰囲気が漂うという。
約700メートル続く石畳の参道は「日本の道百選」にも選ばれており、歩くだけで心が浄化されるような感覚になる。
境内は禁煙であり、飲食物の持ち込みも禁止されている。もちろん、ペットの同伴も不可である。これらの禁止事項は境内の苔を守るためのルールであり、参拝者はルールを必ず守ってほしい。
御手洗池と泰澄大師廟
神社の名前の由来にもなった御手洗池は白山大神が現れたとされる伝説の地である。
泰澄大師の墓所・泰澄大師廟もあり、白山信仰の始まりに触れることができる。
白山信仰の起源と特徴
白山信仰は、石川・福井・岐阜の三県にまたがる霊峰・白山を中心とした山岳信仰である。自然への畏敬と仏教的要素が融合した独特の信仰体系であるという。
白山(標高2702m)は、富士山や立山と並んで日本三名山あるいは日本三霊山の一つとされ、御神体は白山そのものであり、古代から「命をつなぐ親神様」として水神・農業神として崇められてきた。
白山信仰の創始者は、奈良時代の修験者とされる泰澄【たいちょう】である。泰澄が717年に白山に登頂し、翌年山頂に奥宮を祀ったのが始まりとされる。
白山には「禅定道」と呼ばれる3本の登山道があり、それぞれの起点は以下のように呼ばれていた。
- 加賀馬場(白山比咩神社/石川県)
- 越前馬場(平泉寺白山神社/福井県)
- 美濃馬場(長滝白山神社/岐阜県)
明治時代の神仏分離令で寺院は神社に改組され、仏教的要素は排除されてしまったが、今でも白山信仰は形を変えて残っており、登山や自然崇拝の対象として親しまれているという。
歴史探遊館まほろば
すぐ近くにある白山平泉寺歴史探遊館まほろばでは、平泉寺の歴史や自然について学べる展示が充実している。
体験型イベントも開催されていて、家族連れにもおすすめである。
あとがき
- 車:勝山ICから約15分
- 公共交通:えちぜん鉄道勝山駅から観光バス「ダイナゴン」で約15分[2]
- 注意事項:境内は禁煙、飲食物の持ち込み禁止、ペット不可。苔を守るためのルールを守ってね!
自然と歴史が融合した平泉寺白山神社は、心と体をリセットできる癒しの空間。勝山の旅にぜひ組み込んで、静寂と神秘に包まれるひとときを楽しんでみてね🌿
【参考資料】
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