はじめに
別府温泉は、源泉数、湧出量ともに日本一という、名実ともに日本を代表する温泉地である。一般に「別府温泉」と呼ばれるが、別府市内に8つある温泉地の総称でもあり、「別府八湯」とも呼ばれることがある。
別府八湯とは、別府温泉(別名、北浜温泉)をはじめ、浜脇温泉、観海寺温泉、堀田温泉、明礬温泉、鉄輪温泉、柴石温泉、亀川温泉の8つの温泉地のことであり、それぞれ泉質が異なり、いろんな温泉を楽しむことができる。
日本に存在する11の泉質のうち放射能泉を除く10種類の泉質をこの別府八湯で体験することができるという。このように種類の異なる楽しみ方がる別府八湯は、おんせん県・大分を代表する温泉郷であり、スパツーリズムを考える上で外すことはできない温泉郷であることに間違いはない。
また、湯けむりが立ち昇る別府の町並の景観が「別府の湯けむり・温泉地景観」として重要文化的景観にも選定されている。この地に立つだけでも転地効果が得られそうである。
別府温泉郷の泉質
別府温泉郷は、湧出量(1日約96トン)、源泉数(約2,850本)ともに日本一を誇り、他の温泉地を圧倒している。
阿蘇から島原へと続く火山活動によって生じた断層が、別府に豊富な温泉をもたらしたと言われている。
別府市では、街のあちこちから湯煙が立ち上り、共同浴場は約170軒、宿は約1000軒もあるという。
別府八湯の代表的な泉質は塩化物泉で、もともと高温の湯が塩分で余計に熱く感じる原因になっている。
別府八湯と呼ばれる各温泉の代表的泉質は下表の通りである。
温泉地名 | 主な泉質 |
---|---|
別府温泉(北浜地区) | モール系の単純泉から炭酸水素塩泉 |
鉄輪温泉 | 独特の火山の噴気臭(鉱物臭)のする塩化物泉 |
明礬温泉 | 白濁した硫黄泉が代表的 |
観海寺温泉 | 単純温泉や含重曹食塩泉 |
亀川温泉 | 食塩泉 |
柴石温泉 | 含鉄泉や硫酸塩泉 |
堀田温泉 | 白濁の硫黄泉 |
浜脇温泉 | 単純温泉 |
別府八湯の特徴
別府温泉(北浜地区)
別府駅に近いという利便性を優先するなら別府温泉(北浜地区;北浜温泉)が立地の良さから選択肢となる。大きな旅館やホテルがあるのも別府駅に近い北浜地区である。別府湾の眺めをホテルの窓から間近に見ることができるのも嬉しい。
別府温泉の泉質には、モール系の炭酸水素塩泉や単純温泉が多いという。
モール温泉というのは植物起源の有機質を含んだ温泉のことである。尚、「モール温泉」は温泉法に基づく「療養泉」の分類についての泉質とは全く別の概念である。しかしながら、モール温泉の泥炭には、抗菌作用や、抗炎症作用、収れん性があり、フミン酸には、細胞を活性化して皮膚の再生を促進させる働きがあるといわれている。
もちろん、炭酸水素塩泉や単純温泉は保湿・保温効果を発揮するので、「美人の湯」と呼ばれる場合もある。
鉄輪温泉
鉄輪温泉では街並みのあちこちから湯気(湯けむり)が立ち上がり、温泉地といった風情がある。石畳の坂道が続き、共同浴場や宿も多く、古き良き時代の温泉情緒がたっぷりと残っている。
別府観光を楽しむなら「地獄めぐり」の観光スポットに近い鉄輪温泉が選択肢となるだろう。
鬼山地獄の源泉から引いているお湯を堪能できるおにやまホテルがあるのは鉄輪温泉である。展望露天風呂(空の湯)もあり、温泉好きにはお勧めの宿である。
鉄輪温泉の泉質は、噴気臭のする塩化物泉であり、保温作用により自律神経が整う効用に加え、塩分がアトピーの雑菌を消毒してくれる効果があるという。
私は訪ねた経験がないが、「ひょうたん温泉」は日帰り温泉施設として有名で、ミシュランに掲載された経験もあるらしい。
明礬温泉
見晴らしがよくて、白濁した硫黄泉の明礬温泉は、別府八湯のなかでも特に人気が高いらしい。私のようにせめて一泊は硫黄泉に浸かりたいというお湯が目的の旅なら明礬温泉が選択肢となる。また名物・地獄蒸しプリンでも有名な岡本屋という老舗宿があるのも明礬温泉である。
浜脇温泉
浜脇温泉は浜から温泉が湧き出る様子から「浜わき」の地名が生まれたと伝わる市営温泉である。そして市営温泉では珍しく深夜まで営業しており、多くの方に親しまれているという。
観海寺温泉
観海寺温泉は、別府市街地南西の船原山の東麓斜面に湧く高台の温泉地であるため、別府八湯の中でも最も別府湾の展望が綺麗であるとの評判がある。源泉は1,800以上を誇り、泉質は単純温泉や含重曹食塩泉で神経痛やリューマチなどに効能があるという。
堀田温泉
堀田温泉は、別府市内の数ある市営温泉の中でも入湯客数1、2を争い、週末は特に多くの人でにぎわう人気の温泉浴場であるという。優しい硫黄の香りとふわふわと湯の中を漂う白い湯の花が印象的らしい。
柴石温泉
柴石温泉は、別府地獄巡りの一つ、「血の池地獄」周辺にある山あいの温泉地である。古くから時の天皇が病気療養の為に訪れたと伝わる歴史ある温泉地でもある。あつ湯とぬる湯に分かれた内風呂や露天風呂の他、蒸し湯や家族湯もあるという。
亀川温泉
亀川温泉は、JR亀川駅周辺にある海沿いの温泉地である。泉質は主に食塩泉で、別府海浜砂湯では海岸から湧き出る温泉を利用した天然の砂湯が名物となっている。
【別府温泉郷のシンボル】
竹瓦温泉
竹瓦温泉は、明治12年(1879年)に創設されたという、歴史が古い共同浴場である。
当初建築されたものは竹屋根葺きの浴場で、その後改築されたものが瓦葺きであったために、竹瓦温泉の名称がついたと伝えられている。
現在の建物は、昭和13年(1938年)に建設されたもので正面は唐破風造【からはふづくり】の豪華な屋根をもつ温泉となっており、その外観は別府温泉のシンボル的な存在となっている。
天井の高いロビーは昭和初期のイメージを残しており、一見の価値があると言われているが、残念ながら私は共同浴場に行った経験がない。次の機会には是非、行ってみたいと思っている。
名 称 | 竹瓦温泉 |
所在地 | 大分県別府市元町16番23号 |
Link | 竹瓦温泉|別府市 |
【明礬温泉の共同浴場】
湯の花小屋
明礬温泉は、自然豊かな高台に位置し、藁葺き屋根の湯の花小屋が残る温泉地で、どこか懐かしい雰囲気に包まれている。
明礬温泉の湯は硫黄泉であるため古くから皮膚病に効能があるといわれ、現在も湯治場として人気が高いという。
名 称 | 明礬温泉・湯の花小屋 |
所在地 | 大分県別府市明礬温泉6組 |
Link | 別府・明礬温泉 湯の里 | 湯の花小屋 |
【鉄輪温泉の共同浴場】
ひょうたん温泉
ひょうたん温泉は、源泉100%かけ流しの湯だけを利用しており、鉄輪温泉の効能がより期待できる共同浴場施設である。
露天風呂や大浴場、瀧湯に加えて、温泉の蒸気だけを使った天然スチームサウナや砂湯も備えられているという。思わず長居をしてしまいそうである。
ミシュラン・グリーンガイド・ジャポンで3つ星を獲得した実績を持つとのことで、外国人にも人気がある浴場のようだ。
名 称 | 鉄輪温泉/ひょうたん温泉 |
所在地 | 大分県別府市鉄輪 159-2 |
Link | 別府の日帰り温泉なら源泉100%かけ流しの 「ひょうたん温泉」へ |
【共同浴場】
別府温泉保養ランド
別府温泉保養ランドでは、珍しい泥湯を体験できるという。泥湯は、噴気、地下水、特殊な粘土層の三要素がバランス良くそろわないと得られないとされ、まさに貴重である。美肌効果が高いといわれ、特に女性に人気があるのではないだろうか。
泥湯は浮力が大きく、浮遊感を味わうのも楽しみの1つであるらしいので、一度ぐらいは体験してみたいものだ。
泥湯以外にもコロイド湯や蒸し湯、滝湯などがあり、観光客だけでなく地元住民にも人気が高いという。
名 称 | 別府温泉保養ランド |
所在地 | 大分県別府市明礬5 紺屋地獄 |
Link | 公式 別府温泉保養ランド Spring mud |
【共同浴場】
別府海浜砂湯
別府海浜砂湯は、別府国際観光港の隣に位置し、上人ヶ浜【しょうにんがはま】の一角にある。一遍上人が九州に来た際に最初に上陸したのがこの浜であったとの伝説があり、それが上人ヶ浜の地名の由来になったという。
別府海浜砂湯では、屋外で砂湯を体験できるようだ。別府湾を目の前にして体験できる砂湯は開放感にあふれていることだろう。尚、雨天の日でも入浴できるよう可動式屋根が設置されているらしい。
砂湯は全国的にも珍しいので、別府観光の一つに是非、加えたいと思う。
名 称 | 別府海浜砂湯 |
所在地 | 別府市上人ヶ浜 |
Link | 別府海浜砂湯|別府市 温泉施設│一般財団法人 別府市綜合振興センター |
【浜脇温泉の共同浴場】
市営浜脇温泉
浜脇温泉は、その昔、浜から温泉が湧き出たことからその名がついたと言われ、鉄輪温泉と並ぶ別府温泉発祥の地とされている。そして、その浜脇温泉を代表するのが「市営浜脇温泉」である。
浜脇温泉の泉質は単純温泉であるが、天然保湿成分のメタケイ酸を多量に含んでいるので美肌効果が高いらしい。いわゆる「美人の湯」というものである。
源泉温度は冬でも60℃あるという。それを加水せずに43℃まで下げたものを湯船に入れているのだそうだ。私からすればかなり熱いように思うが、ご年配の別府市民にはこれくらい熱いお湯でないと満足されないらしい。
尚、ぬる湯(40~42℃)も完備されているという。まだ熱いように思うが、これが別府市民の常識のようだ。「郷にいては郷に従え」ということわざもある。文句は言うまい。
名 称 | 市営浜脇温泉 |
所在地 | 別府市浜脇1丁目8番20号 |
Link | 浜脇温泉|別府市 市営 浜脇温泉 | 大分県の観光情報公式サイト 第36番 浜脇温泉 – 別府八湯温泉道【公式】 |
【堀田温泉の共同浴場】
夢幻の里・春夏秋冬
堀田温泉に立地する立ち寄り温泉施設「夢幻の里 春夏秋冬」の泉質は、硫黄泉であるが明礬温泉の硫黄泉よりもマイルドであるらしい。
約110℃の温泉蒸気を湯船のすぐ近くで山水に注入して程よい温度の温泉水にしている「噴気造成温泉」というものらしい。湯舟に注ぐ直前なので劣化もなく、温泉成分を多く含んでいるということだ。言うなればフレッシュな硫黄泉に入浴できるという贅沢な温泉である。
男女別大浴場と5つある貸し切り風呂のすべてが露天風呂というのもユニークである。
名 称 | 夢幻の里 春夏秋冬 |
所在地 | 大分県別府市堀田6組 |
Link | 夢幻の里春夏秋冬オフィシャルサイト |
【柴石温泉の共同浴場】
市営柴石温泉
柴石温泉は、寛平7年(895年)に醍醐天皇、寛徳元年(1044年)に後冷泉天皇が療養に来たとされる、歴史のある温泉地で、観光名所「血の池地獄」の近くに位置する。
元々の地名は藤内【とうない】であったが、江戸時代に柴の化石が見つかったことから「柴石」という地名になったと伝わる。
柴石温泉の泉質は、内湯・露天風呂・家族風呂については単純温泉で、蒸し湯についてナトリウム−塩化物・硫酸塩泉(塩化物泉)であるという
名 称 | 柴石温泉 |
所在地 | 大分県別府市野田4組 |
Link | 柴石温泉|別府市 |
【亀川温泉の共同浴場】
浜田温泉
亀川温泉にある市営共同浴場「浜田温泉」は、明治30年(1897年)頃に発見された温泉で、大正9年(1920年)年に「浜田鉱泉」という名で浴場を開業し、昭和10年(1935年)の改築を機に市営温泉になったという。さらに平成14年(2002年)に老朽化が進んだ施設を昔ながらのデザインを踏襲しながらに現在の場所に新築移転したという。旧浜田温泉は「浜田温泉資料館」となって残されている。
泉質は、ナトリウム―塩化物・硫酸塩泉で、天然保湿成分であるメタケイ酸の含有量が多いので美肌効果が大きいという。
名 称 | 亀川温泉/浜田温泉 |
所在地 | 大分県別府市亀川浜田町991番地6 |
Link | 浜田温泉|別府市 |
【別府観光スポット】
別府地獄めぐり
別府温泉の観光の定番の一つが「地獄めぐり」である。地獄は鉄輪温泉付近と柴石温泉付近の大きく二か所に分かれる。
鉄輪温泉付近にある地獄は、「海地獄」をはじめ「鬼山地獄」、「鬼石坊主地獄」、「かまど地獄」および「白池地獄」の5つである。「海地獄」は人気のコバルトブルーの色をした地獄であり、「鬼山地獄」には別名ワニ地獄とも言われるようにワニがいる。
一方、柴石温泉付近にある地獄は、「血の池地獄」と間欠泉の「龍巻地獄」の2つである。「血の池地獄」では、酸化鉄、酸化マグネシウム等を含んだ赤い熱泥が地層から噴出、堆積するために池一面が赤く染まって見えるのだそうだ。「龍巻地獄」は、30分~40分間隔でしか見られない間欠泉である。見学のタイミングが難しく、時間を要するが「血の池地獄」と共に人気の地獄であることに間違いはない。
名 称 | 別府地獄めぐり |
所在地 | 大分県別府市鉄輪 |
Link | 別府地獄めぐり公式サイト(別府地獄組合) |
【別府観光スポット】
山地獄
泥火山から噴き出す粘土によって、山が形成されている場所が「山地獄」で、岩の間から白い煙(噴気)がモクモクと立ち上がっているという。
「別府地獄めぐり」に新しい観光スポットの地獄が加わったのか思いきや、山地獄は、実は温泉熱を利用した動物園である。
この動物園には、カピバラやヤギ、ロバや猿、フラミンゴなどの動物が飼育されているらしい。ふれあい重視の動物園のようだ。
人気者のカピバラは、テンジクネズミ科カピバラ属に分類される齧歯類【げっしるい】で、暖かい場所を好むらしいから温泉も大好きらしい。カピバラを飼育している動物園では、よく「カピバラ温泉」と呼ばれるカピバラの入浴シーンを公開し、メディアが取り上げることもある。おそらく山地獄でも、特に寒い季節にはカピバラが温泉に浸かっている姿を目撃できることだろう。
名 称 | 山地獄 |
所在地 | 大分県別府市鉄輪御幸6組 |
Link | 【公式】山地獄ホームページ |
【別府観光スポット】
湯けむり展望台
湯けむり展望台は、別府の街を見下ろせる高台に位置し、あちこちから立ち上がる湯けむりを一望できる絶景の場所である。特に朝の気温が低い時が湯けむりが明確に確認できるので、温泉街・別府の情緒を味わうことができる。
鉄輪温泉の湯けむりだけでなく、雄大な鶴見岳や季節によって様々に色を変える扇山の風景も一望できるという。
私は実際に見たことがないが、展望台からの夜景も素晴らしいという。ライブ配信もされている。
名 称 | 湯けむり展望台 |
所在地 | 大分県別府市鉄輪8組(ロイヤルタウン大観山) |
Link | 湯けむり展望台 | 大分県の観光情報公式サイト 別府湯けむりライブカメラ |
【別府観光スポット】
十文字原展望台
十文字原展望台は、天候が良いと別府湾をはじめ、国東半島や四国まで眺望できるという。
また、「日本夜景遺産」と「日本夜景百選」に登録されていることからも夜景が綺麗なことが容易に想像がつく。
名 称 | 十文字原展望台 |
所在地 | 大分県別府市大字野田字池ノツル1200 |
Link | 十文字原展望台|別府市 |
【別府観光スポット】
地獄蒸し工房 鉄輪
「地獄蒸し料理」とは温泉から噴出する高温の蒸気熱を利用した調理法で、食べたい食材をざるにのせ「地獄蒸し釜」と呼ばれる約98℃の温泉噴気(蒸気)の釜の中に入れて、蓋をするだけの実に簡単な調理法である。しかし、塩分を含む温泉蒸気で一気に蒸すため食材本来の旨味が閉じ込められていて美味しいという。
この「地獄蒸し料理」は、別府では江戸時代から始まったとされる。この地獄蒸し料理は旅館での夕食メニューに含まれることもあるが、調理自体を気軽に体験できるのが地獄蒸し工房 鉄輪である。
ここでは食材の持ち込みもできるが、食材も販売しているので手ぶらでも行ける。別府市内以外からの観光客には助かる。
名 称 | 地獄蒸し工房 鉄輪 |
所在地 | 別府市風呂本5組(いでゆ坂沿い) |
Link | 大分県別府市 地獄蒸し工房鉄輪の公式Webサイト |
【別府温泉郷の名物】
地獄蒸しプリン
源泉にはいろいろあって、中には蒸気だけの源泉もあるという。そんな蒸気だけの源泉を何に使うかというと、水に通して温泉を造成したり、調理に使ったりするらしい。
温泉の蒸気で蒸した、明礬温泉・岡本屋の地獄蒸しプリンはそんなご当地名物の一つである。名物・地獄蒸しプリンの甘味の少ないほろ苦いカラメルは大人の味であるかも知れない。プリン好きの私は何個でも食べられる逸品である。
「地獄蒸しプリン」(撮影:私の妻)
旅館・岡本屋に宿泊した際には食後のデザートは勿論、頂いただけでなく、恥ずかし気もなく、二日に渡って岡本屋売店に買い求めに通ったものである。テイクアウトができるのも嬉しい。
プリンと一緒に販売していたサンドウィッチも美味しいのでおススメ。味は、私の妻の保証付きでもあるので間違いはないと思う。
名 称 | 岡本屋売店 |
所在地 | 大分県別府市明礬3組 |
Link | 岡本屋売店メニュー | 【公式】別府・明礬温泉 岡本屋売店 【公式】岡本屋 明礬温泉 青磁色の湯 |
【ご当地の「食」】
関さば・関あじ
豊予海峡【ほうよかいきょう】 は、大分県大分市(旧佐賀関町)の関崎と愛媛県伊方町(旧三崎町 )の佐田岬によって挟まれる海峡であり、 ちょうど瀬戸内海と太平洋の境界に位置する。
関崎の沖合いの高島の東にはホゴ瀬と呼ばれる瀬があって、水温の変化が少なく、一年を通して魚の餌となるプランクトン等が豊富な場所であるという。そのため本来は回遊魚であるサバやアジがホゴ瀬の周囲に居ついているとされる。
また潮流が速いため、この海域で生育するサバやアジは肥育がよく身が締まっているという。この海域で獲れるサバやアジは金色がかった体色で腹部に入る線が特徴的であり、脂肪量の季節変化が小さいという。
この瀬付き魚のことは昔から付近の漁業関係者の間では知られており、この海域での漁は伝統的に一本釣りが行われてきた。その理由は、海底の複雑な起伏や高い波といった悪条件が漁網を使った漁には適さないからである。(引用:ウキペディア)
一本釣りで獲れたサバやアジには、鮮度を落ちにくくするために「活け締め」が施される。そのため関さばや関あじにはストレスがかからず、魚体に傷が付きにくいのだそうだ。
関さばや関あじは、大型で鮮度が高いため刺身として生食されることが多く、共に水産品の高級ブランドとして知られている。
ご当地の「食」は、関さば・関あじ以外にも、例えば、城下カレイ、ふぐ、鳥天など知られている。
あとがき
別府八湯は、スパツーリズムの観点からも非常に魅力的な温泉郷であることを再認識した。観光客に人気があるのも頷ける。
私は、別府温泉には複数回は行ってはいるが、未だに共同浴場には行った経験はない。折角、足を運びながら非常にもったいないことをしてきたと悔やんでいる。次回の機会には是非、共同浴場も経験したいと思っている。