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【伊賀の国】静寂の中に佇む癒しの聖地「新大佛寺」

はじめに

伊賀の国」は、かつての日本の地方行政区分で、現在の三重県西部、上野盆地一帯に該当する令制国の一つであり、東海道に属していた。「伊賀」は、現在でも三重県の伊賀地方を指す呼称として使われており、伊賀市と名張市を中心に構成されている。伊賀は、伊賀流忍者の発祥地として知られ、伊賀焼(陶器・炻器)や伊賀組紐の産地としても有名である。

新大佛寺(しんだいぶつじ)は、三重県伊賀市富永に位置する真言宗智山派の寺院である。御本尊は、奈良・東大寺の大仏と同じ盧舎那仏である。開山は、東大寺の復興を指揮した重源上人で、東大寺の伊賀別所として建立されたという。

境内には、いろいろな植物が植栽されている。そのため、春は桜、初夏には楓の青葉、梅雨期には紫陽花、そして秋には秋明菊や楓の紅葉など、四季折々の景観を楽しむことができる。

新大佛寺は、まさに静寂の中で心の安らぎを感じることができる癒しの聖地と言えるかも知れない。

目次
はじめに
新大佛寺
あとがき

新大佛寺

新大佛寺【しんだいぶつでら】は、真言宗智山派の寺院で、山号は五宝山と称する。御本尊は盧舎那仏である。

新大佛寺の創建については、1202年に源頼朝が後鳥羽法皇の勅願寺として開創し、重源上人が開山としたと伝えられている。

重源上人は、鎌倉時代に東大寺大仏と大仏殿の復興事業を指揮した僧として知られている。寺号を「新大佛寺」と称する理由については、重源上人が東大寺に敬意をはらって「新」の字を加えたとされる。

新大佛寺が再建されたのは、江戸時代中期の寛延年間(1748年~1751年)のことであると推察されている。

御本尊の木造廬舎那仏坐像(高さ約5m)は、頭部が鎌倉時代の仏師・快慶の作と伝えられており、地元では「阿波の大仏さん」と呼ばれている。現在は宝蔵庫新大仏殿)に安置されている。代わって、大仏殿には釈迦如来像が安置され、祀られている。

また、大仏殿の奥側には護摩祈祷堂があり、岩屋不動尊像(高さ6m超)を祀っている。

大仏殿の右側には弘法大師・空海を祀る大師堂がある。真言宗の寺院であることがよく分かる。私は真言宗と言えば大日如来だと思っていたので、新大佛寺の御本尊が大日如来でなく廬舎那仏あることに違和感を覚えていたが、両如来は根本的には同一の如来さまであるから支障はないようだ。単に私の勉強不足である。

大師堂の近くには、松尾芭蕉がこの地で詠んだとされる句である「丈六にかげろふ高し石の上」の句碑(芭蕉塚丈六塚)が建立されている。

新大佛寺の境内には美しい鐘楼堂がある。これほど艶やかな色合いの鐘楼堂は珍しいのではないだろうか。

新大佛寺の境内には他にも明王殿(交通安全祈祷所)と呼ばれる艶やかな朱色に塗られた仏殿がある。

そして明王殿の隣の崖には、慈母観音白寿観音の像が建立されている。

新大佛寺境内の景色は四季折々において私たちを楽しませてくれるという。

春には桜、初夏はモミジの青葉、夏は紫陽花、秋は秋明菊やモミジの紅葉などである。

新大佛寺は、いつ参拝しても楽しませてくれる寺院であるといえよう。

名 称新大佛寺
所在地三重県伊賀市富永1238
駐車場あり(無料)
Link三重県伊賀市の新大仏寺

あとがき

私が新大佛寺に参拝するようになったきっかけは、実はかえで渓谷や大山田温泉・さるびのに行った帰路に偶然、新大佛寺への案内板を見つけたことにある。それからは植木神社に参拝すると同時に新大佛寺へも参拝するようになったわけである。

新大佛寺の境内には、俳聖と呼ばれる松尾芭蕉が詠んだ句碑(芭蕉塚とも呼ばれる)も残されており、歴史と自然が調和した美しいスポットとなっている。


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