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【伊賀の国】美しい水の舞「滝山渓谷・白藤滝」

はじめに

伊賀の国」は、かつての日本の地方行政区分で、現在の三重県西部、上野盆地一帯に該当する令制国の一つであり、東海道に属していた。「伊賀」は、現在でも三重県の伊賀地方を指す呼称として使われており、伊賀市と名張市を中心に構成されている。伊賀は、伊賀流忍者の発祥地として知られ、伊賀焼(陶器・炻器)や伊賀組紐の産地としても有名である。

滝山渓谷は、三重県伊賀市に位置する美しい渓谷で、いくつかの滝が点在し、知る人ぞ知る景勝地である。特に有名なのが白藤滝である。

白藤滝は、滝山渓谷にある高さ約15mの直瀑で、「白藤のように美しい滝」であることがその名の由来となっている。白藤滝の落差は、元々は30mほどの高さを誇っていたようである。しかしながら、残念なことに、明治29年(1896年)の大洪水により滝口が決壊し、現在の高さになったと伝えられている。

滝山渓谷は「紅葉の名所」としても知られており、毎年11月3日には「滝山渓谷紅葉まつり」が開催されているらしい。


<目次>
はじめに
滝山渓谷・白藤滝
あとがき

滝山渓谷・白藤滝

白藤滝【しらふじのたき】は、滝山渓谷にある落差約15mの直瀑の滝である。

かつては落差約30mもある直瀑であったらしいが、地震によって滝口が崩落してしまい、現在のような約半分の落差になってしまったと伝えられている。

地元では紅葉の名所として知られ、例年11月3日(祝)には「滝山渓谷紅葉まつり」が行われているらしい。

白藤滝を見るためには駐車場から広場の奥にある遊歩道の入口から急坂の石段を下って川岸まで行き、滝壺まで遊歩道を数分歩くことになる。約5程度で降りることができるが、帰りの急坂の登りは結構つらいものがある。この遊歩道は運動靴など歩きやすい靴で行くべきである。

坂道を下ると滝の手前に朱色に塗装されたアーチ橋がある。アーチ橋からでも滝を見ることができるが、滝壺の近くまで行けるので、自分の好みのアングルを探して滝との距離感をアジャストすれば良い。

駐車場と白藤滝への遊歩道入口との間は広場になっていて、休憩所やトイレが整備されている。

この広場の奥には不動明王を祀るがあり、手水所もある。道中の無事を祈願しておくと良いだろう。

この白藤滝の上流にも「二位の滝」、「三寶の滝」と呼ばれる滝がおよそ500m間隔で存在する。

時間があれば、是非、足を運んで頂きたい。二位の滝三寶の滝は、共に斜滝であり、直瀑に比べれば迫力には欠けるが、滝渕(滝壺)は深く、透明で美しい。

秋の紅葉の季節であれば、途中の道路沿いで色艶やかなカエデの紅葉が楽しめるはずである。

白藤滝へのアクセスは、車でないと苦労するかも知れない。自家用車の場合、名阪国道の上柘植ICから中瀬ICの間であれば、どのICを出て、一般道を進んでもほぼ同じような時間に到着する。しかし、色々と試してみた中では、名阪国道の下柘植ICから白藤滝方面に向かうのが最も簡単な道順であると私は思う。

白藤滝への林道の入口に「白藤滝 2.0km」と書かれた小さな案内標識が一つあるだけなので、うっかりするとそれを見落としまうかも知れない。この案内標識から白藤滝の駐車場へは約2kmほどである。ここから先の道は一本道なので迷うことはない。

初めての場合は、ナビで住所が特定できない場合もあるので、とにかくこの看板を見落とさないで貰いたい。私が知る限りでは白藤滝への唯一の案内標識である。

名 称滝山渓谷・白藤滝
所在地三重県伊賀市大字山畑
駐車場あり(無料)
アクセス名阪国道下柘植ICから約10分
Link白藤滝 – 伊賀上野観光協会

あとがき

滝山渓谷にある白藤滝は、どの季節に行っても良い。木々に囲まれた渓谷にあるので、夏場は涼をとるためには最高の場所となる。そして、秋の紅葉の季節には、白藤滝の周辺のモミジが紅葉するので、白い飛沫をあげる滝とのコントラストが美しい。

白藤滝からあまり遠くはない距離には霊山寺もあり、折角、遠方から訪ねる場合には双方に立ち寄るのが効率的である。


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