はじめに
日本各地の温泉についての情報は、すでに平安時代から貴族たちの間では情報共有されていたようだ。そのことが各種の文献に散見されるようになったと言われている。特に、有名な話は清少納言の枕草子のなかで「湯は ななくりの湯 ありまの湯 たまつくりの湯」という一文の記載についてである。
平安時代、当時の人々に人気があったと思われる温泉地のベスト3が挙げられていると理解されている。「ありまの湯」は有馬温泉(兵庫県)であるという。その有馬温泉は、神戸市内からも近く、温泉に浸るだけなら日帰りも可能である。
神戸市は合併で発展してきたので、その面積はかなり広い。私が神戸に住むようになってから早いものですでに20年が過ぎようとしている。最初は西区、次に東灘区、そして今は中央区に住んでいるが、住む行政区によってその風景はかなり異なる。そして有馬温泉は六甲山を挟んで中央区の北側に位置する北区にある。
本稿では、有馬温泉の魅力と六甲山、そして主として神戸市内(中央区)や須磨区の観光スポットを紹介したいと思う。燈台(灯台)下暗しという言葉があるが、神戸に住む私自身がはじめて知ることが多いことに気付かされることになった。
有馬温泉
有馬温泉【ありまおんせん】は、その歴史の長さから道後温泉(愛媛県)や白浜温泉(和歌山県)と共に「日本三古泉」の一つに数えられている他、下呂温泉(岐阜県)や草津温泉(群馬県)と共に「日本三名泉」の一つにも数えられている。
有馬温泉は、神戸市内から車で約40分、電車であれば神戸から約30分、大阪からなら約1時間で行ける温泉地であることから「西の奥座敷」と称されることもある。
六甲山の麓に広がる有馬温泉は、日本書紀にも記載が残る古湯で、神代から「天下一の霊泉」として名高い。
奈良時代に僧行基が温泉寺を建立して温泉による病気治癒を始めて温泉の基礎を築き、鎌倉時代に禅僧仁西が12の宿坊を開いて中興したと伝わる。現在の有馬温泉で「坊」の名がつく旅館の多くはそのなごりであるという。
桃山時代に有馬温泉を愛した豊臣秀吉が大規模な改修工事に着手し、自身も何度も訪れたという。江戸時代末期には「有馬千軒」と謳われるほどの繁栄を誇ったらしい。
有馬温泉は、洪水、大火、大震災と幾多の災難を乗り越えてきた。太古の昔から変わらないものの一つが茶褐色の「金泉」と無色透明の「銀泉」と呼ばれる温泉のお湯だけといえようか。
泉質・効能
有馬温泉の泉質は世界的にも珍しい混合温泉で、国が療養泉として指定している9成分のうち7成分(単純性温泉、二酸化炭素泉、炭酸水素塩泉、塩化物泉、硫酸塩泉、含鉄泉、放射能泉)が含まれている。つまり硫黄泉と酸性泉を除くすべての成分が含まれている。
有馬温泉最大の魅力の第一は、7つの泉源から湧き出る、赤褐色に濁る「金泉」と、無色透明の「銀泉」の2種類の温泉を楽しめることであろう。尚、金泉・銀泉という名称は、有馬温泉旅館協同組合の登録商標になっている。
金泉の特徴としては、泉質は含鉄(II)-ナトリウム-塩化物強塩泉で、泉温は83.5~98.2℃、pHは中性、湯の色は赤褐色(源泉は無色透明、空気に触れると鉄分が酸化されて赤褐色になる)、湯のにおいは鉄サビ臭である。海水より塩分濃度が高い金泉は、身体を芯から温めてくれると評判である。
一方、銀泉の泉質は炭酸水素塩泉と放射能泉の2種類で、pH8.6(泉源により少し異なる)、お湯の色は無色透明~乳白色で、臭いは無臭である。トロリとした湯ざわりの金泉に比べて、銀泉はさらさらとした湯ざわりが特長である。炭酸を含む銀泉はマイルドな湯ざわりで、食欲増進にも効果があると評価されている。
金泉、銀泉のどちらも飲用できる場所がある。温泉に浸かって、飲用してと存分に温泉を満喫できる。当り前の話だが、二酸化炭素泉は飲用すると炭酸の爽やかな喉ごしが楽しめる。
金泉:
冷え性、腰痛、筋・関節痛、末梢血行障害、感染性皮膚疾患や慢性湿しん、各種アレルギー性皮膚疾患、慢性湿しん、じんましん、傷・やけど、炎症性および非炎症性のリウマチ疾患、外傷、手術後のリハビリテーション、慢性附属器炎、機能性不妊症、自律神経系障害、乾癬(かんせん)
銀泉(炭酸を含んだ温泉):
高血圧症、末梢動脈閉塞性疾患、機能性動脈循環障害、機能性心疾患、飲用による食欲増進、高血圧症、末梢動脈閉塞性疾患、機能性動脈循環障害、無治性の傷、手足の局所的循環障害
銀泉(ラドン泉を含む温泉):
呼吸器からのガスの吸入により自然治癒力を高める、硬直性脊椎症、関節の退行性症状、慢性多発性関節症、脊椎の退行性疾患、慢性痛風、関節、筋肉リウマチ、軽度の末梢性動脈血行障害、更年期障害、気管支性ぜんそく
ただし、発熱時や高度の貧血など一般的に病気が進行しているときには入浴してはならない。
禁忌症
症急性疾患(特に熱のある場合)、活動性の結核、悪性腫瘍、重い心臓病、呼吸不全、腎不全、出血性疾患、高度の貧血、その他一般的に病勢進行中の疾患、皮膚、粘膜の過敏な人(特に鉱泉過症の人)
有馬温泉街
有馬温泉街は六甲山の北側にあり、山間の風情が楽しめるところである。温泉街には、絶景の地に建つ宿、金泉・銀泉2種類の温泉を引く宿、文豪が愛した歴史のある宿など老舗旅館が多く立ち並ぶ。
有馬温泉街にある旅館の約半数は高級宿であり、喧騒から離れた静かな時間を過ごしたい方に適した宿を見つけることは容易だ。
有馬温泉は、山あいに位置する温泉地であるが、兵庫の海に近いことから山の幸と海の幸の両方を堪能できる。神戸牛や三田牛の他、季節によっては丹波松茸など希少な食材も楽しめる。
また、温泉街は食べ歩きグルメの宝庫で、数々の店で有馬温泉ならではのグルメが味わえる。温泉街の狭い路地に名店が集結しているため、美味しいグルメを見つけるのも容易である。
名 称 | 有馬温泉街 |
所在地 | 兵庫県神戸市北区有馬町 |
駐車場 | あり(有料)有馬温泉駐車場 |
公共交通機関 | 神戸電鉄「有馬温泉駅」から徒歩約1分 |
Link | 有馬温泉 – Feel KOBE 神戸公式観光サイト 有馬温泉 – 太閤が愛でた西の奥座敷、日本の三古泉 |
温泉街周辺の観光
観光スポットとしての施設数は、他の温泉地に比べると少ないかも知れないが、自然や歴史を楽しみたいという方にはおすすめしたい温泉地である。レトロな街並みと自然が調和する温泉街を是非、散策してほしい。
ゆけむり広場の太閤像やねね橋は定番のフォトスポットである。瑞宝寺、有馬稲荷神社や鼓ヶ滝公園といった自然を感じられる観光名所もある。特に、瑞宝寺は紅葉の名所としても人気が高い。また、有馬玩具博物館や有馬切手文化博物館などマニアだけではなく幅広い世代で楽しめる施設もある。
これらの観光スポットは比較的狭い範囲に集まっているため、短時間でも十分に満喫できる。
公共の外湯・「金の湯」と「銀の湯」
有馬温泉街には温泉を手軽に楽しめる「金の湯」と「銀の湯」という公共の外湯がある。「金の湯」は茶褐色の金泉、「銀の湯」では無色透明の銀泉が楽しめる。「2館券」というお得なチケットを購入して、せっかくなら金泉と銀泉のどちらにも入浴して泉質の違いを実感してみるのがお勧めである。
名 称 | 有馬本温泉 金の湯 |
所在地 | 兵庫県神戸市北区有馬町833 |
Link | 有馬温泉を代表する日帰り温泉 | 金の湯 |
名 称 | 有馬本温泉 銀の湯 |
所在地 | 兵庫県神戸市北区有馬町1039-1 |
Link | 有馬温泉を代表する日帰り温泉 | 銀の湯 |
日帰り温泉・「太閤の湯」
晩年、太閤と呼ばれた豊臣秀吉が愛用した蒸し風呂や岩風呂を復元したお風呂など、男女あわせて26種類ものお風呂(岩盤浴を含む)と食事処を備えた施設である。湯タオルセットと館内着付なので手ぶらで気軽に立ち寄れる。さらに食事と組み合わせたセットプランが季節ごとに用意されているので楽しみである。
名 称 | 太閤の湯 |
所在地 | 兵庫県神戸市北区有馬町池の尻292-2 |
Link | 太閤の湯 |
「日帰り温泉」が可能な旅館・ホテル
本来は宿泊施設である旅館・ホテルが「日帰り温泉」として自前の温泉施設を時間限定で提供しているサービスがある。神戸市内から日帰りで温泉を楽しみたい場合に利用するとよい。
- 陶泉 御所坊
- 有馬御苑
- 有馬ロイヤルホテル
- 上大坊
- 高山荘 華野
- 御幸荘花結び
- メープル有馬
- 湯屋の宿 康貴
- 亀の井ホテル有馬
温泉寺(薬師堂)
温泉寺【おんせんじ】は、黄檗宗【】(禅宗の一つ)の寺院で、御本尊は薬師如来である。元々の宗派は真言宗であったとされる。寺の正式名称は、有馬山温泉禅寺である。
縁起によれば、神亀元年(724年)に行基によって、有馬温泉郷の傍、六甲山系愛宕山の中腹に薬師如来を本尊として開かれたのがはじまりとされる。
温泉寺は幾度となく火災に合い焼失しているが、その都度、再建されている。1576年に火災で全山焼失したが直ちに再建されたという。しかし、その後も再び火災に遭っている。
1590年には北の政所、ねねによって薬師堂が再建されている。この薬師堂も江戸時代に焼失し、1781年に再建されたのが現存する薬師堂である。
重要文化財の波夷羅大将立像など多くの寺宝を所蔵している。温泉寺は、毎年年始に行われる「温泉入初式」の出発地でもある。
名 称 | 有馬山温泉禅寺(通称、温泉寺) |
所在地 | 兵庫県神戸市北区有馬町1643 |
Link | 温泉禅寺(黄檗宗) – 有馬温泉 |
有馬本街道(湯本坂)
有馬本街道(湯本坂)は、有馬温泉街から林渓寺【りんけいじ】前を通り六甲川に出るまでの約600mの細いつづら折りの坂道である。
昔ながらの格子戸の木造建築の家屋が軒を連ね、風情溢れる通りとなっている。ここが有馬温泉の「メインストリート」と呼ぶ場所であり、名産の有馬筆や竹細工のお店や、有馬サイダー、炭酸せんべいのお店もある。勿論、お土産屋や飲食店なども軒を連ねるほか、古い寺社や老舗旅館などが点在する。
気候のよい季節には浴衣を着て散策するのに距離的にも適した場所となる。
名 称 | 有馬本街道(湯本坂) |
所在地 | 兵庫県神戸市北区有馬町790 |
Link | 湯本坂 | 有馬温泉の観光ガイド |
有馬川親水公園
有馬川親水公園は、有馬温泉の中心部を流れる有馬川の河川敷を整備して公園にしたもので、太閤橋とねね橋の間に位置する。有馬温泉駅から温泉街に向かう途中にある。小さな橋や飛び石、ひょうたん型の池などを設け、散歩や水遊びができるほか、桜や紅葉など四季折々の美しい景色が楽しめる。
太閣橋は、有馬川にかかる橋で、有馬温泉を愛した豊富秀吉にちなんで命名されたものである。欄干には、豊臣家の家紋「七五の桐」や旗印「千成瓢箪」が描かれており、温泉街の中でもひときわ目立つ存在となっている。
ねね橋は、豊臣秀吉の正室・ねねにちなんで建てられた橋で、女性的な曲線の真っ赤な欄干がひときわ美しい。橋のたもとには、秀吉像と向き合うようにねね像が建てられ、有馬温泉のシンボル的存在の一つになっている。
名 称 | 有馬川親水公園 |
所在地 | 兵庫県神戸市北区有馬町1400 |
瑞宝寺公園
瑞宝寺公園は、兵庫県下でも有数の紅葉の名所である。豊臣秀吉にゆかりがあり、愛用していたといわれる「石の碁盤」が今も残こされているという。いくら見ていても飽きないと称したことより「日暮しの庭」とも呼ばれている。秀吉がよくここで茶会を開いたことにちなみ、毎年11月2日・3日には「有馬大茶会」が開催されている。
名 称 | 瑞宝寺公園 |
所在地 | 神戸市北区有馬町 |
アクセス | 「有馬温泉」駅より徒歩約15分(南東方向へ約1km) |
Link | 瑞宝寺公園 – Feel KOBE 神戸公式観光サイト |
鼓ヶ滝公園
鼓ヶ滝公園【つつみがだきこうえん】は、「有馬六景」の一つに数えられる名勝である。森の中に二段に分かれる落差8mの滝があり、豪快に流れ落ちる水の音がと鼓の音のように聞こえたことから命名されたという。昔は聞こえたらしいが、現在は水の流れが変わったために残念ながら聞こえない。春は桜、夏はホタルの乱舞やカジカの鳴き声、秋は紅葉と、四季を通しての観光スポットとなっている。
名 称 | 鼓ヶ滝公園 |
所在地 | 兵庫県神戸市北区有馬町鼓ヶ滝公園内 |
駐車場 | なし |
アクセス | 六甲有馬ロープウェー「有馬温泉」駅より 有馬ます池横の道を南へ徒歩5分 |
Link | 鼓ヶ滝公園 – Feel KOBE 神戸公式観光サイト |
六甲山
六甲山(標高931m)は、神戸の北側にそびえる「天然のランドマーク」と呼べる六甲山系の山の一つである。神戸の街中でもし道に迷ったら六甲山(山側)が見える方向を探せば、その方向が北側である。
六甲山からは神戸港や大阪湾を眺めることができる。勿論、神戸の夜景も楽しむことができる。
神戸から六甲山へは、車で行くことも、ケーブルカーで行くこともできる。有馬温泉と六甲山の間にはロープウェイも開通しているのでそれを利用すると便利であり、何よりロープウェイからの景色が素晴らしい。
六甲有馬ロープウェイ
六甲山頂駅と有馬温泉駅をおよそ12分で結ぶロープウェイで、特徴は、展望シートを低く設置し、窓を大きくしているので六甲山の高さと谷の深さをよりスリルに感じることができるという。高所が苦手な私には迷惑な話だが、妻は大変満足していた。
眼下に見える六甲山の雄大な自然は圧巻で、特に秋の紅葉時は写真撮影に適している。
名 称 | 六甲有馬ロープウェイ |
所在地 | 兵庫県神戸市灘区六甲山町北六甲4512-336 |
駐車場 | あり(無料) |
公共交通機関 | 阪急「六甲」駅またはJR「六甲道」駅から市バス 16系統「六甲ケーブル下」行きで15~30分、 終点で六甲ケーブルに乗り換えて10分、 「山上」駅で六甲山上バスに乗り換えて13分、 六甲山頂駅下車すぐ |
Link | 六甲有馬ロープウェー – 六甲・まや空中散歩 |
自然体感展望台 六甲枝垂れ
自然体感展望台 六甲枝垂れは、六甲山のランドマークであり、六甲山ガーデンテラスのすぐ近くの丘の上に建っている。
明石海峡から大阪平野までの大パノラマの景色が望めるほか、六甲山の四季折々の自然を体感できるような試みがなされている。
LED照明を使って四季を表現するライトアップイベントも人気であり、このあたりの夜景をより幻想的で美しいものにしている。
名 称 | 自然体感展望台 六甲枝垂れ |
所在地 | 兵庫県神戸市灘区六甲山町五介山1877-9 |
駐車場 | あり(有料) |
Link | 自然体感展望台 六甲枝垂れ |
六甲山ガーデンテラス
六甲ガーデンテラスは、六甲山の山頂付近に位置する展望複合施設で、展望スペース「見晴らしの塔」からは明石海峡、大阪平野や関西国際空港などをはじめ和歌山から四国までワイドに広がる大パノラマの絶景を一望できる。
複数の飲食店舗とショップが併設され、季節のグルメやショッピングも楽しめる。欧風の町並みを思わせる敷地内には、カフェやおしゃれな雑貨ショップがあるので女性からの人気が高い。
日が沈めば、「1000万ドルの夜景」で知られる神戸市街の夜景を眼下に楽しむことができる。
名 称 | 六甲山ガーデンテラス |
所在地 | 兵庫県神戸市灘区六甲山町五介山1877-9 |
駐車場 | あり(有料) |
公共交通機関 | 阪急「六甲」駅、JR「六甲道」駅または 阪神「御影」駅より市バス16系統で 「六甲ケーブル下」に行き、そこで乗り換え、 六甲ケーブル「六甲山上駅」で下車、 六甲山上バスで「六甲ガーデンテラス」下車 |
Link | 六甲ガーデンテラス・ 自然体感展望台 六甲枝垂れ |
六甲山アスレチックパークGREENIA
六甲山アスレチックパークGREENIAは、以前は「六甲山カンツリーハウス」として営業していた施設で、2021年4月にリニューアルされた。冬季は人工雪のスキー場「六甲山スノーパーク」として営業している。
「山、空、水辺。すべてが舞台の冒険王国」をテーマに合計164ポイントのアスレチックで遊べるという。
名 称 | 六甲山アスレチックパークGREENIA |
所在地 | 兵庫県神戸市灘区六甲山町北六甲4512-98 |
駐車場 | あり(有料) |
Link | 【日本最大級】六甲山アスレチックパークGREENIA |
摩耶山・掬星台
摩耶山【まやさん】(標高702m)は、六甲山系のほぼ中央に位置する山で、山麓から山上まではケーブルカーとロープウェイの「まやビューライン」で行くことができる。
摩耶山頂近くにある展望広場・掬星台【きくせいだい】(標高約690m)は、日本三大夜景に数えられるほどの夜景スポットである。「掬星台」という名の由来は「星が手で掬【すく】えるほど身近に見える展望台」という意味であるらしい。
日没から空が青く染まり、神戸の街に明かりが灯り始める頃からが見頃となる。眼下の神戸市街の夜景は勿論、東側の大阪方面の夜景も素晴らしい。空気が澄む冬場なら、関西国際空港まで見渡せる。
地面が青く浮かび上がる遊歩道「摩耶きらきら小径」もロマンチックで若いカップルに人気のスポットとなっている。
標高が比較的高いため、年間を通して昼間でも涼しい風が吹き抜ける。夜間は特に気温が下がるので服装には注意して出かける必要がある。
名 称 | 摩耶山・掬星台 |
所在地 | 神戸市灘区摩耶山町2-2 |
駐車場 | あり(有料)天上寺前駐車場 |
公共交通機関 | JR「三ノ宮」・「六甲道」駅または阪急「六甲」駅 より市バス18系統終点にて下車、 摩耶ケーブル「虹の駅」より 摩耶ロープウェイ乗り換え「星の駅」下車 |
Link | 摩耶山 掬星台 – Feel KOBE 神戸公式観光サイト |
神戸市立森林植物園
神戸市立森林植物園は、六甲山系の摩耶山の西、再度山の北に位置し、総面積が142.6 haという日本最大規模の広大な植物園である。
六甲山の自然を最大限に活用し、生きた植物本来の姿を樹林として見ることができる。園内には、約1,200種(うち約500種は外国産)もの木本植物が植栽されている。
特徴は、北アメリカ産樹林区、ヨーロッパ産樹林区、アジア産樹林区、日本産樹林区(北日本区・照葉樹林区・日本針葉樹林区)といった原産地別に、ゾーンに分かれて自然に近い形で植栽されている点である。
あじさいのほかにも紅葉、しゃくなげなど四季折々の植物を楽しむことができる。秋には、ハナノキ、イロハモミジ、ハゼノキ、メタセコイアなどが一斉に色づき、38種約3千本もの色とりどりの紅葉が園内を彩る。
名 称 | 神戸市立森林植物園 |
所在地 | 兵庫県神戸市北区山田町上谷上字長尾 |
Link | 神戸市立森林植物園【公式サイト】 神戸市:神戸市立森林植物園【公式サイト】 |
神戸市立森林植物園・あじさい園
あじさい園には六甲山の幻の花といわれたシチダンカをはじめ25種350品種のアジサイ(紫陽花)約5万株も植栽されているという。国内有数のアジサイの名所といわれる所以である。
25種350品種ものアジサイがあるだけにどの部分のどこがどのように異なっているのかを判別することは素人には容易ではない。
しかしながら、アジサイがこんなにも個性豊かな植物だということが理解できた。アジサイに興味をもつことができたのは神戸市立森林植物園のあじさい園のおかげである。
神戸市立森林植物園・長谷池
神戸市立森林植物園・国際親善の森
神戸市との姉妹・友好都市提携を記念して、それぞれの国原産の樹木を植栽し、建物を添えて演出したエリアがある。
- リガの森
- ブリスベーの森
- シアトルの森
- 天津の森、など
シアトルの森
1972年に神戸・シアトル姉妹都市連携15周年を記念して造られたエリア。面積約2.5haの敷地に北アメリカ原産の約40数種類の樹木が植栽されている。六甲山にシアトルの美しい自然の景色が広がる。
天津の森
天津の森には天津市から友好交流事業の一環として送られた依留邸がある。「依留」とは友情が厚い事を意味しているとのことだ。
六甲高山植物園
六甲高山植物園は、標高865mの六甲山頂付近に位置し、北海道南部に相当する冷涼な気候を生かして、世界の高山植物や寒冷地植物、六甲自生植物、山野草など約1,500種の植物を野生に近い状態で栽培している植物園である。
植物園内はロックガーデンや樹林区、湿生植物区、高茎草原といったゾーンに分かれており、それぞれの環境に適した植物が野生に近い状態で栽培されている。
雪解けを待って咲き始める花々や、鮮やかな木々の新緑、赤や黄色に色づいた紅葉など、四季折々の景色を楽しめる。山に登らなくても高山植物に会える場所であり、私のお気に入りの場所の一つである。
名 称 | 六甲高山植物園 |
所在地 | 兵庫県神戸市灘区六甲山町北六甲4512-150 |
駐車場 | あり(無料) |
公共交通機関 | JR「六甲道」駅から神戸市バス16系統 「六甲ケーブル下」行きで15~30分、 終点で六甲ケーブルに乗り換えて10分、 「山上」駅で六甲山上バスに乗り換えて9分、 「高山植物園前」下車、徒歩3分 |
Link | 六甲高山植物園 | 神戸・六甲山 公式おでかけサイト 六甲高山植物園 – Feel KOBE 神戸公式観光サイト |
六甲高山植物園で見れる高山植物
六甲高山植物園には何度か行っているが、デジタル画像があまり残っていない。写真に撮ることよりも珍しい高山植物を探すことに夢中になっていたためだろうと思う。ごく一部であるが写真を掲載する。
ニッコウキスゲ は、百合のようなラッパ状の花弁はつけるが、ユリ科ユリ属の植物ではなく、ユリ科ワスレグサ属の植物であるという。
直径7センチ程度の花弁で、黄橙色をしている。朝開いて夕方にはしぼむ不思議な花である。私は、車山高原に咲くニッコウキスゲの群落が好きだ。恩師と散策した遠い昔の若かりし日のことが思い出されるからである。
ツバメオモトは、ユリ科ツバメオモト属の多年草である。実は直径約1cmほどの球形で、瑠璃色から熟した後に藍黒色になる。葉にはフラボノイド成分が含まれ、果皮にはアントシアニンが含まれる。
和名の由来は、葉がオモトに似て、花弁がツバメが飛ぶ姿に似ているからと言われているが、諸説があり、明確ではない。
ROKKO森の音ミュージアム
ROKKO森の音ミュージアムは、アンティーク・オルゴールなどをコレクションにした博物館「六甲山オルゴールミュージアム」を前身としており、2021年にリニューアルオープンした施設である。
前博物館から引き継がれたオルゴールなどの自動演奏楽器は、19世紀後半~20世紀初頭のヨーロッパやアメリカのものが中心で、コンサートルームでは実際の音色を聴くことができる。
名 称 | ROKKO森の音ミュージアム |
所在地 | 兵庫県神戸市灘区六甲山町北六甲4512-145 |
駐車場 | あり(無料) |
公共交通機関 | 阪神「御影」・JR「六甲道」または阪急「六甲」 駅から市バスで「六甲ケーブル下」下車。 六甲ケーブルに乗り換え、「山上駅」下車。 六甲山上バスで「ミュージアム前」下車、徒歩約1分 |
Link | ROKKO森の音ミュージアム – 神戸公式観光サイト |
再度公園
再度山【ふたたびさん】は、六甲山や摩耶山と共に六甲山系をなす山である。弘法大師・空海がここで修業し、唐に渡り、帰朝後に再び登ったことからこの名がついたと伝わる。
再度公園【ふたたびこうえん】は、再度山頂上の北に位置する都市公園である。国指定の名勝でもあり、瀬戸内海国立公園に属する。
公園内にある修法ヶ原池の畔は六甲山屈指の紅葉の名所として知られ、シーズンになると混雑するが、普段は市民の憩いの場となっている。
名 称 | 再度公園 |
所在地 | 兵庫県神戸市北区山田町下谷上中一里山4-1 |
駐車場 | あり(無料) |
Link | 神戸市:再度公園 |
大龍寺
大龍寺【だいりゅうじ】は、768年に和気清麻呂が開いたと伝えられる古刹である。行基作の如意輪観音像(重要文化財)が安置されている。奥の院には弘法大師・空海像(木造)が安置されているという。
名 称 | 大龍寺 |
所在地 | 兵庫県神戸市中央区再度山1-3 |
駐車場 | あり(無料) |
Link | 神戸の古刹、再度山 大龍寺 |
神戸市立六甲山牧場
六甲山牧場は、六甲山上に125.8ヘクタールもの広大な敷地を持つ神戸市立の観光牧場である。スイスの山岳牧場をコンセプトに作られた牧場で、11種160匹余りの羊が放牧されている。
牧場内では、牧場のシンボルである羊たちがゆったりと過ごしているが、牧羊犬による「羊の追い込みショー」もあって楽しい。
羊のほかにも、ヤギ、馬、乳牛、牧羊犬、ウサギ、アヒルなどの動物も飼育されている。羊、ヤギやウサギへのエサやりや小牛へのミルクやりなどで、動物たちとふれあいと心が癒やされる。
併設されているチーズ工場「六甲山 Q・B・B チーズ館」では、しぼりたての牛乳から神戸チーズをつくる製造工程が見学できるほか、チーズなど乳製品の手作り体験ができる。レストランではフレッシュチーズを用いた料理を食べることもできる。
名 称 | 神戸市立六甲山牧場 |
所在地 | 兵庫県神戸市灘区六甲山町中一里山1-1 |
駐車場 | あり(有料) |
公共交通機関 | 阪急「六甲」駅・JR「六甲道」駅・阪神「御影」駅 より市バス16系統で「六甲ケーブル下」に行く、 「六甲ケーブル下」で乗り換え、 六甲ケーブル「六甲山上駅」下車、 スカイシャトルバスにて約15分 |
Link | 開放空間 ゆめまきば 六甲山牧場 |
六甲ケーブル
六甲ケーブルは、昭和7年(1932年)開業の歴史あるケーブルカーである。2両連結の車両はレトロな外観で、下側の車両はオープンスタイルの展望車となっている。
名 称 | 六甲ケーブル |
所在地 | 兵庫県神戸市灘区高羽西山8-2 |
駐車場 | あり(無料) |
公共交通機関 | JR「六甲道」駅から神戸市バス16系統 六甲ケーブル下行きで10分、終点下車すぐ |
Link | 六甲ケーブル | 六甲ケーブル情報 六甲ケーブル – Feel KOBE 神戸公式観光サイト |
神戸
神戸市【こうべし】は、兵庫県南部に位置し、政令指定都市であり、県庁所在地でもある。人口は153万人弱で、兵庫県内最大の都市である。市域は中央区・灘区・東灘区・長田区・兵庫区・北区・西区・須磨区・垂水区の9区で構成される。
山と海に囲まれた神戸は、エリアによって様々な表情を見せる。神戸の街は三宮・元町を中心に海側がベイエリア、山側が北野エリアと呼ばれる。
ベイエリアは、神戸ポートタワーや神戸ハーバーランドなど港町ならではの景観が美しい所である。北野エリアにある北野異人館街は、開港後いち早く外国文化が定着したところで、三宮近くの南京町などと共に観光客に人気が高い。
これらの人気観光スポットも勿論、紹介したいが、私独自の観点からも神戸の魅力を紹介したいと思っている。
神戸ポートタワー
神戸ポートタワーは、神戸港中突堤のたもとに建つ、高さ108mのタワーである。独特のパイプ構造からなる鼓【つづみ】を細長くしたような外観で、昼は美しい真紅の姿で、夜には約7000個のLEDのイルミネーションが夜空を照らしてロマンチックな港町神戸の夜を演出している。
神戸ポートタワーは、神戸港のランドマークとして親しまれており、「鉄塔の美女」と称されることもある。
最上階の展望5階からは、神戸の港とにぎやかな街並み、六甲山系を楽しむことができる。展望3階は床が回転するフロア、展望1階には床がガラス貼りの「スカイウォーク」もある。
長らく神戸港のシンボルタワーとして親しまれてきた神戸タワーであるが、1963年の開業から60年が経過し、耐震化など補強工事のため、2021年9月27日から休館となっている。2024年春に営業を再開する予定であるという。
名 称 | 神戸ポートタワー |
所在地 | 兵庫県神戸市中央区波止場町5-5 |
駐車場 | あり(有料) |
公共交通機関 | JR・阪神「元町」駅より徒歩約15分 |
Link | 【公式】神戸ポートタワー |
メリケンパーク
神戸港は、今から155年前に開港された国際貿易港である。この港を通して世界各地の文化が神戸の街にもたらされた。現在も大型のクルーズ客船がたびたび入港している。
メリケンパークは、神戸開港120年を記念し、1987年にメリケン波止場と中突堤の間の海を埋め立てて作られた、港町神戸を象徴する臨海公園である。
園内にはユニークなオブジェが点在するほか、博物館やホテルなどシンボリックな建物もあって、美しい景観を形造っている。
2017年春には開港150周年を記念して大規模なリニューアルが行われた。
その記念に設置された「BE KOBEモニュメント」は若者たちの記念撮影スポットになっている。
ウォーターフロントは景観も良く、整備されて市民にも広く親しまれている。メリケンパークの対岸には神戸ポートアイランドがあり、夜になると見事な夜景を眺められることからカップルからの人気も高い観光スポットの一つである。
名 称 | メリケンパーク |
所在地 | 兵庫県神戸市中央区波止場町2 |
駐車場 | あり(有料) |
公共交通機関 | JR・阪神「元町」駅より徒歩約15分 |
Link | メリケンパーク – Feel KOBE 神戸公式観光サイト |
神戸港震災メモリアルパーク
神戸港震災メモリアルパークは、メリケンパークの東側岸壁に位置し、阪神淡路大震災によって被災したメリケン波止場の一部(岸壁60m)をそのままの状態で保存し、見学できるように整備した公園である。
神戸港の被災の状況、復旧の過程などを記録した模型や映像、写真パネルなども展示されている。24時間見学ができるのでメリケンパークの観光のついでに気軽に立ち寄ってみてもよい。
名 称 | 神戸港震災メモリアルパーク |
所在地 | 兵庫県神戸市中央区波止場町2 |
駐車場 | あり(有料) |
公共交通機関 | JR・阪神「元町」駅より徒歩約10分 |
Link | 神戸港震災メモリアルパーク – 神戸公式観光サイト |
神戸ハーバーランド
神戸ハーバーランドは、神戸港を望む神戸のエンターテイメントゾーンである。ショッピングやグルメ、アミューズメントスペース、映画館(シネマ)などのエンターテイメントスポットが充実した神戸を代表する大型複合商業施設となっている。広場では週末を中心にパフォーマンスなどのイベントも開催されている。
「神戸ハーバーランドumie」には約230店舗がそろい、海沿いの開放的な雰囲気のなかでショッピングや食事が楽しめる。異国情緒たっぷりの「神戸煉瓦倉庫」も隣接する。
「モザイク大観覧車」からは神戸の街並みや六甲山を一望でき、日没後にはきらめく夜景も楽しめる。夜はライトアップやイルミネーションで幻想的に輝く風景は、ロマンティックでカップルに人気が高いスポットになっている。
神戸ハーバーランドに訪れる人の多さからここが神戸を代表するベイエリアのショッピング&観光スポットであることに間違いはないと思う。
名 称 | 神戸ハーバーランド |
所在地 | 兵庫県神戸市中央区東川崎町1丁目 |
駐車場 | あり(有料) |
公共交通機関 | JR「神戸駅」中央口よりすぐ |
Link | 神戸ハーバーランド |
ポートアイランド北公園
ポートアイランド北公園は、神戸港沖の人工島ポートアイランドにある海浜公園である。公園は、ポートアイランドの北岸、神戸大橋のたもとに位置しており、神戸港と神戸の街並み、六甲山系の山並みを一望できる。
公園全体はレンガや白い敷石による舗装で統一され、北側には神戸港を一望できるペーブ広場があるほか、イルカの彫刻がされた噴水も設置されている。
神戸港の夜景撮影の好適地であるほか、至近の対岸に神戸ポートターミナルがある事からクルーズ客船撮影の好適地としても知られている。
神戸港や停泊する船を見ながら散策ができる絶好のロケーションで、私のお気に入りの場所である。
名 称 | ポートアイランド北公園 |
所在地 | 兵庫県神戸市中央区港島二丁目3 |
駐車場 | あり(有料) |
公共交通機関 | ポートライナー「中公園」駅から徒歩9分 |
Link | 神戸市:ポートアイランド地区 |
ポーアイしおさい公園
ポーアイしおさい公園は、ポートアイランドの西地区に整備された公園である。メリケンパークの対岸に位置することから眺望が良く、神戸の市街地を一望できる。
神戸花火大会ではメリケンパークと共に会場になる場所である。
この公園にも、メリケンパークで好評の「BE KOBEモニュメント」設置されている。メリケンパークと違って、訪問者が比較的少ないので、好きなだけ記念写真を撮ることができる。
また、メリケンパークのモニュメントとは異なり、文字部分をくりぬいたデザインとなっている。夜間には文字部分が内側からライトアップされ、「BE KOBE」の文字が幻想的に表現される。
公園の背後には、神戸学院大学などの大学キャンパスも広がっている。神戸学院大学ポートアイランドキャンパス B号館1Fには神戸ポートピアホテルがプロデュースするレストラン「ジョリポー」があり、「学食を越えたホテルの味」で人気を博している。一般人にも開放されているので、ランチはココがお勧めである。
名 称 | ポーアイしおさい公園 |
所在地 | 神戸市中央区港島1丁目 |
駐車場 | あり(無料) レストラン「ジョリポー」を利用する場合は、 神戸学院大学の駐車場を無料で使用することができる。 |
公共交通機関 | ポートライナー「みなとじま」駅から徒歩約15分 |
Link | 神戸市:ポートアイランド地区 |
神戸空港展望デッキ
神戸空港展望デッキは、空港ターミナルビルの屋上に整備されている展望デッキで、見学は無料となっている。
通常、空港の展望デッキは離発着する飛行機を見るためのものであるが、神戸空港展望デッキの場合はそれだけではなく、周辺の眺めも良い。例えば、遠く明石海峡大橋や大阪湾を航行する大型船を見ることができる。勿論、空港島の北側に位置するポートアイランドを眺めることもできるほか、日が沈めば神戸港越しに神戸の市街地の夜景を楽しむことができる。
名 称 | 神戸空港展望デッキ |
所在地 | 兵庫県神戸市中央区港島二丁目3 |
駐車場 | あり(有料) |
公共交通機関 | ポートライナー「神戸空港」駅すぐ |
Link | 展望デッキ | 神戸空港 |
神戸市役所展望ロビー
神戸市役所展望ロビーとは、フラワーロードに面した「神戸市役所1号館」の24階にある展望ロビーのことである。
ここの展望ロビーからは眼下の三宮中心街のパノラマのほか、海側(南側)からはポートアイランドやメリケンパーク、晴れていれば対岸の紀伊半島まで見渡すことができる。山側(北側)からは北野町や六甲山系の景色が望める。日没後は、市章山や錨山、堂徳山に電飾の灯りが灯っている様子を眺めることができる。
名 称 | 神戸市役所展望ロビー |
所在地 | 神戸市中央区加納町6-5-1 |
駐車場 | あり(有料) |
公共交通機関 | JR・阪神・阪急の各線「三宮」駅より徒歩約6分 |
Link | 神戸市:神戸市役所1号館24階(展望ロビー)のご案内 |
北野異人館街
神戸は開港以来の建物をとても大切にしてきた街である。神戸でしか観られないようなクラシカルな建物を多く観ることができるはずである。神戸に観光で訪れた際は、是非、こうしたスポットにも足を運んでほしいと思う。
北野異人館街には、明治~昭和初期に神戸に住んだ外国人たちが邸宅として構えた洋館が立ち並んでいる。観光施設として公開されている明治時代の洋館(異人館)は「風見鶏の館」や「うろこの家」など異国情緒あふれた建造物である。
海を見下ろす高台に建つ歴史的洋館群は、国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されている。
名 称 | 北野異人館街 |
所在地 | 兵庫県神戸市中央区北野町3丁目10-20(山本通り) |
駐車場 | なし |
公共交通機関 | JR・阪神・阪急の各線「三宮」駅より徒歩約15分 |
Link | 神戸北野異人館街公式サイト |
明治末期頃、かつて神戸に住んでいた、ドイツ人貿易商ゴットフリート・トーマス氏が自邸として建てた風見鶏の館(旧トーマス住宅)は、北野異人館街の異人館の中でも、れんがの外壁の建物は唯一この館しか残っていない。その貴重さから、国の重要文化財にも指定されている。
尖塔の上に立つ風見鶏は、魔除けやキリスト教の布教に効果があるとされ、北野異人館街のシンボル的存在となっている。
名 称 | 風見鶏の館 |
所在地 | 兵庫県神戸市中央区北野町3-13-3 |
駐車場 | なし |
公共交通機関 | JR・阪神・阪急の各線「三宮」駅より徒歩約15分 |
Link | 風見鶏の館|神戸北野異人館 |
うろこの家は、神戸で最初に公開された異人館で、国の登録有形文化財にも指定されている。3,000枚もの天然石のスレートで覆われた外壁が、魚のうろこにそっくりなことから「うろこの家」という愛称がある。
館内には西洋のアンティーク家具や名磁器のコレクション、ガラス工芸品が豊富に展示されている。隣接する展望ギャラリーでは西洋絵画や地元作家の絵画も展示されている。
3階の展望ギャラリーからは神戸の街を一望することもできる。
名 称 | うろこの家・展望ギャラリー |
所在地 | 兵庫県神戸市中央区北野町2-20-4 |
駐車場 | なし |
公共交通機関 | JR・阪神・阪急の各線「三宮」駅より徒歩約20分 |
Link | うろこの家&展望ギャラリー|神戸北野異人館 |
神戸トリックアート 不思議な領事館は、北野異人館街の異人館の中では珍しい、トリックアートを集めたアミューズメントスポットである。目の錯覚を利用したトリックアートを見たり、絵画の中に入り込んで写真を撮ったりして遊べる。お気に入りのトリックアートと一緒に不思議な写真を撮影してみよう。
明治後期に建築された美しい建物は、かつてパナマ領事館として使用された、歴史的洋館である。
名 称 | 神戸トリックアート 不思議な領事館 |
所在地 | 兵庫県神戸市中央区北野町2-10-7 |
駐車場 | なし |
公共交通機関 | JR・阪神・阪急の各線「三宮」駅より徒歩約15分 |
Link | 神戸トリックアート 不思議な領事館|神戸北野異人館 |
英国館は、1909年にイギリス人建築家の設計によって建設された、コロニアル様式の洋館である。
館内はウィリアム・モリスのファブリックで装飾され、当時の姿を現代に伝えている。イギリス人名探偵シャーロック・ホームズの部屋が2階にあり、ホームズの衣装を身に付けて英国気分を味わうこともできる。
建物周囲のイングリッシュガーデンでは、季節の花々を楽しむことができ、特にバラが咲く頃は一見の価値があるという。
名 称 | 英国館 |
所在地 | 兵庫県神戸市中央区北野町2-3-16 |
駐車場 | なし |
公共交通機関 | JR・阪神・阪急の各線「三宮」駅より徒歩約15分 |
Link | 英国館|神戸北野異人館 |
南京町(中華街)
南京町【なんきんまち】は、日本三大チャイナタウンの一つに数えられる神戸の中華街である。
限られた狭い面積の中に約100店舗と多くのレストランがひしめくように軒を連ねていることのが特徴的である。
店頭の路上で点心やスイーツを屋台販売する店が多く見られるのも南京町(神戸中華街)の特徴かも知れない。
名 称 | 南京町(中華街) |
所在地 | 兵庫県神戸市中央区栄町通1-3 |
駐車場 | なし |
公共交通機関 | JR「元町」駅より徒歩約5分 |
Link | 熱烈歓迎!南京町 (nankinmachi.or.jp) |
旧外国人居留地
旧外国人居留地は、幕末の開港後に外国人居留地として選ばれた地であり、かつてビジネスの街として発展した。現在もその立派な西洋建築が数多く残っている。今ではその洋館がレストランやショップとして利用され、おしゃれな街として人気が高い。
名 称 | 旧外国人居留地 |
所在地 | 兵庫県神戸市中央区京町 |
駐車場 | なし |
公共交通機関 | JR「元町」駅より徒歩約5分 |
Link | 神戸|東洋一美しいと讃えられた神戸外国人居留地 |
北野工房のまち
レトロな外観の旧北野小学校の校舎に神戸ブランドの20工房が集結して「北野工房のまち」を形成している。スイーツなどの神戸みやげやオリジナル商品のショッピングほか、クラフト・ファッション・グルメなど様々な体験が楽しめる観光スポットになっている。
名 称 | 北野工房のまち |
所在地 | 兵庫県神戸市中央区中山手通3丁目17-1 |
駐車場 | なし |
公共交通機関 | JR「三ノ宮」駅から徒歩12分 |
Link | 北野工房のまちホームページ |
生田神社
生田神社【いくたじんじゃ】の御祭神は、稚日女尊【わかひるめのみこと】である。地元では「生田さん」と呼ばれ、親しまれている。長田神社や湊川神社と共に神戸を代表する神社である。
日本書紀によると、神勅によって建てられたとされる。生田神社の社領は、かつては現在の神戸市中央区一帯であったとされる。生田の神に奉祀する家は「神戸」【かんべ】と呼ばれ、それが「神戸」【こうべ】という地名の語源になったと言われている。
縁結びにご利益のある神様であり、多くの参拝客が訪れている。
名 称 | 生田神社 |
所在地 | 兵庫県神戸市中央区下山手通1丁目2-1 |
駐車場 | あり(有料) |
公共交通機関 | JR・阪神・阪急の各線「三宮」駅より徒歩約10分 |
Link | ご縁結びのいくたさん – 神戸の安産祈願・ 恋愛成就・ご縁結びは生田神社 |
湊川神社
湊川神社【みなとがわじんじゃ】には南北朝時代に南朝側の武将として活躍した楠木正成【くすのきまさしげ】が祀られている。神戸では「楠公【なんこう】さん」と呼ばれ親しまれている。長田神社や生田神社と共に神戸を代表する神社である。
楠木正成は、湊川の戦い(1336年)で足利尊氏と戦い戦死し、その墓が境内にある。境内には、正成の「御殉節地」や徳川光圀が建碑された楠公墓碑「嗚呼忠臣楠子之墓」(国の文化財史跡)があり、吉田松陰や坂本龍馬ら幕末の志士たちもこぞって参詣したという。
拝殿には全国の著名な画家から奉納された見事な天井画164点がある。また、楠木家と能楽の祖である観阿弥・世阿弥との血縁関係より神能殿が境内にある。
厄除けや家内安全、開運のほか、学業成就や合格祈願にご利益があるとされ、受験生の参拝も多い。
名 称 | 湊川神社 |
所在地 | 兵庫県神戸市中央区多聞通3-1-1 |
駐車場 | あり(有料) |
公共交通機関 | 阪急・阪神「高速神戸」駅からすぐ、 JR「神戸」駅より徒歩約3分 |
Link | 湊川神社 |
長田神社
長田神社【ながたじんじゃ】の主祭神は、事代主神【ことしろぬしのかみ】である。生田神社や湊川神社と共に神戸を代表する神社である。
日本書紀によると、神功皇后が三韓征服後、新羅から難波に帰還する途中、武庫の水門で船が進まなくなったので占ったところ、事代主神より「吾を長田国に祀れ」と神託を受け、創祀したのがはじまりとされる太古からの歴史がある神社である。
厄除けや家内安全、開運のほか、学業成就や合格祈願にご利益があるとされ、受験生の参拝も多い。
名 称 | 長田神社 |
所在地 | 兵庫県神戸市長田区長田町3-1-1 |
駐車場 | あり(有料) |
公共交通機関 | 阪神「高速長田」駅から北へ600m 市営地下鉄「長田」駅から北へ500m |
Link | 厄除け・厄払い・合格祈願は【長田神社】 長田神社 – Feel KOBE 神戸公式観光サイト |
能福寺・兵庫大佛
能福寺【のうふくじ】は天台宗の寺院で、山号は宝積山である。御本尊は、阿弥陀如来である。
寺伝では延暦24年(805年)に伝教大師・最澄により能福護国密寺として創建されたとされており、日本最初の密教教化霊場であったらしい。
平清盛ゆかりの寺院としても知られている。1180年には福原京遷都計画にともなって平家一門の祈願寺に定められたことで、大伽藍が建設されて大いに栄えたらしいが、1341年に兵火で七堂伽藍全てを焼失したという。
現在の能福寺の本堂は、京都東山の月輪御陵【つきのわのごりょう】(歴代皇族の墓所)の拝殿を昭和28年(1953年)に移築したものであるらしい。その本堂には、御本尊として阿弥陀三尊が安置されている。1953年に播州太山寺より請来されたものであると言われている。
能福寺は兵庫大佛でも有名な寺である。明治24年(1891年)に豪商・南条荘兵衛の寄進により大仏が建立されたという。しかし、この大仏は昭和19年(1944年)5月に金属類回収令で解体されて国に供出された。それまでは日本三大仏の一つに数えられていた。
現在の大仏は平成3年(1991年)5月9日に再建されたものである。再建時には解体された元の大仏の金属片を混入したものを使用したと言われている。大仏は、毘廬舎那仏(光明遍照)の巨大な座像で、像重量約60トン、像高11m、蓮台と台座を含めると高さ18mにもなるという。
名 称 | 宝積山 能福寺・兵庫大佛 |
所在地 | 兵庫県神戸市兵庫区北逆瀬川町1-39 |
駐車場 | なし |
公共交通機関 | JR「兵庫駅」から徒歩約10分 市営地下鉄「中央市場前駅」から徒歩約10分 |
Link | 能福寺 |
須磨寺
須磨寺【すまでら】は、真言宗須磨寺派の大本山の寺院で、山号は上野山【じょうやさん】である。正式名称は福祥寺で、御本尊は聖観音菩薩である。
須磨寺略歴縁起によると、平安時代初期に、漁師が和田岬沖の海中から聖観音像を引き上げた。その聖観音像を安置するために淳和天皇の勅命によって恵偈山北峰寺が建立したが、886年に光孝天皇の勅命によって聞鏡上人が上野山福祥寺を建立し、北峰寺より御本尊の聖観世音菩薩像を遷して福祥寺の御本尊としたのが始まりとされている。
しかしながら、当山歴代(県指定文化財)によれば、御本尊の聖観世音菩薩像は1169年に源頼政が安置したとされる。1602年には豊臣秀頼の命により片桐且元が奉行として本堂を再建したと伝わる。
平敦盛遺愛の「青葉の笛」や敦盛首塚、義経腰掛の松や弁慶の鐘など史跡が境内に存在する。源平合戦を偲んで多くの文人も参拝したようで、境内に松尾芭蕉や正岡子規の句碑が残されている。
名 称 | 須磨寺(正式名称は、上野山 福祥寺) |
所在地 | 兵庫県神戸市須磨区須磨寺町4丁目6-8 |
駐車場 | あり(無料) |
公共交通機関 | 山陽電車「須磨寺」駅より徒歩5分 |
Link | 大本山 須磨寺 |
保久良神社
保久良神社【ほくらじんじゃ】は、東六甲の金鳥山中腹、保久良山頂に位置する神社である。
保久良神社の創立に関する詳細は不明な点が多いが、境内近辺に多数の磐座群が見られることから古代祭祀の場所であったと考えられている。また境内外地より石器時代、青銅器時代、弥生時代後期の弥生土器や石斧、石剣など種々の遺物が出土している。その何れもが儀礼的用途のものである考証されていることから祭祀は非常に古い時代から行われていたと考えられている。保久良神社はミステリアスな神社であるといえよう。
御祭神は、須佐之男命【スサノオノミコト】、大歳御祖命【オオトシミオヤノミコト】、大国主命【オオクニヌシノミコト】、椎根津彦命【シイネツヒコノミコト】とされるが、どのような経緯でこれらの神々が祀られているのかが明らかになっていない。
保久良神社由緒書によると、椎根津彦命の子孫である倉人水守が祖先を祭祀したとあるので、元々の主祭神は椎根津彦命であった可能性が高い。椎根津彦命は神武天皇の東征時に速吸門【はやすいのと、はやすいど】(明石海峡)に現れて軍勢を先導した神とされている。
社頭の灯明台の神火は「灘の一つ火」と呼ばれる常夜灯である。その言われは、日本武命が熊襲遠征の帰途、夜に航路がわからなくなった時に保久良神社の灯火が見えて無事に難波へ帰りつけたという故事に由来する。以来、広く崇敬され、航海者の一針路となっていたという。
保久良神社の西側には、保久良梅林があり、白加賀などの白梅約150本と摩耶紅梅などの紅梅約100本が植えられている。春は梅の名所になっている。
一帯は眺望が良く、格好のハイキングコースの入り口にもなっている。金鳥山から風吹岩を経て六甲山最高峰に向かう登山道の入口である。
名 称 | 保久良神社 |
所在地 | 兵庫県神戸市東灘区本山町北畑680 |
駐車場 | なし |
公共交通機関 | 阪急電鉄神戸本線岡本駅下車、東北1km JR東海道線摂津本山駅下車、東北1.3km |
Link | 保久良神社 |【公式】兵庫県観光サイト HYOGO!ナビ |
神戸酒心館
神戸酒心館は、創業250年以上の歴史を誇る日本酒の蔵元である。丁寧な手作りにこだわった銘酒「福寿」の酒造り展示のほか、蔵出しの酒を試飲したうえで買うこともできる。
「福寿」は私の好みの酒でもある。日本人のノーベル賞受賞者が招かれる晩餐会で出された日本酒の蔵元としても有名である。
四季折々に咲く花を眺められる庭は、和の風情が漂い、日本酒に興味がなくとも訪れてみたい所である。
名 称 | 神戸酒心館 |
所在地 | 神戸市東灘区御影塚町1-8-17 |
駐車場 | あり(無料) |
公共交通機関 | 阪神「石屋川」駅より徒歩約8分 |
Link | 福寿の蔵元|神戸酒心館 |
布引の滝
布引の滝【ぬのびきのたき】は、六甲山を源流として神戸市を流れる生田川の上流域に位置する布引渓流にある4つの滝、雄滝【おんたき】・雌滝【めんたき】・夫婦滝【めおとだき】・鼓ヶ滝【つつみがだき】の総称である。布引の滝は「日本の滝百選」や「日本三大神滝」にも選ばれている名瀑である。
豊かな自然の中には遊歩道が整備され、「みはらし展望台」まで登れば、神戸の街や大阪湾を眼下に眺めることもできる。
名 称 | 布引の滝 |
所在地 | 兵庫県神戸市中央区葺合町 |
駐車場 | なし |
公共交通機関 | 新幹線「新神戸」駅より徒歩約10分 |
Link | 布引の滝 – Feel KOBE 神戸公式観光サイト |
神戸布引ハーブ園/ロープウェイ
神戸布引ハーブ園は、標高約400mの山の上に位置し、神戸市内から最も近い日本最大級のハーブガーデンである。山麓からは神戸布引ロープウェイで山頂へと向かう。
ハーブ園山頂駅を降りれば、すぐに四季折々の花が咲き誇る「ウェルカムガーデン」が出迎えてくれるのが印象的である。園内にはドイツの古城「ヴァルトブルク城」をモチーフにした憩いの広場もある。
ハーブ園にはテーマの異なる12のガーデンがあり、シーズン中はそこには約200種75,000株のハーブや様々な花が咲き誇る。
「香りの資料館」で約80種類の天然エッセンシャルオイルの香り比べをするのも楽しみの一つになるはずだ。
旬の野菜をブッフェ形式で食べれるレストランや展望の良いカフェもあり、天気の良い日には出かけて行きたくなる場所である。オリジナルブランドのハーブティーはお土産にもなる。
名 称 | 神戸布引ハーブ園/ロープウェイ |
所在地 | 兵庫県神戸市中央区北野町1丁目4-3 |
駐車場 | あり(無料)「ハーブ園山麓」駅 |
公共交通機関 | JR山陽新幹線「新神戸」駅から徒歩5分、 ロープウェイで「ハーブ園山麓」駅より約10分 「ハーブ園山頂駅」下車 (ハーブ園への交通機関はロープウェイのみ) |
Link | 神戸布引ハーブ園/ロープウェイ |
相楽園
相楽園【そうらくえん】は、神戸市市内にある日本庭園であり、国の名勝地に指定されている。戦後に神戸市長を務めた小寺謙吉氏の父で、実業家として知られる小寺泰次郎氏の私邸の庭として明治中期~末期に築造されたという。1941年から神戸市の所有となり「相楽園」として一般公開されている。市街地に位置しながら深山幽谷の風情が感じられる池泉回遊式日本庭園にいつでも行けるのは有難いことである。
約20,000m2の庭園内には蘇鉄園があって群生する蘇鉄【ソテツ】を見ることができる。また約200本の松林などが織りなす景観も見事である。中でも樹齢500年と伝わる「大クスノキ」は圧巻である。
相楽園は、ツツジの名所としても知られ、春の開花の季節(5月初旬)には鮮やかな花が咲き乱れる。
名 称 | 相楽園 |
所在地 | 兵庫県神戸市中央区中山手通5-3-1 |
駐車場 | なし |
公共交通機関 | 地下鉄「県庁前」駅より徒歩約5分、 JR・阪神「元町」駅より徒歩約10分 |
Link | 相楽園 – 神戸市中央区 都市公園・日本庭園 |
岡本梅林公園
岡本梅林公園は、昔に比べて規模が小さくなってしまっているが、整備がしっかりとされている公園である。
植栽されている花梅の品種も豊富で、各梅樹には名札がついているので勉強にもなる。
現在では小規模となってしまった岡本梅林公園は、大正末期まで西摂津の梅の名所として、「梅は岡本、桜は吉野、蜜柑紀の国、栗丹波」と謳われていたという。
全国一の梅の名所であったのだろうが、今はその面影をみることができないので本当に残念である。
現在の岡本梅林公園は、よく整備されて市民の憩いの場になっている。私も以前飼っていた柴犬の散歩でいつもお世話になった。勿論、毎年、観梅も堪能させて頂いた。
花梅の品種も多いので(41品種)、早咲きから遅咲きまで長期間楽しむことができる。
但し、駐車場がないので、遠方からの人は阪急電車の岡本駅から坂道を歩くことになる。それが唯一の難点ではある。しかしながら、「梅まつり」の日以外は人出も少なく、お勧めの観梅名所だと私は思っている。
名 称 | 岡本梅林公園 |
所在地 | 兵庫県神戸市東灘区岡本 |
駐車場 | なし |
公共交通機関 | 阪急「岡本」駅から徒歩約15分 |
Link | 岡本梅林公園【地域のコミュニティサイト】 |
神戸市立須磨離宮公園
神戸市立須磨離宮公園は、100年余り前に造営された皇室の別荘「武庫離宮(須磨離宮)」を前身として開園された、82 haの広大な敷地を有する都市公園である。西洋式庭園を中心とする本園と植物園で構成されている。
須磨離宮公園といえば「バラの公園」といわれるほど、春と秋には数々の種類のバラが咲き誇る。「王侯貴族のバラ園」、「世界殿堂入りバラ園」、「バラの歴史と文化園」と称する3つのバラ園がある。
本園には欧風噴水庭園を中心とする平面幾何学式庭園とその上流のテラス式庭園、斜面地に展開する風景式庭園があり、植物園には熱帯・亜熱帯植物が観れる観賞温室がある。
欧風噴水庭園には「王侯貴族のバラ園」があり、春(5月中旬〜6月下旬)と秋(10月中旬〜11月下旬)の開花期には約180種4000株の色鮮やかなバラを観ることができる。
このバラ園では、プリンセス・ミチコ、プリンセス・ドゥ・モナコ、クイーン・エリザベスなど、皇室や王室などの名を冠した品種コレクションを観ることができる。
高く吹き上がる大噴水が迫力の「噴水広場」や「児童遊園」もあり、四季折々の花々や紅葉が楽しめる公園なので市民の憩いの場となっている。
名 称 | 神戸市立須磨離宮公園 |
所在地 | 兵庫県神戸市須磨区東須磨1-1 |
駐車場 | あり(有料) |
公共交通機関 | 山陽電鉄「月見山」又は「須磨寺」駅から徒歩約10分 |
Link | 神戸市立 須磨離宮公園【公式サイト】 |
須磨浦公園
須磨浦公園【すまうらこうえん】は、淡路島を望む鉄拐山、鉢伏山を含む傾斜地と海岸沿いの松原から形成される景勝地で、桜の名所としても知られる。
元々は戦前まで存在した帝室林野局(宮内庁外局)が管理する一ノ谷御料林であった場所が、昭和天皇の御成婚記念に御料林(約80ha)及び松原(約8ha)の有償払い下げを受けて、昭和10年(1935年)に開園したとされる。開園当時からクロマツやソメイヨシノの植栽を行い、公園の主要な景観を構成している。
総面積が約104 haもある広大な公園は、神戸市によって管理されており、24時間入園可能で、しかも入園料は無料である。
歴史的には源平の古戦場「一ノ谷の戦い」の地としても知られ、「敦盛塚」(神戸市指定有形文化財)などの史跡がある。また、与謝蕪村、松尾芭蕉、正岡子規、高浜虚子などの句碑も園内に点在している。
公園内には須磨浦山上遊園と、隣接の海岸には海釣り公園などの観光施設もある。
名 称 | 須磨浦公園 |
所在地 | 神戸市須磨区一ノ谷町4丁目1-24 |
駐車場 | あり(有料) |
公共交通機関 | 山陽電鉄「須磨浦公園」すぐ |
Link | 須磨浦公園 – 神戸市公園緑化協会 – 神戸の公園ナビ 須磨浦公園 – Feel KOBE 神戸公式観光サイト |
須磨海浜公園
須磨海浜公園【すまかいひんこうえん】は、須磨海岸沿いに位置する公園である。須磨海水浴場の夏の海開きでも有名で、周辺には宿泊施設も立地する。
公園内には和田岬から移設された和田岬灯台があり、入園は自由(無料)である。
神戸市立須磨海浜水族園(後述)も須磨海浜公園内の施設に含まれる。
名 称 | 須磨海浜公園 |
所在地 | 兵庫県神戸市須磨区 |
駐車場 | あり(有料) |
公共交通機関 | JR神戸線「須磨海浜公園」駅より徒歩5分、 山陽電鉄「月見山」駅より徒歩15分 |
Link | 須磨海浜公園 | 須磨海岸Web |
神戸市立須磨海浜水族園
神戸市立須磨海浜水族園は、日本初の本格的な水族館とされる「和楽園水族館」をルーツに持つため、その歴史は約120年の長きにわたる。1957年に前身の「神戸市立須磨水族館」がオープンしてから、長年「スマスイ」の愛称で親しまれてきた水族館であり、神戸市民のなかには親・子・孫の三世代で通った思い出がある人も多いはずだ。
サメやエイが泳ぐ間口24mの大水槽をはじめ、バンドウイルカの華麗なショーが見られる「イルカライブ館」や水中トンネルがあって世界最大級の淡水魚ピラルクが見られる「アマゾン館」など見所いっぱいの水族館である。
水族園は、須磨海浜公園一帯の再整備工事により、本館のみで営業しているが、2023年5月末以降は一時閉園される。リニューアルオープンは2024年の予定である(2023年1月現在)。
名 称 | 神戸市立須磨海浜水族園 |
所在地 | 兵庫県神戸市須磨区若宮町1丁目3-5 |
駐車場 | あり(有料) |
公共交通機関 | JR「須磨海浜公園」駅より徒歩約5分、 山陽電鉄「月見山」駅より徒歩約10分 |
Link | 須磨海浜水族園 [公式サイト] |
兵庫県立舞子公園
兵庫県立舞子公園は、淡路島を望む舞子浜に1900年に開園された初の県立都市公園である。神戸市と淡路島を結ぶ世界最大級の吊橋「明石海峡大橋」の神戸側のゲートに位置する。
明石海峡大橋は、全長3911m、主塔の高さが約300mもあり、「パールブリッジ」の愛称がある。その名の由来は、夜間のイルミネーションが真珠を連ねたように見えるためである。
公園内には、明石海峡へ突き出した橋げたのなかに設置された、海面からの高さが約47m、延長約317mの回遊式遊歩道「舞子海上プロムナード」がある。
舞子浜は、万葉の頃より詩歌に詠まれるなど人々に親しまれてきた天下の名勝で、特に明治天皇は7回も行幸されるほどこの地を愛したと伝えられている。その舞子浜を象徴する舞子公園松林も散策には最適のロケーションである。
名 称 | 兵庫県立舞子公園 |
所在地 | 兵庫県神戸市垂水区東舞子町2051 |
駐車場 | あり(有料) |
公共交通機関 | JR「舞子」駅より徒歩約5分、または 山陽電鉄「舞子公園」駅より徒歩約5分 |
Link | 舞子公園 |
神戸市立王子動物園
神戸市立王子動物園は、約130種の動物を飼育展示し、人気の高いパンダとコアラを同じ園内で見ることができる日本唯一の動物園として知られる。
「ふれあい広場」では、ヒツジやヤギ、ウサギやモルモットなどにふれあえる。併設された遊園地も好評である。
王子動物園の園内には、桜並木があるので桜の名所でもある。桜の開花期に合わせてライトアップされた夜桜見物が有名である。
名 称 | 神戸市立王子動物園 |
所在地 | 兵庫県神戸市灘区王子町3丁目1 |
駐車場 | あり(無料) |
公共交通機関 | 阪急「王子公園」駅より西へ徒歩約3分 |
Link | 神戸市立王子動物園【公式】 |
神戸どうぶつ王国
神戸どうぶつ王国は、ポートアイランドに位置し、花の中で、鳥や動物たちとふれあえるテーマパークである。屋外施設と屋内施設があるため雨天でも楽しめる。バードショーやドッグショーなどのイベントは毎日開催されている。
ショーの中でも1番人気のバードショーでは、コンゴウインコやハヤブサが至近距離ではばたくため、大迫力である。
神戸どうぶつ王国の特徴は、間近で動物を観察できることできることである。カピバラやワオキツネザル、ミナミコアリクイやナマケモノなどの動物が王国内に放し飼いにされており、檻の外でのびのびと歩く姿を見ることができる。
名 称 | 神戸どうぶつ王国 |
所在地 | 兵庫県神戸市中央区港島南町7丁目1-9 |
駐車場 | あり(有料) |
公共交通機関 | ポートライナー「計算科学センター (神戸どうぶつ王国・『富岳』前)」駅からすぐ |
Link | 神戸どうぶつ王国 |
兵庫県立美術館
兵庫県立美術館は、阪神・淡路大震災からの「文化の復興」のシンボルとして建てられた、西日本最大級の美術館である。この美術館を設計したのは、兵庫県とゆかりの深い建築家の安藤忠雄氏である。
前身である近代美術館時代から購入や受贈により数多くの作品を収集しており、その数は10,000点を超えると言われている。さらには、金山平三氏や小磯良平氏らの兵庫ゆかりの作家の作品群も鑑賞することができる。
名 称 | 兵庫県立美術館 |
所在地 | 兵庫県神戸市中央区脇浜海岸通1-1-1 |
駐車場 | あり(有料) |
公共交通機関 | JR「灘駅」から徒歩約10分 |
Link | 兵庫県立美術館 – 芸術の館 神戸 |
神戸海洋博物館
神戸海洋博物館は、神戸開港120年記念事業として1987年に開館した、白いスペースフレームで帆船の帆を表した屋根の外観が印象的な博物館である。
開港当時から今日までの神戸港の歴史や、神戸港の役割と機能など、時代とともに移り変わる港と街の様子ををわかりやすく紹介している。操船シミュレーターなどの体験型コンテンツもある。
名 称 | 神戸海洋博物館 |
所在地 | 兵庫県神戸市中央区波止場町2-2 |
駐車場 | なし |
公共交通機関 | 神戸市営地下鉄「みなと元町駅」から徒歩約10分 |
Link | 【公式】神戸海洋博物館 |
神戸市立博物館
神戸市立博物館は、1935年に建てられた旧横浜正金銀行(現三菱UFJ銀行)の神戸支店ビル(建物)を利用し、1982年に開館された人文系の博物館である。
博物館の基本テーマは「国際文化交流-東西文化の接触と変容」である。これは神戸が古くから諸外国との交流を深めていたことに由来する。
考古学的資料や歴史的資料、古地図資料、国宝の銅鐸・銅戈、南蛮・紅毛美術やビイドロ(ガラス)コレクションなど、神戸の歴史と文化交流の様子を示す資料を多数収蔵している。
名 称 | 神戸市立博物館 |
所在地 | 兵庫県神戸市中央区京町24 |
駐車場 | なし |
公共交通機関 | JR三ノ宮駅から徒歩10分 |
Link | 神戸市立博物館 |
横尾忠則現代美術館
横尾忠則現代美術館は、兵庫県西脇市生まれの美術家・グラフィックデザイナーである、横尾忠則氏の作品を収蔵している美術館で、横尾氏から寄贈・委託された作品の保管と展示を担う。
横尾忠則からの寄贈・寄託作品を展示するほか、オープンスタジオでは多彩なイベントを開催している。また横尾忠則氏の創作の秘密や魅力に迫れるアーカイブルームは無料で閲覧できる(ただし、要予約)。
王子公園から近い距離にあった旧兵庫県立近代美術館をリニューアルした建物で、ワークショップなどが開催できるオープンスタジオとしても利用できるという。
名 称 | 横尾忠則現代美術館 |
所在地 | 兵庫県神戸市灘区原田通3丁目8-30 |
駐車場 | あり(有料) |
公共交通機関 | 阪急「王子公園」駅から徒歩6分 |
Link | 横尾忠則現代美術館 |
神戸市立青少年科学館
神戸市立青少年科学館は、神戸で唯一のプラネタリウムがある施設である。「ふれる・つくる・つながる」をコンセプトに、体験型展示やワー クショップ、科学教室などを通して、科学や宇宙の不思議を体験しながら楽しく学べる科学館となっている。
プラネタリウムは、2022年7月にドームシアターとしてリニューアルオープンしており、最新機器の導入により、精緻で美しい星空や映像を実現しているという。さらにドーム映像を活かした様々なイベントに活用できる多目的シアターへ生まれ変わっているようだ。
名 称 | 神戸市立青少年科学館 |
所在地 | 兵庫県神戸市中央区港島中町7-7-6 |
駐車場 | あり(有料) |
公共交通機関 | ポートライナー「南公園」駅より徒歩3分 |
Link | 青少年科学館 |
新感覚水族館「アトア」
アトアは、劇場型アクアリウム「AQUARIUM×ART átoa(アクアリウム バイ アート アトア)」と称する、水族館とアートの融合による従来とは違った感覚の水族館である。幻想的な世界観やエンターテインメント性を重要視して水族館と言われている。
「アトア」という名は、「aqua(アクア)」「art(アート)」それぞれの「a」の間に「&」を意味する「と」を入れた造語であるらしい。
五感で感じる劇場型アクアリウムとして、生物が暮らす空間とデジタルアート(光、音、映像、舞台芸術など)を融合させた新感覚の水族館をコンセプトにしているという。
水族館は、2階から4階の3フロアを8ゾーンに分け、約60基の水槽で約100種類3,000点の生物を展示するほか、約50点の生物アートも展示している。
アトアの自慢は、日本最大で世界屈指の規模を誇る直径3mの球体水槽・AQUQ TERRA(アクアテラ)であるという。
名 称 | アトア(アクアリウム バイ アート アトア) |
所在地 | 兵庫県神戸市中央区新港町7番2号 |
駐車場 | なし |
公共交通機関 | JR・阪神「元町」駅より徒歩約15分 |
Link | 【公式】アトア átoa – 劇場型アクアリウム(神戸) |
神戸ルミナリエ
神戸ルミナリエは、阪神淡路大震災の犠牲者の鎮魂の意を込め1995年に初めて実施されて以来、毎年12月に開催されている。
通りや広場が色とりどりのイルミネーションで飾られ、複数のアーチがトンネルのように連なった姿はとても荘厳かる幻想的であったが、コロナ禍でここ数年は開催が自粛されている。再び、開催される日が訪れることを切に願う。
名 称 | 神戸ルミナリエ |
Link | 神戸ルミナリエ (kobe-luminarie.jp) |
あとがき
神戸は、何かと京都や大阪と比較されることが多い。特に東京をはじめとする関東や東北・北海道からの観光客はとかく関西の観光スポットと言えば京都や大阪を中心に考える傾向が強いらしく、神戸まで足を伸ばす観光客は比較的少ないと言われている。
京都や大阪には観光スポットと呼ばれる場所が多いのは確かであるが、神戸にも港町として発展してきた歴史や文化があり、市街地からも近い六甲山があり、何よりも有馬温泉がある。
これらの観光地として価値や魅力をより多くの人に知ってもらって、京都や大阪に来たついでに神戸に立ち寄るのではなく、神戸に来たついでに帰路には大阪や京都にも立ち寄るというようなマインドセットをより多くの観光客にしてもらいたい。神戸在住の一人としてそう切に願っている。