はじめに
日本は島国であり海岸線も入り組んだところが多い。また、山国であるため河川が短く急であることや、山々とともに深い渓谷も数多く存在する。この日本の自然環境が多くの断崖絶壁を生み出している。
私のようなシニア世代はすぐに同意してくれると思うが、ひと昔前の刑事ドラマ、例えば「〇曜サスペンスドラマ」の犯人が追い詰められるエンディングシーンには断崖絶壁がよく登場したものである。
高所が苦手な私ならその場に立つだけでも身震いするのに、演技をする俳優は大変な稼業だと思ったものだ。
しかし、断崖絶壁が観光資源になっている場所も少なくない。確かに断崖絶壁は迫力満点の絶景をみせてくれる。
例えば、日本で最も有名な断崖絶壁と言えば、東尋坊(福井県坂井市)と答える人が多いのではないだろうか。
東尋坊は、輝石安山岩の柱状節理という柱状の珍しい形の岩(国の天然記念物)でも有名である。約25mの断崖が約1kmに渡って続く大迫力の景観と日本海の力強い荒波は、確かに絶景である。観光客数の多さからも世の中には断崖絶壁が好きな人が多いのではないかとつい思ってしまう。
私は高い所が苦手なので、もし東尋坊のような「断崖絶壁を好きか嫌いか、どっち?」と尋ねられたら、躊躇せずに「嫌いだ」と即答するだろう。断崖絶壁の近くに長居したくない。それが私の本音である。
断崖絶壁を好きな人がいるかと思えば、世の中には絶景とスリルを求めて吊橋が好きだという人も多い。私の妻も吊橋が大好きな一人である。私と一緒に旅行する際には、本来の目的の観光地の近くに吊橋のかかっている渓谷がないかを常にチェックしているくらいである。
観光地化された吊橋には、決まって「空中散歩」のような誘惑のキャッチフレーズが用意されているが、高い所が苦手な私のような者にとって吊橋は恐怖の場所以外の何物でもない。
吊橋が好きだという妻の気が知れないが、幸い一緒に渡ろうと強制されたことはないので観光地に行っても私は平静を保つことができている。
そういうわけで、私には吊橋の魅力を自分自身の言葉で伝えることはできないが、妻の喜び方を端で見ていて、吊橋が好きという人達にお勧めできる吊橋の観光スポットは知っているつもりだ。
<目次> はじめに 観光名所となった断崖絶壁 断崖絶壁をウリにしている観光地リスト 祖谷の小便小僧【徳島県三好市】 三段壁【和歌山県白浜町】 九酔渓【大分県九重町】 三徳山三佛寺投入堂【鳥取県三朝町】 観光名所となった吊橋 吊橋をウリにしている観光地リスト 九重“夢”大吊橋【大分県】 祖谷のかずら橋【徳島県】 谷瀬の吊橋【奈良県】 蔵王橋【和歌山県】 龍神の吊橋【和歌山県】 佐久間橋(野々垣内の吊橋)【和歌山県】 あとがき |
観光名所となった断崖絶壁
日本の有名な断崖絶壁の名所を調べてみることにした。多分、その場所は観光地としても有名な所になっているはずだ。
その結果を下記のリストにまとめてみた。妻のお供で既に訪れた観光地も含まれるが、断崖絶壁に興味のある人の参考に少しはなるかも知れない。
私自身は、この情報を「近づくと危険な観光地リスト」として今後は使用するつもりではあるが・・・
断崖絶壁をウリにしている観光地リスト
スポット | 高さ | 所在地 |
---|---|---|
神威岬 | 約156 | 北海道積丹町 |
仏ヶ浦 | 不明 | 青森県佐井村 |
北山崎・鵜の巣断崖 | 200 | 岩手県田野畑村 |
達谷窟毘沙門堂 | 約16.5 | 岩手県平泉町 |
鋸山・地獄のぞき | 100 | 千葉県鋸南町鋸山 |
青ヶ島 | 423 | 東京都青ヶ島村 |
城ヶ島 | 30 | 神奈川県 |
ヤセの断崖 | 35 | 石川県志賀町笹波 |
東尋坊 | 約25 | 福井県坂井市三国町 |
楯ヶ崎 | 約80 | 三重県熊野市甫母町 |
三段壁 | 50~60 | 和歌山県白浜町 |
三徳山三佛寺投入堂 | 不明 | 鳥取県三朝町三徳 |
摩天崖 | 257 | 島根県西ノ島町浦郷 |
知夫赤壁 | 50~200 | 島根県知夫村 |
高茂岬 | 100 | 愛媛県愛南町 |
祖谷の小便小僧 | 50~100 | 徳島県三好市池田町 |
九酔渓 | 不明 | 大分県九重町田野 |
日向岬・馬ヶ背断崖 | 70 | 宮崎県日向市大字細島 |
鹿島断崖 | 200 | 鹿児島県薩摩川内市 |
太字は訪れた経験があるお勧めの断崖絶壁スポット
祖谷の小便小僧【徳島県】
かつて地元の子供達や旅人が度胸試しをしたという逸話をもとに作られたという祖谷の小便小僧が祖谷川沿いの断崖に立っている。
私は、断崖の下を見ることができないので記念に小僧像だけを撮影した。小僧像をバックに妻の写真を撮ろうとしたら、あろうことか小僧像の隣に座ろうとしていた。
妻に対して「馬鹿じゃねぇの」と思わず口に出してしまった。妻の三半規管は壊れているに違いない。いや強がりはよそう。私が高い所が苦手な小心者であるだけだ。
名 称 | 祖谷の小便小僧 |
所在地 | 徳島県三好市池田町松尾~三好市西祖谷山村 |
駐車場 | なし |
Link | 祖谷渓・小便小僧|徳島県 |
三段壁【和歌山県】
三段壁(和歌山県白浜町)は、東尋坊(福井県坂井市)と共に「自殺の名所」と不名誉な呼ばれ方をしたこともある断崖絶壁である。
高さ50m、長さ2kmにわたる大断崖であり、近くに寄ればかなりのスケール感がある。
高所が苦手な私からすれば、ここから落下すれば助からないなあと思う前に、断崖の先に立つことすらできない。
名 称 | 三段壁 |
所在地 | 和歌山県西牟婁郡白浜町2927-52 |
駐車場 | あり(無料) |
Link | 三段壁洞窟【公式サイト】 |
九酔渓【大分県】
九酔渓が展望できる場所(桂茶屋の駐車場)からの眺めも良いということだが、私にとっては長居をしたくない場所であることには変わりはない。防護柵があるのが救いである。
この九酔渓に架かる九重”夢”大吊橋(標高777 m)に妻のお供で行ってみたが、あまりの高さに足が震えた。
勇気を出して橋の上から「震動の滝(落差83 m)を撮影するも足が震えて手振れぎみとなってしまった。
名 称 | 九酔渓 |
所在地 | 大分県玖珠郡九重町田野 |
駐車場 | あり(無料) |
Link | 九酔渓 | 大分県の観光情報公式サイト |
三徳山三佛寺投入堂
三徳山三佛寺投入堂(鳥取県三朝町)には未だ参拝の経験はない。しかし、私には参拝は多分無理だと思う。「日本一危険な国宝」の異名があるという。こんな断崖絶壁の窪みの中に建造された仏堂に行く勇気は正直私にはない。
数年前に羅漢寺(大分県中津市本耶馬渓町)を参拝した経験があるが、この時も生きた心地がしなかった。
この羅漢寺も断崖絶壁に建造されており、参拝するには登山道を登っていくか、リフトに乗って行くかどちらかを選択できる。私は妻と一緒だったのでリフトに乗って参拝することにした。
しかし、これがいけなかった。結構な急勾配であり、上りは何とか平静を装うことができたが、下りは顔面蒼白になるくらい、否、顔面蒼白に実際になってしまった。
体中の血液がどこかに抜けていくような感覚を実際に感じた。前のリフトに乗っていた妻が私の方を振り返った時、私の顔を見て私の異変に気付いたというから私の顔面は本当に蒼白になっていたのだと思う。私だけでも登山道を使って下山すべきだったと本当に後悔したが、後の祭りであった。
このような経験をしている私は、 三徳山三佛寺投入堂には多分、参拝しないと思う。否、参拝したくても無理だと思う。
名 称 | 三徳山三佛寺投入堂 |
所在地 | 鳥取県東伯郡三朝町三徳1010 |
Link | 三徳山三佛寺 国宝投入堂 |
観光名所となった吊橋
「九重“夢”大吊橋」のように吊橋自体をウリにしている観光地は全国各地に点在しているようだ。
そんな中、気になる観光地をピックアップしてみた。興味があれば、勝手に行ってください。 「断崖絶壁」の観光地と同じで私は決して他人に無理強いはしない。
吊橋をウリにしている観光地リスト
吊橋名 | 高さ | 全長 | 所在地 |
---|---|---|---|
塔のへつり | 不明 | 不明 | 福島県下郷町弥五島 |
鬼怒楯岩大吊橋 | 40 | 140 | 栃木県日光市 |
上野スカイブリッジ | 90 | 225 | 群馬県上野村川和 |
竜神大吊橋 | 100 | 375 | 茨城県常陸太田市 |
箱根西麓・三島大吊橋 (三島スカイウォーク) | 70 | 400 | 神奈川県三島市 |
河童橋 | 36 | 37 | 長野県上高地 |
寸又峡・夢の吊橋 | 8 | 90 | 静岡県川根本町 |
城ヶ崎海岸・門脇吊橋 | 23 | 48 | 静岡県伊東市 |
塩郷の吊橋 | 11 | 220 | 静岡県川根本町 |
カンパ谷吊橋 | 不明 | 60 | 富山県黒部ダム |
谷瀬の吊橋 | 54 | 297 | 奈良県十津川村 |
蔵王橋 | 不明 | 160 | 和歌山県二川ダム湖 |
龍神の吊橋 | 不明 | 不明 | 和歌山県田辺市龍神村龍神 |
佐久間橋 (野々垣内の吊橋) | 不明 | 不明 | 和歌山県田辺市龍神村龍神 |
小麦橋 | 不明 | 180 | 和歌山県田辺市合川 |
上瀞橋 | 不明 | 175 | 和歌山県北山村下尾井 |
椿山レイクブリッジ | 16 | 200 | 和歌山県日高川町初湯川 |
祖谷のかずら橋 | 14 | 45 | 徳島県三好市 |
舌震“恋”吊橋 | 45 | 160 | 島根県奥出雲町 |
九重“夢”大吊橋 | 173 | 390 | 大分県鳴子川渓谷 |
太字は行ったことがある観光地スポット
(高所が苦手な人には決して推奨はしません)
九重“夢”大吊橋【大分県】
九酔渓(大分県)の紅葉を見に行った折に、日本一の吊橋だという「九重“夢”大吊橋」を自らの意思で渡ってしまい、大いに後悔した経験がある。
多くの観光客が平気で渡っており、落下する危険はないだろうと高をくくっていたが、本来、高い所が苦手な私には荷が重すぎた。
できるだけ中央を渡りたかったが、対向者がいるので決められた端を渡るしかなかった。長い吊橋なので目を瞑って一機に駆け抜けることもできず、否応なく眼下の景色が視界に入ってくる。
やがて恐怖で 思考が麻痺してくると、今度は折角の機会だからというので写真の一枚でも撮っておこうと貧乏人根性を出してしまった。我ながら呆れるしかない。
必死の思いで撮った写真は、手ぶれ補正機能のついたカメラといえども、やはりシャープに撮れなかった。期待していなかったので、落胆もない。むしろ生還できたことの安堵感の方が強い。
故意ではないと思うが、多くの観光客が一緒に渡ろうとするとどんなに大きくて立派な橋も「吊橋」である以上、多少の「揺れ」はあるものである。
妻は全く平気で、むしろその揺れを楽しんでいるかのように私には見えた。しかし、私は生きた心地がしなかった。一刻も早く橋を渡り切りたかった。でも本当は渡り切っては行けなかったのである。
途中で引き返すべきであった。恐怖心が強く、冷静に考えることができなくなって、ある種のパニック状態になっていたのかも知れない。往路の恐怖心が、復路ではさらに増幅される。
往復すれば、恐怖心にも「慣れる」と妻は無邪気に言う。しかし高所が苦手な者にとって、高所の恐怖心は麻痺することはあっても慣れることは決してない。
吊橋は遠くの安全な場所、例えば展望台のような所から写真に収めるだけで私には十分だ。吊橋を渡る必要はない。否、決して渡ってはいけない「恐怖の代物」である。
名 称 | 九重“夢”大吊橋 |
所在地 | 大分県玖珠郡九重町大字田野1208 |
駐車場 | あり(無料) |
Link | 九重“夢”大吊橋公式サイト |
祖谷のかずら橋【徳島県】
平家の落人伝説は全国各地にある。 その全国各地に残る平家の落人伝説の中でも、標高1000m級の山々に囲まれた秘境・祖谷(徳島県三好市)は、日本有数の質と量を誇っているという。
徳島県の西部に位置する西祖谷山村には、「祖谷平家伝説」としてもう1つの平家物語が語り伝えられている。
屋島の戦いに敗れた平国盛が率いる30名の平家一行が讃岐山脈を経て阿波へと入り、現在の徳島県東みよし町から三好市井川地区にかけての一帯に住んだが、追手に脅かされ祖谷に住んだと伝わる。
平国盛一行が幼い安徳天皇を守りながら祖谷の地に住み着いた際、山深い地で源氏の討手が迫ってきた時に敵の侵入を防いでいつでも切り落とせるようにと、かずらを束ねて橋を造った。それが現在にも残されている「かずら橋」であると言われている。
正直に言うと、私はかずら橋を渡っていない。妻が渡るのを写真に収めただけである。橋を渡った妻は、勿論、ご満悦であった。
名 称 | 祖谷のかずら橋 |
所在地 | 徳島県三好市西祖谷山村善徳162-2 |
駐車場 | あり(有料) |
Link | 祖谷のかずら橋 | 三豊市観光交流局 |
谷瀬の吊橋【奈良県】
谷瀬の吊橋は、元々は住民の生活のための吊橋であったものが、今日では十津川村No.1の観光スポットとなっている。
日本有数の長さを誇る鉄線のつり橋で、全長297 m、高さ54 mである。眼下には清澄な十津川(熊野川)が流れまさに絶景と言われているが、私には恐怖の想い出しか残っていない。
実は、谷瀬の吊橋に行ったは妻の強い誘いであり、この時、始めて私の妻が無類の吊橋好きであることを知った、ある意味での、記念日である。
このときは妻と二人きりではなく、まだ幼かった二人の娘も同行していた。娘を一人ずつ手を引いて渡ることになったが、高い所が苦手な私はなかなか足をスムーズに踏み出すことはできなかった。結局、妻が二人の娘の手を引いて橋を往復するまで私は吊橋の入口で待っていた。
私がダラシナイ父親の姿を娘達にさらした屈辱の「記念日」でもある。できることなら思い出したくもなかったが、吊橋好きの人達にとってはリストから外せない吊橋らしい。
名 称 | 谷瀬の吊橋 |
所在地 | 奈良県吉野郡十津川村上野地-谷瀬 |
駐車場 | あり(無料) |
Link | 【十津川村観光協会】 谷瀬の吊り橋 |
蔵王橋【和歌山県】
蔵王橋【ざおうばし】は、有田川の二川ダム【ふたがわダム】に架かる全長約160mの赤い吊橋である。
蔵王橋は、足元が格子状の鉄骨になっているため、眼下のエメラルドグリーンのダム湖がしっかりと見えるのでスリル満点である(らしい)。
私は、高い所が苦手なので、足がすくんで渡ることはできない。だから推測で話をしているだけである。
蔵王橋が有名になったきっかけは、2016年にアメリカの人気俳優のザック・エフロンが訪れてSNSにアップしたことであると言われている。ザック・エフロンは『ハイスクール・ミュージカル』や『グレイテスト・ショーマン』などに出演した俳優であるらしいが恥ずかしながら私は知らない。
二川ダム湖沿いは桜の名所でもある。春になるとおよそ4kmにわたって、約1000本のソメイヨシノが咲き誇る。どちらかと言えば、私は吊橋ではなく、お花見スポットとして推薦したい。
名 称 | 蔵王橋 |
所在地 | 和歌山県有田郡有田川町沼1119 |
駐車場 | あり(無料)橋入口付近の駐車スペースを利用 |
車利用の場合 | 阪和自動車道「有田IC」から約40分 |
Link | 蔵王橋/有田川町 蔵王橋・二川ダム湖周辺 – 有田川町観光協会 |
龍神の吊橋【和歌山県】
龍神の吊橋は、道の駅・龍神から皆瀬神社【かいせじんじゃ】へ徒歩で渡るために架けられた吊橋であるのかも知れない。勿論、吊橋を渡るのが嫌でなければの話である。
車道を使えば車で皆瀬神社に参拝できる。勿論、私は吊橋を渡ることはせず、神社横の駐車場まで車で行って参拝した。
皆瀬神社は、室町時代の長禄2年(1458年)に龍神正直氏(龍神氏10代目当主)が勧請し、文明年間(1469~1486年)に龍神正氏(龍神氏11代目当主)が社殿を造営したという。主祭神は八幡大明神である。
明治42年(1909年)、神社合祀令により多くの神社が合祀されたため、配祀神として天児屋根命【あめのこやねのみこと】はじめ16柱の神々が祀られている。
大正13年(1924年)の社殿の大改築の際には名大工たちがその技術の限りをつくし、龍神材を用いて春日造りの神殿を建造したという。巨木に囲まれた境内の中に立派な社殿が鎮座する。
名 称 | 皆瀬神社 |
所在地 | 田辺市龍神村龍神1346番地 |
駐車場 | あり(無料) |
Link | 和歌山県神社庁-皆瀬神社 かいせじんじゃ- |
佐久間橋【和歌山県】
龍神村には龍神の吊橋よりもエグい吊橋があった! 吊橋の名称は、佐久間橋または野々垣内の吊橋と言い、ちょっと分かりづらい場所に架かっていたので、探すのに時間を要した。私の妻は執念でこの吊橋を探し出した。
妻と一緒に旅をすると必ずと言ってよいほどその地に架かる吊橋を渡りに行く。正確に言えば、私はただ見に行くことになる。言わば「お約束」のようなものだ。勿論、高い所が苦手な私はただ妻が吊橋を渡っているのをできるだけ遠くから眺めているだけである。それでも心臓の鼓動が高まるのを感じる。健康に良くないかも知れないと訴えても妻にはスルーされるだけであり、当分はこの状況は続くだろうと諦めている。
しかし今回の佐久間橋(野々垣内の吊橋)は、さすがの妻にとっても渡るには結構勇気がいったらしい。必要性や用事もなく、ただ吊橋を渡るためだけに勇気を出す意義を私には全く見い出せないが・・・。
それでもLINEで連絡をとりあっているという娘からのリクエストに応えて、動画撮影のために2往復もするからその気が知れない。できることなら彼女の頭の中を覗いてみたいものだ。
後日談として、私の妻はこの佐久間橋に対して、スリル度はピカ1という最高点評価を与えている。確かに遠くから見ているだけでも鼓動の高鳴りを感じたことを私は白状しよう。
名 称 | 佐久間橋(野々垣内の吊橋) |
所在地 | 田辺市龍神村野々垣内(道の駅・龍神から約1 km上流地点) |
駐車場 | なし(200mほど上流にある林道入口近くの広場に路上駐車) |
あとがき
率直に言うと、私は断崖絶壁や吊橋がウリの観光地では写真撮影に集中できていない。常に身の危険を感じているので、平常心を保つことができない。そのため絶景を撮ろうと思っても手振れぎみでの写真撮影となってしまう。それにベストな構図を探す余裕すらないのだから我ながら情けない。
私は、若い頃も高い所が苦手ではあったが、今ほどひどくはなかったように思う。友人と黒部峡谷の「水平歩道」を死ぬ気で歩いたくらいであるから人並程度には頑張ることができたのだと思う。今はどうかというと想像するだけで足が震えてしまう。現地に行けば失神するかも知れない。
しかし、世の中には断崖絶壁や吊橋が大好きな人がいるのも事実である。私からすれば彼らの気が知れないし、何が楽しいのか全く理解することができない。
もし断崖絶壁が好きな人の「集合」があるなら、その「集合」には私の妻もカウントされるに違いない。 私と違って、妻は断崖絶壁どころか、私が渡れず眩暈【めまい】をおこしそうな吊橋さえも大好きである。当然、私は彼女を理解することができない。
しかし、私たち夫婦の旅先には妻の要望で断崖絶壁や吊橋が含まれることが多い。そのおかげで本稿のような記事が書けたことを妻に感謝したい。私一人なら決して行くことはなかった観光地ばかりである。
【参考資料】
神威岬・神威岩 – 積丹観光協会 【公式サイト】 |
仏ヶ浦|青森県観光情報サイト |
鵜の巣断崖 | 田野畑村【公式サイト】 |
達谷窟毘沙門堂【公式サイト】 |
地獄のぞき!鋸山完全ガイド |
青ヶ島/東京の観光公式サイト |
城ヶ島のみどころ – 神奈川県HP |
ヤセの断崖 – しかまち観光ガイド |
東尋坊・福井県観光情報HP |
楯ヶ崎|観光三重【公式サイト】 |
三段壁洞窟【公式サイト】 |
三徳山三佛寺 国宝投入堂【公式サイト】 |
摩天崖(西ノ島町観光協会) |
赤壁|島根県公式観光情報サイト |
高茂岬|愛南町観光協会【公式サイト】 |
祖谷渓・小便小僧|徳島県【公式サイト】 |
祖谷のかずら橋 | 三豊市観光交流局 |
九酔渓 | 大分県の観光情報公式サイト |
九重“夢”大吊橋公式サイト |
日向岬・馬ヶ背- 日向市HP【公式サイト】 |
鹿島断崖|下甑島(鹿児島県) |
羅漢寺 | 中津耶馬渓観光協会【公式サイト】 |
【十津川村観光協会】 谷瀬の吊り橋 |
蔵王橋/有田川町 |
蔵王橋・二川ダム湖周辺 – 有田川町観光協会 |
和歌山県神社庁-皆瀬神社 かいせじんじゃ- |
断崖絶壁【だんがいぜっぺき】 |
非常に険しい崖のこと。または、非常に危険な状況。「断崖」と「絶壁」はどちらも非常に切り立った崖のことで、同じ意味の言葉を重ねて強調した言葉。 |