カテゴリー
スパツーリズム

優れた美肌効果で有名な日本三美人の湯「龍神温泉」

はじめに

龍神温泉は、和歌山県田辺市にある温泉地で、その美肌効果の高い泉質から「日本三美人の湯」の一つとして知られている。

龍神温泉の泉質は、ナトリウム炭酸水素塩泉(重曹泉)で、古い角質を柔らかくして汚れを落とす効果がある。入浴後の肌はつるつる、しっとりとし、美肌効果が抜群である。そのため、女性客の人気が高い。

龍神温泉は、紀伊山地の山奥に位置し、周囲には豊かな自然が広がっている。渓流や森林に囲まれた環境で、都会の喧騒から離れてリラックスすることができる。龍神温泉は、美肌効果の高い温泉と自然の美しさが魅力の温泉地であると言える。


<目次>
はじめに
龍神温泉
観光スポット
  • 護摩壇山
  • 小森谷渓谷
  • 八斗蒔峠
  • 丹生ヤマセミ温泉館
  • 温泉寺
  • 天誅倉
  • 曼荼羅美術館
アクティビティ
  • 渓流釣り
  • サイクリング
  • トレッキング
  • ホタル観賞
あとがき

龍神温泉

龍神温泉【りゅうじんおんせん】は、日高川の渓流沿いに位置し、木々の香りと川のせせらぎが響く自然豊かな温泉地である。

およそ千三百余年前の開湯以来、熊野信仰の昔から名湯として知られている。龍神温泉の名は、弘法大師・空海が難陀龍王【なんだりゅうおう】のお告げで湯を開いたことから名付けられたと伝わる。

江戸時代には紀州藩の藩湯(歴代の紀州徳川藩主の別荘地)として栄えた名湯で、「日本三美人の湯」としても知られる。

名 称龍神温泉
所在地和歌山県田辺市龍神村龍神
駐車場あり(無料)
Link龍神温泉郷|龍神村の観光情報/社団法人龍神観光協会
龍神温泉郷-龍神・小又川 | 日本温泉協会

龍神温泉の泉質と効能

泉質は、炭酸水素塩泉である。いわゆる「美肌の湯」として知られている泉質である。

効能は、きりきず、末梢循環障害、冷え性、皮膚乾燥症、筋肉、関節の慢性的痛み、こわばり、軽い喘息・肺気腫、痔の痛み、運動麻痺による筋肉のこわばり、冷え性、末梢循環障害、胃腸機能の低下、軽症高血圧、自律神経不安定症やストレスによる諸症状、耐糖能異常、軽い高コレステロール血症、病後回復期、疲労回復、健康増進などである。


観光スポット

護摩壇山

護摩壇山(標高1,372m)の頂上には360度の大パノラマが楽しめる展望台があり、晴れた日には四国の山々まで見渡せる。

護摩壇山に登る時間がなければ、高野龍神スカイラインの中間付近にある道の駅・田辺市龍神ごまさんスカイタワーには護摩木をイメージした高さ33mもあるごまさんスカイタワーがある。

ここは紀伊山地の山々を一望できる休憩スポットとして知られ、人気の場所である。勿論、護摩壇山(標高1372m)も見える。

熊野の伝承では「一ノ谷の戦い」後に戦線を離脱して小森谷渓谷に隠れ住んでいた平維盛が、「壇ノ浦の戦い」で平家が敗れたことを知り、護摩壇山で平家の行く末を占ったという。その際に護摩を焚いたとの伝承がこの山名の由来であるという。

名 称道の駅・田辺市龍神ごまさんスカイタワー
所在地和歌山県田辺市龍神村龍神1020-6
駐車場あり(無料)
Link田辺市龍神ごまさんスカイタワー

小森谷渓谷

小森谷渓谷は、日高川源流域にある渓谷で、平維盛に関する伝説が残る場所である。護摩壇山(標高1372m)や和歌山県内の最高峰である龍神岳(標高1382m)が聳える山域に位置し、多くの自然林が残こされている美しい渓谷である。

小森谷渓谷は、紅葉の名所として知られ、秋には美しい紅葉が楽しめる。渓流沿いの散策もおすすめである。

平安時代末期の源平の屋島での合戦に敗れて高野山を経て龍神の里に落ち延びたとされる平維盛と、彼を慕っていたという村の娘、お万との伝説が残されている「白壺」「赤壺」「お万が淵」などと呼ばれる滝壺がある場所でもある。

残念ながら林道の途中で引き返したので、滝壺を見ることはできなかったので再訪してみたいと思う。

名 称小森谷渓谷
所在地和歌山県田辺市龍神村
Link小森谷渓谷|龍神村を見よう!|社団法人龍神観光協会

八斗蒔峠

八斗蒔峠【はっとまきとうげ】は、日高川町の山奥にある知る人ぞ知る紅葉スポットということで行ってみたが、林道が途中で通行止めになっており目的地には行けなかったのが残念である。

平家の落人が隠れ住んだという伝説も残されており、秋には一面に紅葉した山々の絶景が広がっているということなので再訪してみたいと思っている。

名 称八斗蒔峠
所在地和歌山県日高郡日高川町上初湯川
Link八斗蒔の紅葉写真【11/4現在】 | 日高川町観光協会

温泉寺

温泉寺【おんせんでら】は、龍神温泉の元湯から道を挟んだ場所に建立されており、登り口の階段を上がれば徒歩1分程度のすぐのところにある。

弘仁年間に、弘法大師が難陀龍王の夢のお告げで温泉を見つけ、薬師如来を安置したのが始まりとされる。つまり、温泉寺は弘法大師空海ゆかりの寺院である。

後の宝永2年(1705年)に僧・明算によって龍王社薬師堂が再建されて「温泉寺」と名付けられたという。現在の温泉寺は再建されたものらしい。

名 称温泉寺
所在地和歌山県田辺市龍神村龍神23 
駐車場あり(無料)
Link龍神温泉付近の見どころ|社団法人龍神観光協会

天誅倉

天誅倉【てんちゅうくら】は、天誅組の残党が幽閉された土蔵を復元したものである。元々の天誅倉は昭和39年(1964年)の大雨で倒壊したために復元された。

文久3年(1863年)の8月に、尊皇攘夷と倒幕を掲げて大和国で挙兵した天誅組と呼ばれる勤王の志士たちは紀州藩に鎮圧されてしまった。水郡長雄【にごりながお】をはじめとする河内勢の志士8人は龍神村の小又川まで逃れてきたが、紀州藩に捕らられて3日間にわたって幽閉されていた場所が天誅倉である。

土蔵内には水郡長雄が書いたとされる辞世の歌が残されており、現在もその複製を見学することができる。

   皇国の ためにぞつくす まごころは
     神や知るらん 知る人ぞしる

このように、天誅倉は勤王の志士が最期をとげた場所で、歴史的な背景を学ぶことができる。

名 称天誅倉
所在地和歌山県田辺市龍神村小又川27
駐車場あり(無料)
Link龍神温泉付近の見どころ|社団法人龍神観光協会

曼荼羅美術館

曼荼羅美術館は、百数十点の曼荼羅が展示されている美術館で、仏教美術に触れることができる。

曼荼羅美術館は、チベットの僧たちがもたらした極彩色で繊細に描かれたチベット曼荼羅仏画など、貴重な仏教資料を収蔵・公開している。

収蔵または公開されているチベット曼荼羅や仏画は、戦火を逃れてインドに渡り、日本へもたらされた貴重な仏教資料であるという。展示されているチベット曼荼羅は、極彩色で繊細に描かれており、その美しさと歴史的価値が魅力的である。美しさと共に細部の緻密さが見どころであるので、よく見てもらいたい。

曼荼羅は仏教、特に密教の教えを視覚的に表現したもので、その意味を理解することでより深い感動を得られるはずである。

一方、仏画は仏教の神々や仏陀を描いたものが多数展示されている。これらの作品は、宗教的な意味合いだけでなく、美術的な価値も高いと評価されたものである。

曼荼羅美術館では、曼荼羅の制作過程や仏教の教えについて学ぶことができ、訪れる私たちに深い文化的な体験を提供してくれている。

このようにこの美術館は仏教の深い教えと美しい芸術作品を通じて、訪れる私たちに感動と学びを提供する場所となっている。

名 称曼荼羅美術館
所在地和歌山県田辺市龍神村龍神203 
TEL0739-79-0581
駐車場あり(無料)
Link龍神村 曼荼羅美術館

アクティビティ

渓流釣り

日高川やその支流で渓流釣りが楽しめる。特にアマゴやヤマメが釣れることで有名である。

私は、釣りをしないので、釣りの楽しさを伝えることができない。しかしながら、かつて高校時代に先輩に連れられて海釣りをしたことが何度かある。釣れれば、それなりに楽しいものである。渓流釣りは海釣りに比べれば、より繊細さが要求されるように思うが、愛好家にとってはそれすらも魅力的なのであろう。きっと解禁日が待ち遠しく思っているはずである。


サイクリング

龍神村周辺にはサイクリングに適したコースが多数あり、自然の中でリフレッシュできる。

自宅から自転車で龍神村に出掛けるのはシニア世代にとっては無謀というものである。自分の自転車で走りたいなら折り畳み自転車を購入して、車のトランクに入れて運ぶしか方法がないが、レンタサイクルでも十分にサイクリングを楽しむことができるだろう。


トレッキング

龍神村周辺にはトレッキングに適したコースが多数あり、自然の中でリフレッシュできる。特に、紅葉の季節には、大自然の中を歩き回るのも良いかも知れない。


ホタル観賞

初夏にはホタルが飛び交う光景が見られる。特に6月中旬から下旬にかけてが見頃である。一度、龍神温泉に泊りがけでホタルを観にいきたいものである。そこでなら三脚を使って、ホタルの撮影を許可してもらえるかも知れない。


あとがき

龍神温泉は、温泉地と自然の美しさ、そして歴史と文化が融合した魅力的な観光地である。龍神村では、美しい水と空気で育った地元の食材を使った料理、そして美林が育んだ手作りの工芸品が人気である。

龍神温泉へは高野山から高野龍神スカイラインを利用すれば比較的早くに到着することもできる。勿論、田辺市の中心部から龍神温泉にアクセスすることもできる。龍神温泉へのアクセスは良いので、かつてのような秘境的なイメージがしなくなっているのが逆に寂しく感じる。