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【神話に登場する神の社】宇佐神宮

はじめに

宇佐神宮【うさじんぐう】は、大分県宇佐市にある神社で、神亀2年(725年)に創建されたという古い歴史のある神社である。主祭神として、八幡大神比売大神神功皇后が祀られている。

八幡大神は、応神天皇のご神霊で、571年(欽明天皇の時代)に初めて宇佐の地にご示顕になったと伝わる。

第15代天皇・応神天皇は、大陸の文化と産業を輸入し、新しい国づくりをされた天皇である。その天皇が、神亀2年(725年)に宇佐の地に御殿を造立し、八幡神をお祀りしたのが宇佐神宮の創建の起源だという。

比売大神とは、宗像三女神を指している。宗像三女神とは、宗像大社で祀られている多紀理姫命【たぎりひめのみこと】、多岐津姫命【たぎつひめのみこと】、市杵嶋姫命【いちきしまひめのみこと】のことである。

比売大神は八幡神が現われる以前の神、いわゆる地主神として祀られ、崇敬されてきた。八幡神が祀られた8年後の天平5年(733年)に神託により二之御殿が造営され、宇佐の国造によって比売大神が祀られるようになったという。

神功皇后は、応神天皇の御母である。神託により、弘仁14年(823年)に三之御殿が建立され、神功皇后を祀られるようになったという。神功皇后は母神として神人交歓、安産、教育等の守護をされており、そのご威徳が高くあらわれているとされる。

宇佐神宮の参拝方法は、一般的な参拝方法(二拝二拍手一拝)とは異なり、「二拝四拍手一拝」が作法とされている。この参拝方法は、主祭神として大国主大神を祀っている出雲大社の参拝方法と同じである。


<目次>
はじめに
宇佐神宮
あとがき

宇佐神宮

宇佐神宮【うさじんぐう】は、全国に約44,000社もあると言われる八幡神社および八幡宮の総本宮である。

宇佐神宮・上宮・西大門

主祭神の1柱である八幡大神の御神徳は、強く顕現し、三殿一徳のご神威は、東大寺の大仏建立や道鏡の神託事件の時に皇室を護ったことで朝廷から厚く信仰されてきた。現在も伊勢神宮に次ぐ第二の宗廟として皇室からも崇敬されている。

また、皇室だけでなく、清和源氏をはじめ全国の武士も武運の神「弓矢八幡」として崇敬を寄せた。

勿論、一般の人々にも鎮守の神として親しまれてきた。仏教の世界でも八幡大菩薩として崇められ、元寇の時に神風を吹かせた神は八幡大神であるとされている。

宇佐神宮・上宮南中楼門 (ココで参拝し、本殿を見ることはできない)

八幡信仰とは、応神天皇の聖徳を八幡大神として称えると共に、日本固有の神道仏教文化習合したもの(神仏習合)と考えられている。

その長い信仰の歴史は、宇佐神宮の神事や祭会、建造物や宝物などに強く伝承されている。

宇佐神宮・下宮、三神が祀られているので「下宮参らにゃ片参り」と云われる

宇佐神宮の社殿の建築様式は、「八幡造」と呼ばれる独特の建築様式を持っている。本殿は、国宝に指定されており、境内は国の史跡に指定されている。

宇佐神宮では、流鏑馬神事や御神幸祭など、さまざまな伝統的な行事や祭礼が行われているという。

宇佐の地は、畿内出雲と同様に早くから開けたところで、神代比売大神(=宗像三女神)が宇佐嶋(宇佐の御許山)に降臨されたと『日本書紀』に記されている。宗像三女神とは、主祭神として宗像大社で祀られている三柱の女神のことである。

宇佐神宮の上宮には、御神木(大楠)がある。この御神木は、樹齢約800年と推定されている楠(クスノキ)である。この御神木は、高さが約30mにも達している巨樹である。

この御神木(大楠)に触れながら1周すると、御神徳を授かると信じられている。

名 称宇佐神宮
所在地大分県宇佐市南宇佐2859
参拝時間毎日6:00~21:00
駐車場あり(有料)
Link八幡総本宮 宇佐神宮

あとがき

宇佐神宮は、日本の歴史や文化を感じることができる場所であると言える。長い歴史を持ち、特別な地位を持つこの神社は、今も多くの人々に大切にされているのが、実際に参拝すると実感できる。この歴史と文化が宇佐神宮の最大の魅力であるかも知れない。

宇佐神宮の境内は、約50万平方メートルという広大なものであり、自然も豊かである。イチイガシが境内のいたるところに茂っている。春の季節になれば、薄紅色の花が咲く蓮池など、美しい自然も広がっている。

宇佐神宮は、厄除けや開運招福、家内安全など、多くのご利益があるとされている。しかしながら、境内を散策するだけで、パワースポットのように元気になるから不思議である。美しい呉橋【くればし】を横目に見ながら、境内に入れば、豊かな自然と美しい建物が、私たちを迎えてくれる。


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