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悠久の時を経て格式と伝統を繋ぐ禅の聖地「南禅寺」

はじめに

京都の神社仏閣は国際的にも有名であり、世界文化遺産「古都京都の文化財」の構成資産として17か所が登録されている。世界文化遺産に登録されていない寺社にも素晴らしい景勝地があり、むしろそちらの方が多いくらいだ。南禅寺【なんぜんじ】もその一つである。

南禅寺の境内マップ

南禅寺は、1291年に創建された禅宗の寺院で、その歴史は730年以上にわたる。日本の全ての禅寺の中で最も格式の高い寺院とされ、日本の仏教史で重要な位置を占める寺院である。

目次
はじめに
南禅寺
あとがき

南禅寺

南禅寺【なんぜんじ】(正式寺号:太平興国南禅禅寺【たいへいこうこくなんぜんぜんじ】)は、京都市左京区南禅寺福地町にある臨済宗南禅寺派の大本山の寺院である。山号を瑞龍山と称し、御本尊は釈迦如来である。

開基は亀山法皇で、開山は無関普門(大明国師)とされる。日本最初の勅願禅寺であり、京都五山の上に置かれる別格扱いの寺院である。

亀山上皇は、1289年、40歳の時に落飾(出家)して法皇となったが、2年後の1291年に禅林寺殿を寺に改めた。当時80歳の無関普門を開山としてこれを「龍安山禅林禅寺」と名付けた。

当初の「龍安山禅林禅寺」を「太平興国南禅禅寺」という寺号に改めたのは正安年間(1299年~1302年)であるいう。

1334年、後醍醐天皇は南禅寺を五山の第一としたが、1385年に足利義満は自らの建立した相国寺を五山の第一とするために南禅寺を「別格」として「五山の上」に位置づけ、更に五山を京都五山と鎌倉五山に分割している。

南禅寺は塔頭60か寺を要する大寺院であったが、1467年に勃発した「応仁の乱」における市街戦で伽藍をことごとく焼失してからは再建はあまり進まなかったという。

三門は、「日本三大門」の一つに数えられる巨大な門で、楼上からの眺めは圧巻である。また、法堂と呼ばれる大きな本堂には御本尊の釈迦如来像が安置されているほか、天井には見事な天井画が描かれている。

名 称南禅寺
所在地京都市左京区南禅寺福地町86
TEL075-771-0365
駐車場あり(有料)
Link臨済宗大本山 南禅寺

あとがき

山門は、寺院の多くが山間部に建てられたため、「山」の文字が使われ、寺院の門全般のことを指す。 一方、三門は、中央の大きな門と左右の小さな門の三つを連ねた一つの門を指す。

三門の由来は、仏道修行で悟りに至るために通過しなければならない三つの関門を表す。その三つの関門とは、空、無相、無作の三解脱門を指し、三門はそれを略した呼称である。

寺院を代表する正門(一般的には山門)であり、禅宗七堂伽藍(山門、仏殿、法堂、僧堂、庫裏、東司、浴室)の一つである。

南禅寺の三門は、別名「天下竜門」とも呼ばれ、上層の楼を五鳳楼と呼び、「日本三大門」の一つに数えられている。

三門をくぐる時の作法は、帽子などを脱ぎ、服装を整えた上で軽く一礼してから入る。 門をくぐる時は道の端を歩き、敷居は踏まずにまたいで通るのが作法である。


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