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  • 曽爾高原のススキ原を歩く──お亀の湯で癒やされる旅

    目次
    はじめに
    曽爾高原
    お亀の湯
    あとがき

    はじめに

    夕陽を浴びて黄金色に輝くススキの穂を撮りたくて、晴天の日を選び、曽爾高原へ向かった。 かつて訪れた頃と比べると、ススキの群生地はやや縮小したようにも感じたが、 亀池の周囲には遊歩道が丁寧に整備され、亀山峠や亀山への登山道も歩きやすく、 散策を楽しむには十分すぎるほどの広がりを保っていた。

    平日にもかかわらず、曽爾高原には多くの家族連れやカップルが訪れ、 幼稚園児の遠足や小中学生の課外学習も行われていて、思いのほか賑わっていた。 それでも高原の空気はどこかのんびりとしており、 晩秋の柔らかな陽射しの中でゆっくりと一日を過ごすことができた。 こんなふうに時間を気にせず歩き、風に揺れるススキを眺めるのは、実に久しぶりのことである。


    曽爾高原

    曽爾高原【そにこうげん】は、奈良県東北端の曽爾村に位置し、日本三百名山の一つ倶留尊山【くろそやま】(標高1,037m)の麓に広がる約40haの草原である。曽爾高原は、亀池の周辺を中心にススキの群生地であり、関西屈指のススキの名所として知られる。

    曾爾高原・亀山峠からの眺望(写真左側に見えるのが「亀池」)

    高原の中心にある「亀池」を囲むように遊歩道が整備され、池を周回しながらススキ原の広がりを間近に感じることができる。さらに亀山峠や亀山への登山道も歩きやすく整備されており、視界が一気に開ける稜線からは、ススキ原と曽爾の山並みが重なる雄大な景色が広がる。

    曽爾高原の魅力は、ススキだけにとどまらない。春は新緑、夏は高原の涼風、冬は霧氷と、四季折々にまったく異なる表情を見せる。特に秋の夕暮れは格別で、陽光を受けて輝くススキの穂が、
    刻一刻と色を変えながら高原全体を染め上げていく。

    曾爾高原は、俱留尊山への登山口にもなっているが、今回はススキの穂が目当てであるので近くの亀山に登ってみることにした。

    秋になると一面にススキの穂が揺れるススキ原が現れ、日中は風が吹くたびに銀色の穂が波のようにうねり、夕暮れ時には黄金色に染まるその光景は、訪れる者の心を静かに奪う。

    視界が一気に開ける稜線からは、ススキ原と曽爾の山並みが重なる雄大な景色が広がる。特に夕暮れ時のススキが美しいことでも有名である。

    ススキが見頃となる10~11月の夕暮れ時に夕陽を浴びて黄金色に輝くススキは、確かに一度見ると忘れられない美しさである。

    この景色を一目観ようと全国各地から多くの観光客が訪れる。 

    曽爾高原は、ただ“ススキを見る場所”ではなく、 風・光・草原の広がりの中で、自然の時間に身を委ねる場所である。 季節や時間帯によってまったく違う表情を見せるため、 何度訪れても新しい発見がある高原と言えるだろう。

    名 称曽爾高原
    所在地奈良県宇陀郡曽爾村太良路
    Link奈良県曽爾村 -ぬるべの郷-

    曽爾高原温泉・お亀の湯

    曽爾高原温泉「お亀の湯」は、奈良県曽爾村にある日帰り温泉で、 曽爾高原の麓に位置する“高原の湯処”として親しまれている。 ススキ原の散策を楽しんだ後に立ち寄るには最適の場所で、湯に浸かりながら高原の余韻をそのまま味わうことができる。

    泉質はナトリウム‐炭酸水素塩温泉で、肌あたりがやわらかく、 湯上がりにはしっとりとした“美肌の湯”として知られている。泉温は46.3℃で、源泉風呂もある。浴室は「木の浴室」と「石の浴室」の2種類が備えられている。 露天風呂からは曽爾の山並みが望め、夕暮れ時には空の色が湯面に映り込み、静かな時間がゆっくりと流れていく。

    館内は清潔感があり、休憩スペースも整っている。地元の食材を使った食事処も併設されており、 散策後の身体を整えながら、ほっとひと息つくことができる。

    曽爾高原からは車で数分という近さで、 ススキ原の散策と温泉を組み合わせた“癒しの旅”を自然に構成できるのも魅力である。 歩き疲れた身体を湯で温め、心を静かに整える―― お亀の湯は、まさにそんな時間を提供してくれる温泉である。スパツーリズムを意識するなら曾爾高原への旅プランに加えないという選択肢はない。

    名 称曽爾高原温泉・お亀の湯
    所在地宇陀郡曽爾村大字太良路830
    Link曽爾高原の温泉「お亀の湯」
    曽爾高原温泉 お亀の湯

    あとがき

    今回の旅は久しぶりの一人旅であった。 ひたすらベストな構図を求めて歩き回り、ススキの穂を撮影し、疲れたら草原の風を感じながら昼寝をし、また起きて散策し、夕陽が沈むのを静かに待つ―― そんな、時間に追われない贅沢な一日だった。そのおかげで、心から納得できる写真をいくつか収めることができたように思う。

    歩き疲れた身体は、帰路に立ち寄った曽爾高原温泉「お亀の湯」でゆっくりと癒された。 湯に浸かりながら高原の余韻を味わっていると、 一人旅ならではの静かな満足感がじんわりと広がっていく。 これもまた、スパツーリズムの趣にかなった旅と言えるのではないだろうか。 私はそう思っている。


    参考資料
    奈良県曽爾村 -ぬるべの郷-
    曽爾村・曽爾高原の温泉「お亀の湯」
    曽爾高原温泉 お亀の湯 | 曽爾村観光

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