(2025年11月16日更新)
| <目次> はじめに スパツーリズムとは? 名湯・秘湯が持つ癒しの力 癒しが旅の目的になる時代へ 清少納言が選んだトップ3の温泉郷 何度でも行きたい温泉郷 皆生温泉 玉造温泉 松江しんじ湖温泉 温泉津温泉 立久恵峡温泉 道後温泉 雲仙温泉 稲佐山温泉 野母崎温泉 人吉温泉 黒川温泉 由布院温泉 別府温泉 鉄輪温泉 明礬温泉 行ってみたい温泉郷一覧 あとがき |
◆ はじめに
「ただの観光では物足りない」「心も体も整える旅がしたい」 そんな価値観の変化とともに、いま静かに注目を集めているのが スパツーリズムです。 癒しを求める旅の本質に触れようとするなら、やはり名湯や秘湯といった温泉地は欠かせない存在です。
スパ(SPA)は、「心・身体・精神の再生を促進するための専門的サービスを通じて、心身の調和を図る施設」 と定義されています。 しかし、難しい定義を持ち出すまでもなく、心が疲れたときはもちろん、そうでないときでも「温泉に入りたい」とふと思うことがあります。 それは、温泉が本能的なレベルで私たちを癒してくれる存在だからでしょう。
私自身、温泉が大好きです。 湯に浸かるだけで心がほどけ、体が軽くなるあの感覚は、何度味わっても飽きることがありません。 そしてその背景には、温泉が持つ薬理効果・物理効果、さらには温泉地そのものがもたらす転地効果があります。
名湯・秘湯を訪ねる旅は、単なる観光ではなく、自分を整えるための時間を取り戻す旅でもあります。 本稿では、そのスパツーリズムの本質に触れながら、温泉地が持つ癒しの力を改めて見つめていきたいと思います。
スパツーリズムとは?
スパツーリズムとは、健康・癒し・自己再生を目的とした旅のスタイルのことです。 マッサージ、ヨガ、瞑想、自然とのふれあいなど、心身を整える体験が中心となります。その中でも温泉地は、まさに“自然がつくり出したスパ”と言える存在です。湯の力で体を癒し、静かな環境で心をほぐす──これこそがスパツーリズムの原点です。
近年よく耳にするウェルネスツーリズムは、心身の健康増進や精神的幸福(ウェルビーイング)を目的とした旅行形態であり、 温泉、スパ、旅館、ヘルシー食、ヨガ、自然体験、キャンプ、禅など、多様な体験を含む広い概念です。
ウェルネスツーリズムがしばしばスパツーリズムと同義のように扱われるのは、世界のウェルネス旅行の約半数(47%)がスパ関連の旅行であるという統計に基づきます。 それだけスパがウェルネスの中心的存在であるということです。
スパツーリズムの起源は古く、紀元前の古代ローマに遡ります。 戦士たちが傷や病を癒すために温泉へ赴いたこと、公衆浴場文化が発展したことがその源流とされます。
日本でも温泉湯治の歴史は長いです。『枕草子』にも温泉の記述が見られ、貴族が病気治癒や療養のために湯治を行っていたことがわかります。 江戸時代には、参詣や名所巡りと湯治が結びつき、娯楽を兼ねた旅として庶民にも広がっていきました。
このように、スパツーリズムは国内外で長い歴史を持ちます。 そして現代では、スパ、ヨガ、フィットネス、レクリエーションなどを通じて心身を整え、より健康に、より美しく、より豊かな人生を送るための“明日への活力を養う旅”へと発展してきたと言えます。
名湯・秘湯が持つ癒しの力
名湯や秘湯が持つ“癒しの力”とは、いったいどのようなものだろうか。
● 名湯の魅力
- 歴史ある温泉地で、泉質や効能が確かである
- 湯治文化や地域の伝統が息づき、安心感と深みがある
- 長い年月をかけて人々に愛されてきた“信頼の湯”である
● 秘湯の魅力
- 人里離れた静かな場所にあり、自然に抱かれた環境で湯に浸かれる
- 余計なものが何もないからこそ、非日常の癒しを味わえる
- 四季の移ろい、風の音、川のせせらぎなど、自然そのものが心を整えてくれる
名湯にも秘湯にも共通しているのは、“湯に浸かる”という行為以上の体験が得られることです。 歴史、文化、自然、静けさ──それらが重なり合うことで、温泉は単なる入浴ではなく、心身を深く癒す時間へと変わります。
癒しが旅の目的になる時代へ
これからの旅は、ただ移動して観光地を巡るだけのものではなく、 心身のメンテナンスや自己再生を目的とする“整える旅”が主流になっていくでしょう。
名湯や秘湯への旅は、まさにそのスパツーリズムの本質に触れるための、最良の入り口です。
名湯・秘湯で、こんな旅をしてみたいと思ったことはないでしょうか。
- 山奥の秘湯で星空を眺めながら露天風呂に浸かり、身も心もほどけていく
- 名湯の老舗旅館で薬膳料理を味わい、湯治文化に触れる
- 温泉地の森林で朝ヨガや瞑想に参加し、呼吸を整える
- 温泉街を散策し、地元の人々や文化にふれながら心を豊かにする
これらの旅への思いはどれも、“ととのう”ことを目的とした旅です。 観光地を駆け足で巡る旅ではなく、 自分自身と向き合い、心と体を静かに整える時間を生み出す旅へ──。
これこそが、これからの時代に求められる旅のかたちなのだと思います。
清少納言が選んだトップ3の温泉郷
日本各地の温泉情報は、すでに平安時代には貴族の間で共有されていたようで、さまざまな文献に温泉の記述が見られます。 その中でも特に有名なのが、『枕草子』に記された次の一文です。
「湯は ななくりの湯 ありまの湯 たまつくりの湯」
これは、当時の人々に人気があった温泉地“ベスト3”を挙げたものと理解されています。
● ななくりの湯(榊原温泉・三重県)
「ななくりの湯」とは、現在の 榊原温泉(三重県) のこととされます。かつては「七栗(ななくり)の湯」と呼ばれていましたが、この地域に自生する榊の木が伊勢神宮の祭祀に使われたことから、いつしか「榊が原」と呼ばれるようになったと伝わっています。
榊原温泉は、京の都から伊勢神宮へ向かう道中に位置し、参宮客が立ち寄る湯治場としても親しまれてきました。 私自身も「湯元 榊原館」に宿泊したことがあり、その静けさと湯の柔らかさが印象に残っています。

● ありまの湯(有馬温泉・兵庫県)
「ありまの湯」は、言わずと知れた有馬温泉。 日本三古湯の一つに数えられ、古代から名湯として名高い温泉地です。 金泉・銀泉という個性的な泉質を持ち、歴史と格式を兼ね備えた温泉地です。

● たまつくりの湯(玉造温泉・島根県)
「たまつくりの湯」は 玉造温泉(島根県)。『出雲国風土記』にも「神の湯」と記されるほど古い歴史を持ち、美肌の湯としても知られています。勾玉づくりの地としても有名で、古代文化と温泉が共存する魅力的な温泉地です。

● 平安時代の“天下三大名湯”
こうして見てみると、平安時代の人々が選んだ“天下三大名湯”は、 榊原温泉・有馬温泉・玉造温泉 の三つであったことがわかります。
温泉好きの私としては、もっと早く知っておくべきだったと反省するほどです。しかし、こうして歴史を辿ることで、名湯の奥深さがより一層感じられます。
何度でも行きたい温泉郷
皆生温泉【鳥取県】
皆生温泉【かいけおんせん】は、鳥取県米子市の郊外に位置し、「米子の奥座敷」とも呼ばれる山陰を代表する海辺の温泉地です。
美保湾に面した白砂青松の弓ヶ浜海岸と、中国地方最高峰・大山を望む景観は、皆生温泉ならではの魅力です。
弓ヶ浜海岸のさざ波を眺めながら湯に浸かれる温泉地として知られ、泉質は主に塩化物泉(ナトリウム・カルシウム塩化物泉)。保温効果が高く、湯冷めしにくい“熱の湯”として親しまれています。

皆生温泉の起源は明治期に遡ります。地元の漁師が海中に湧き出す温泉を発見し、「泡の湯」と名付けたのが始まりとされます。その後、大正期に開発が進み、昭和期には現在のような大規模な温泉地へと発展しました。

皆生温泉の温泉街は弓ヶ浜の皆生海岸沿いに広がり、東西約1km・南北約400mの範囲に旅館やホテルが集まります。 収容規模は約5,000人とされ、山陰最大級の温泉地として知られています。
源泉は19カ所、湧出量は毎分約4.5トンと豊富で、源泉温度は63〜83℃と高温です。これは鳥取県内でも最も高い温度帯に属します。 効能としては、神経痛、リウマチ、慢性皮膚病、慢性婦人病などが挙げられています。

私自身、皆生温泉の宿で妻の誕生日を祝った思い出があります。
照れながらも嬉しそうに夕食を味わう妻の姿、そしてグレードアップされた快適な部屋──その時間は、温泉の湯と同じように、心まで温めてくれました。
| 名 称 | 皆生温泉 |
| 所在地 | 鳥取県米子市皆生温泉 |
| Link | 皆生温泉旅館組合|公式サイト 【公式】皆生温泉 東光園 |
玉造温泉【島根県】
玉造温泉【たまつくりおんせん】は、島根県松江市玉湯町玉造(旧・出雲国)にある温泉地で、奈良時代にすでに開湯していたと伝わる古湯です。平安時代には『枕草子』で三名泉の一つとして挙げられ、その名は広く知られていました。

玉造は古代から勾玉や各種玉類の一大生産地であると共に、神の湯・美肌の湯といわれる温泉地として知られる。玉作湯神社は、この地の守り神が鎮座する神社である。
玉造温泉は、規模・歴史ともに島根県随一の温泉地であり、皆生温泉や三朝温泉と並んで山陰を代表する名湯です。

玉造温泉は、「美人の湯」や「神湯」としても名高く、日本でも最古級の歴史を持つ温泉として知られています。

温泉街は、宍道湖へと注ぐ玉湯川沿いに旅館が立ち並び、宿ごとに趣の異なる温泉風呂が楽しめます。

美しい庭園や料理にこだわる宿も多く、滞在そのものが贅沢な時間となります。

泉質は 硫酸塩・塩化物泉 で、源泉温度はおよそ42℃以上。 硫酸イオンやメタケイ酸をバランスよく含む泉質は、ある化粧品会社の調査で「化粧水に匹敵する潤い効果がある」と評価されたこともあるそうです。まさに“化粧水のような湯”と称される温泉です。

出雲風土記に玉造温泉が神の湯として記述されていることにちなんで制作されたという。
古くから美肌の湯として知られる玉造温泉の街には、美肌スポットが点在し、足湯も整備されているため、のんびり散策するだけでも楽しいものです。

玉造温泉を訪れた際、妻が娘たちへの土産を買おうと「美肌スポット」と呼ばれる店に真っ先に向かった姿が、今も印象に残っています。旅行中は娘たちのことをつい忘れてしまう私とは違い、妻はいつでも母親なのだと改めて感じました。私はすでに“父親を卒業した気分”でいたが、それは少し反省すべきなのかもしれない。
| 名 称 | 玉造温泉 |
| 所在地 | 島根県松江市玉湯町玉造 |
| Link | 玉造温泉・たまなび 松江観光協会玉造温泉支部 玉造温泉|佳翠苑 皆美 |
松江しんじ湖温泉【島根県】
松江しんじ湖温泉は、宍道湖【しんじこ】の北側湖畔に広がる情緒豊かな温泉地です。四季折々に表情を変える宍道湖の眺望は、文豪・小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)がこよなく愛した景色として有名です。湖を眺めながら湯に浸かる時間は、まさに贅沢そのものです。
泉質は ナトリウム・カルシウム-硫酸塩・塩化物泉。 地下1250mから湧き出す高温(約77℃)の源泉を、温泉街のすべての宿が利用しています。 肌にしっとりと潤いを与え、体を芯から温めてくれる湯として知られます。

松江市の象徴ともいえる 宍道湖は、松江市と出雲市にまたがる汽水湖で、平均塩分濃度は海水の約1/10。 湖の約半分が水深5m以上で、湖底はほぼ平坦とされます。 面積は日本で7番目の大きさを誇り、島根県内では中海に次ぐ第二の湖です。

宍道湖は特に夕景の美しさで知られ、湖岸の公園から眺める夕陽は、訪れる人の心を静かに癒してくれます。

温泉街は、国宝・松江城や松江市街地へのアクセスが良く、松江観光の拠点としても便利です。松江は京都・金沢と並び「三古都」と称される城下町で、堀川をめぐる遊覧船は人気の観光体験の一つです。野鳥や緑豊かな自然と街並みが調和し、詩情あふれる景観が楽しめます。

また、宍道湖は淡水と海水が混じり合う汽水湖で、魚介の宝庫としても知られています。「宍道湖七珍」【しんじこしっちん】──シジミ、スズキ、シラウオ、ワカサギ、コイ、ウナギ、モロゲエビ──を使った郷土料理は、旅の楽しみをさらに深めてくれます。
温泉で癒された後に味わう地元の恵みは、まさに旅の醍醐味です。

松江しんじ湖温泉の宿では、思いがけずグレードアップされた温泉風呂付きの部屋に案内され、妻とともにゆったりとくつろぐことができました。「これは出雲大社と美保神社の両参りの御利益かもしれないね」と、二人で笑い合ったことを今も覚えています。
料理も申し分なく、心に残る旅となりました。
| 名 称 | 松江しんじ湖温泉 |
| 所在地 | 島根県松江市千鳥町 |
| Link | 松江しんじ湖温泉 松江しんじ湖温泉組合 【公式】なにわ一水 |
温泉津温泉【島根県】
温泉津温泉【ゆのつおんせん】(島根県大田市温泉津町)は、旧・石見国に位置する温泉郷で、国の重要伝統的建造物群保存地区に指定されています。 さらに、港町として栄えた温泉津は「石見銀山遺跡とその文化的景観」の一部として、世界遺産にも登録されている特別な場所です。

温泉津港は、かつて石見銀山の積み出し港として賑わい、その港から山側へ伸びる温泉街には、歴史を感じさせる旅館や町家が静かに並びます。

江戸・明治・大正・昭和、それぞれの時代の建物が今も息づき、 「時間を閉じ込めた博物館のようだ」 と形容されるほど、独特の風情を残しています。 温泉街全体が町並み保存地区に指定されている温泉地は、全国でも温泉津温泉だけです。

温泉津温泉の湯は、湧出時は透明だが、湯船では淡い茶褐色を帯びるのが特徴で、古くから効能の高さで知られてきました。豊富に湧き出す湯は、かつて銀山で働いた鉱夫や運搬に携わった人々の疲れを癒やしてきたに違いありません。

甍【いらか】の湯と森の湯の2つの温泉が楽しめ、新鮮な魚料理が中心で美味しい。
私自身は、温泉津を訪れた際、昼間の暑さで軽い熱中症のようになり、宿に着くなり深い眠りに落ちてしまいました。そのため温泉街をゆっくり散策する時間を逃してしまい、妻には申し訳ない気持ちが残っています。それでも、わずかな時間ながらレトロな温泉街の情緒に触れられたことは、良い想い出となりました。
| 名 称 | 温泉津温泉【ゆのつおんせん】 |
| 所在地 | 島根県大田市温泉津町 |
| Link | 温泉津温泉 | 島根県 【公式】輝雲荘 |
立久恵峡温泉【島根県】
立久恵峡【たちくえきょう】(島根県出雲市乙立町)は、出雲市内を流れる神戸川【かんどがわ】上流に位置する渓谷で、 約1kmにわたり高さ100〜200mもの奇岩・柱石が林立する山陰屈指の景勝地です。

この壮大な渓谷美は、1927年に国の名勝・天然記念物に指定され、1964年には県立自然公園にも選ばれています。 立久恵峡温泉は、その渓谷のすぐそばに湧く静かな温泉地で、自然と一体になるような滞在が楽しめます。

立久恵峡には、不老橋と浮嵐橋の間に遊歩道が整備されており、自然観察モデルコースとして人気があります。

散策の途中には、五百羅漢や霊光寺といった歴史的・宗教的な見どころも点在し、渓谷美と文化の両方を味わうことができます。

温泉宿の客室や露天風呂からは、まるで山水画の世界に迷い込んだかのような奇岩群を眺めることができます。 湯に浸かりながら眺める渓谷の景色は、癒しと贅沢を同時に味わえるひとときです。

山陰の耶馬渓と称される立久恵峡の柱岩を露天風呂から間近に眺めながら入浴できる
客室からの眺めも素晴らしいが、露天風呂からの風景も格別です。露天風呂が貸し切り状態だったおかげで、カメラを持ち込んで渓谷美を撮影することを許可してもらえました。「これも出雲大社の御利益かもしれないね」と妻と笑い合ったのを覚えています。
| 名 称 | 立久恵峡温泉 |
| 所在地 | 島根県出雲市乙立町 |
| Link | 立久恵峡温泉 | 島根県 出雲の隠れ宿 八光園 |
道後温泉【愛媛県】
道後温泉は、日本三古湯の一つに数えられ、『日本書紀』にも登場するわが国最古級の温泉です。 その象徴ともいえる 道後温泉本館 は、明治27年(1894年)に改築された入母屋造りの木造三階建てで、堂々たる姿を今に伝えています。「三層楼」と呼ばれるこの建物は、国の重要文化財にも指定され、古き良き温泉文化の風情を色濃く残す歴史的建築物です。

泉質は アルカリ性単純温泉。 無色透明・無臭で肌あたりが柔らかく、きめ細やかな日本人の肌に合う“やさしい湯”として知られています。源泉温度は20〜55℃と幅があるため、ぬる湯とあつ湯を絶妙にブレンドして約42℃に仕上げるのが道後温泉の伝統になっています。その結果、全国的にも珍しい 無加温・無加水の源泉かけ流しを実現しています。

道後温泉本館で湯に浸かり、湯上がりに名物の「坊っちゃん団子」を味わう──これが道後温泉の定番であり、旅情をいっそう深めてくれます。


さらに、近年は道後温泉別館「飛鳥乃湯泉」や、アートと温泉を融合させた「道後REBORNプロジェクト」など、新しい取り組みも進んでいます。古代から続く名湯でありながら、常に進化し続ける温泉地である点も、道後温泉の大きな魅力です。
| 名 称 | 道後温泉・道後温泉本館 |
| 所在地 | 愛媛県松山市道後湯之町4-30 |
| Link | 【公式サイト】道後温泉 |
雲仙温泉【長崎県】
雲仙温泉は、約350年の歴史を持つ古湯で、長崎県・島原半島に位置する温泉地です。 雲仙岳をはじめとする標高1000m級の山々に囲まれ、標高約700mの高原に湧く温泉は、四季折々の自然とともに山岳リゾートの雰囲気を漂わせています。

温泉街の中心には、約30か所もの地獄(噴気地帯)が点在し、絶えず立ち上る湯けむりと硫黄の香りが雲仙温泉らしい情緒をつくり出します。雲仙は1934年、霧島・瀬戸内海とともに日本初の国立公園(雲仙国立公園)に指定された温泉保養地としても知られています。温泉神社を中心に、旅館・ホテル・共同浴場が温泉街を形成し、古くから湯治場として親しまれてきました。

雲仙温泉の泉質は 硫黄泉(酸性硫黄泉)。 乳白色の湯と硫黄の香りは温泉情緒にあふれ、強い酸性の湯は殺菌作用が高いことで知られます。主な効能としては、
- 皮膚病
- 慢性リウマチ
- 神経痛
- 疲労回復
- 殺菌効果による肌トラブル改善
などが挙げられます。 酸性泉は日本でも比較的珍しく、雲仙温泉はその代表格といえます。
硫黄の香りに包まれた雲仙の湯に浸かり、山の静けさに身を委ねる時間は、心身をしっかり癒してくれました。

温泉街のすぐそばには観光名所「雲仙地獄」が広がり、噴気・熱泥・熱湯が噴き出す迫力ある景観を間近で楽しめます。 高原の澄んだ空気と火山地帯のダイナミックな自然は、スパツーリズムにおける転地効果を最大限に引き出してくれます。
| 名 称 | 雲仙温泉 |
| 所在地 | 長崎県雲仙市小浜町雲仙 |
| Link | 雲仙温泉観光協会 |
稲佐山温泉【長崎県】
稲佐山温泉は、長崎市街を一望する稲佐山の中腹に湧く温泉で、ここから眺める夜景は格別です。

稲佐山の夜景は「世界新三大夜景」にも選ばれたことがあり、温泉と夜景を同時に楽しめる贅沢なロケーションとして人気が高い。

三脚を持参していなかったため、夜景を思うように撮影できなかったのが唯一の心残りでしたが、肉眼で眺める光の海はそれだけで十分に心を満たしてくれました。

泉質は 単純泉。刺激が少なく、夜景観賞で冷えた身体をやさしく温めてくれる柔らかいお湯です。

単純泉は疲労回復やリラックス効果が期待でき、旅の締めくくりにふさわしい温泉といえます。
| 名 称 | 稲佐山温泉 |
| 所在地 | 長崎県長崎市曙町39-38 |
| Link | |
野母崎温泉【長崎県】
野母崎温泉【のもざきおんせん】は、長崎市の南端・野母半島に位置する温泉で、温泉施設や近くの海岸からは、海に浮かぶ軍艦島(端島)を望むことができる絶景の地として知られています。

晴れた日には、海と島影が織りなす雄大な景観が広がり、訪れる人を魅了します。

泉質は 炭酸水素塩泉。 肌あたりが柔らかく、入浴後は肌がしっとりとする“美肌の湯”としても親しまれています。

海風に吹かれながら眺める夕景は格別で、特に野母崎は夕陽の名所としても有名です。

私自身、この地で初めて「ダルマ夕陽」を撮影することができました。太陽が海面に映り込み、まるで上下がつながったように見える幻想的な光景は、今でも忘れられないほど印象深いです。 軍艦島のシルエットと夕陽が重なる瞬間は、まさに自然がつくり出す芸術です。
| 名 称 | 野母崎温泉 |
| 所在地 | 長崎県長崎市野母町 |
| Link | |
人吉温泉【熊本県】
人吉温泉は、熊本県人吉市に広がる温泉地で、市内には多くの公衆浴場が点在する“湯のまち”として知られています。泉質は弱アルカリ性の炭酸水素塩泉。肌あたりが柔らかく、神経痛・筋肉痛・関節痛などに効果があるとされ、湯上がりには肌がしっとりとする“美肌の湯”としても親しまれています。

温泉街の近くには、国宝に指定されている 青井阿蘇神社 が鎮座します。 創建は平安時代後期と伝わり、
- 健磐龍命【タケイワタツノミコト】
- 阿蘇津媛命【アソツヒメノミコト】
- 國造速甕玉命【クニンノミヤツコハヤミカタマノミコト】
の三柱が祀られています。 健磐龍命は神武天皇の孫とされ、阿蘇神社の主祭神としても知られる神様です。 茅葺き屋根の社殿群は、南九州の神社建築を代表する貴重な文化遺産であり、訪れる者を静かな荘厳さで包み込みます。

人吉温泉と青井阿蘇神社は、湯と歴史が寄り添うように存在しており、旅人に深い癒しと精神的な落ち着きを与えてくれる場所です。
| 名 称 | 人吉温泉 |
| 所在地 | 熊本県人吉市中九日町30 |
| Link | 清流山水花 あゆの里 |
黒川温泉【熊本県】
黒川温泉は、熊本県北東部、阿蘇山の北側に位置する標高約700mの山里に広がる温泉地です。アクセスは決して良いとは言えないものの、全国的に高い人気を誇り、私自身もその魅力に惹かれた一人です。

温泉街は、筑後川の支流・田の原川の両岸に沿って広がり、どこか懐かしさを感じさせる和風旅館が並びます。 黒川温泉の特徴は、 「街全体が一つの宿 通りは廊下 旅館は客室」 というキャッチフレーズに象徴されるように、温泉街全体を一つの大きな宿に見立てた街づくりを行っている点です。


好みの露天風呂3カ所を巡れる「入湯手形」は黒川温泉の名物で、多くの旅行者に親しまれています。

泉質は 含食塩芒硝硫化水素泉。神経痛・リウマチなどに効果があるとされ、古くから「疵湯(きずゆ)」と呼ばれる湯治場も存在します。 硫化水素泉特有の香りと、山間の静けさが相まって、心身が深くほぐれていくような温泉です。

黒川温泉から車でほど近い場所には、ぜひ訪れたい写真撮影スポットがあります。 それが 鍋ケ滝【なべがたき】です。滝の裏側に回り込める珍しい滝で、まるで水のカーテンの内側に立っているような幻想的な景色を楽しめます。 黒川温泉を訪れるなら、ぜひ足を延ばしたい名所です。
| 名 称 | 黒川温泉 |
| 所在地 | 熊本県阿蘇郡南小国町満願寺 |
| Link | 黒川温泉公式サイト |
由布院温泉【大分県】
由布院温泉は、大分県のほぼ中央に位置する人気の温泉地です。四季折々の自然が旅人の心を和ませ、特に秋から冬にかけて朝霧に包まれる由布院盆地の風景は、まるで絵画のように幻想的だと言われています。

温泉地は、標高1,583mの由布岳(豊後富士)の山麓に広がり、 湧出量49トン/分、源泉数853か所 と、いずれも全国第2位を誇ります。豊富な湯量と美しい自然環境が評価され、国民保養温泉地にも指定されています。

由布院温泉は、歴史ある古湯というよりも、昭和末期から平成にかけて人気が高まった“新しいタイプの温泉地”です。飲み屋街やネオンがほとんどなく、自然豊かで静かな環境が保たれていることから、ファミリー層や女性客の支持を集め、現在のような人気温泉地へと成長しました。

温泉街には、若いアーティストのギャラリーを集めた個性的な美術館や、お洒落なショップ、センスの良いレストランが点在します。
昔ながらの温泉街とは異なる独自の雰囲気があり、これが特に女性に人気を博し、「憧れの温泉地」としての地位を確立しました。

さらに、金鱗湖周辺の散策や、由布岳を望む露天風呂、静かな田園風景など、“自然とアートと温泉”が調和した由布院ならではの魅力が、訪れる人の心を惹きつけてやみません。

私たちが滞在した温泉宿のホスピタリティは、実に素晴らしいものでした。行き届いた気配りと温かなもてなしに包まれ、旅の時間がいっそう豊かなものになりました。
| 名 称 | 由布院温泉 |
| 所在地 | 大分県由布市湯布院町川北 |
| Link | 由布院温泉 観光協会 |
別府温泉【大分県】
別府温泉は、別府八湯の中心的存在であり、源泉数約2,800、1日の湧出量約13万トンという圧倒的な湧出量を誇る、日本屈指の温泉地です。

泉質は、単純温泉・塩化物泉・炭酸水素塩泉が中心ですが、別府には植物起源の有機質を含む「モール系炭酸水素塩泉」も存在します。 モール温泉とは、泥炭(ピート)に由来する有機物を含む温泉のことで、温泉法に基づく泉質分類(療養泉の11種類)とは別の概念です。
モール泉に含まれる泥炭には、
- 抗菌作用
- 抗炎症作用
- 収れん作用
があるとされ、さらにフミン酸には細胞を活性化し、皮膚の再生を促す働きがあるといわれています。

もちろん、炭酸水素塩泉や単純温泉も保湿・保温効果が高く、肌にやさしい湯として「美人の湯」と呼ばれることも多いです。 泉質の多様さと湯量の豊富さは、まさに別府温泉の大きな魅力です。
| 名 称 | 別府温泉 |
| 所在地 | 大分県別府市北浜地区 |
| Link | |
鉄輪温泉【大分県】
鉄輪温泉【かんなわおんせん】は、別府八湯を代表する温泉地の一つで、別府駅周辺の別府温泉と並び、大型旅館やホテルが集まるエリアです。特に「地獄巡り」の観光スポットに近く、観光と温泉を同時に楽しめる立地として人気が高い。

鉄輪温泉の泉質は多彩で、単純温泉・塩化物泉・含鉄泉などが湧出しています。 中でも噴気の香りが漂う塩化物泉は、保温作用が高く、自律神経を整える効果が期待されるほか、塩分による殺菌作用がアトピー性皮膚炎の雑菌を抑える働きもあるとされます。

鉄輪温泉の魅力は、何といっても町全体から立ち上る湯けむり。 通りを歩けば、地面のあちこちから蒸気が噴き上がり、まさに温泉地情緒が満載です。

鉄輪温泉を代表する老舗旅館といえば おにやまホテル。 名物は、鬼山地獄から引かれた源泉を贅沢に使った大露天風呂で、硫黄の香りと湯けむりに包まれる入浴体験は格別です。
さらに、展望露天風呂 「空の湯」 も人気が高い。 むしろ私は、この空に近い露天風呂の開放感の方が好みです。 宿泊者には鬼山地獄の入場チケットがプレゼントされるため、温泉と観光をセットで楽しめるのも嬉しいポイントです。
| 名 称 | 鉄輪温泉 |
| 所在地 | 大分県別府市鉄輪地区 |
| Link | |
明礬温泉【大分県】
明礬温泉【みょうばんおんせん】は、別府八湯の一つで、特に「湯の花小屋」が有名です。 江戸時代から続く伝統製法で湯の花を採取する小屋が立ち並び、その景観は国の重要無形民俗文化財にも指定されています。

明礬温泉には 硫黄泉 と 含鉄泉 が湧き、白濁した硫黄泉は別府八湯の中でも人気が高い。別府八湯では、日本に存在する11種類の泉質のうち、放射能泉を除く10種類を体験できると言われており、泉質の多様さは全国でも屈指です。

明礬温泉の源泉にはさまざまなタイプがあり、中には蒸気だけが噴き出す源泉もあります。 この蒸気は、温泉造成に利用されるほか、調理にも活用されてきました。 その代表例が、明礬温泉・岡本屋の名物 地獄蒸しプリン です。
温泉の蒸気でじっくり蒸し上げたプリンは、甘さ控えめでほろ苦いカラメルが特徴の“大人の味”。 プリン好きの私にとっては、いくつでも食べられる逸品です。 岡本屋旅館に宿泊した際には、恥ずかしげもなく二日続けて買い求めに通ったほどです。 テイクアウトできるのも嬉しい。

尚、プリンと一緒に販売していたサンドイッチも美味しいのでおススメです。サンドイッチについては私は通ではないですが、私の妻の保証付きでもあるので間違いはないと思います。
| 名 称 | 明礬温泉 |
| 所在地 | 大分県別府市明礬5組 |
| Link |
行ってみたい温泉郷一覧
私が行ってみたい温泉郷は日本にはたくさんあります。健康年齢を考えたときにあとどれくらいの温泉郷に行けるだろうかと心配になるほどです。
| 温泉郷 |
|---|
| 登別温泉(北海道) |
| 硫黄泉・塩化物泉・硫酸塩泉・鉄泉など9種類の泉質、泉源も多い、1日1万トンの湧出量、地獄谷でも有名 |
| 十勝川温泉(北海道) |
| 塩化物泉/炭酸水素塩泉、 世界的にも希少な泉質、モールの湯が特徴 |
| 湯の川温泉(北海道) |
| 開湯は1653年、昔ながらの風情ある老舗宿も残っており温泉情緒を楽しめる |
| 阿寒湖温泉 (北海道) |
| 単純泉・硫黄泉など、マリモの生息地である阿寒湖畔南側に位置する温泉地 |
| 定山渓温泉(北海道) |
| 塩化物泉、 開湯は約140年前、 「札幌の奥座敷」とも呼ばれる |
| 層雲峡温泉(北海道) |
| 単純温泉/硫黄泉、有数の規模を誇る温泉街、「層雲峡氷瀑まつり」 |
| 川湯温泉(北海道) |
| 硫黄泉、自然に湧き出したお湯が川となったのが名前の由来 |
| 温根湯温泉(北海道) |
| 単純温泉、 開湯は1899年、オンネはアイヌ語で「大きな湯」 |
| 白金温泉(北海道) |
| 硫酸塩泉、発見者がその価値の高さを白金になぞらえて名付けた温泉 |
| 天人峡温泉(北海道) |
| 硫酸塩泉/炭酸水素塩泉/塩化物泉、含食塩芒硝泉でやや黄味を帯びた温泉、神経痛・創傷等に効能あり |
| ウトロ温泉 (北海道) |
| 含重曹食塩泉、オホーツク海に沈む夕日をお風呂から眺められる宿が多い |
| 花巻温泉(岩手) |
| 松や桜の並木に囲まれた旅館街、宮沢賢治や高村光太郎らが愛した温泉地 |
| 八幡平温泉郷(岩手) |
| 単純硫黄泉、湯量が豊富、趣のある宿 |
| 乳頭温泉(秋田) |
| 炭酸水素塩泉/単純温泉/硫黄泉など 泉質は多種多様 、源泉10種以上 |
| 玉川温泉(秋田) |
| 酸性泉/塩化物泉、動脈硬化、神経痛、リウマチ、交通事故の後遺症等 |
| 秋保温泉(宮城) |
| 約1500年の歴史、日本三御湯 |
| 鳴子温泉(宮城) |
| 単純温泉、全国11種の泉質のうち9種が集まる、東北の湯治場として有名 |
| 銀山温泉(山形) |
| 古くは湯治湯として有名 |
| 蔵王温泉(山形) |
| 酸性硫黄泉、肌を白く滑らかにする、姫の湯/美人づくりの湯、奥羽三高湯 |
| 上山温泉(山形) |
| 塩化物泉、 神経痛・創傷・皮膚病等の効能、 「奥羽三楽郷」の一つ |
| あつみ温泉(山形) |
| ナトリウム・カルシウム・塩化物・硫酸塩泉、千年以上の歴史、河川敷の桜 |
| 湯野浜温泉(山形) |
| 海辺の温泉郷、開湯1000年 |
| さくらんぼ 東根温泉(山形) |
| ナトリウム塩化物泉、季節に応じてさくらんぼ ・ぶどう・ラフランスなどが楽しめる正に果実王国である |
| 高湯温泉(福島) |
| 硫酸塩泉/硫黄泉、全国有数の高濃度硫黄泉かけ流し湯、400年以上の歴史 |
| 東山温泉(福島) |
| 「湯川渓谷」や「東山ダム」に近い |
| 芦ノ牧温泉(福島) |
| 江戸時代から続く歴史ある温泉、脚気や眼病に効く湯治湯として知られる |
| 飯坂温泉(福島) |
| 2000年以上の歴史、1689年に松尾芭蕉が「奥の細道」の旅中に立ち寄った |
| 磐梯熱海温泉(福島) |
| アルカリ性単純泉・単純硫化水素泉の2種があり、あつ湯・ぬる湯と呼ぶ |
| 穴原温泉(福島) |
| 単純泉、神経痛・アトピー・胃腸病 の効能、渓流を望む自然豊かな温泉地 |
| 月岡温泉(新潟) |
| 全国屈指の美肌の湯 |
| 越後湯沢温泉(新潟) |
| 開湯800年の歴史、川端康成の「雪国」の舞台としても有名、外湯も充実 |
| 瀬波温泉(新潟) |
| 日本海に沈む夕陽が美しい事で知られている、新鮮な魚料理や村上牛で有名 |
| 松之山温泉(新潟) |
| ホウ酸含有量日本一、越後三名湯、日本三大薬湯の一つ、鷹の湯・鏡の湯・庚申の湯の3箇所の源泉が特徴の旅館 |
| 赤倉温泉(新潟) |
| 硫酸塩・炭酸水素塩温泉、2つの泉質を併せ持つ、神経痛・リウマチ・疲労回復・美肌づくり・傷の治癒に定評 |
| 鬼怒川温泉(栃木) |
| アルカリ性単純温泉、神経痛・五十肩・疲労回復や健康増進の効能 |
| 川治温泉(栃木) |
| アルカリ性単純泉、神経痛やリウマチに効能あり、開湯は享保3年とされる |
| 塩原温泉(栃木) |
| 重曹泉・硫黄泉・弱アルカリ泉、効能別に美人湯・あたたまりの湯・傷の湯 |
| 那須温泉(栃木) |
| 1370年以上の歴史、負傷した鹿がその湯で傷を癒したとの伝説が残る銘湯 |
| 湯西川温泉(栃木) |
| アルカリ性単純泉、400余年の歴史、平家落人伝説が残る美しい温泉郷 |
| 日光湯元温泉(栃木) |
| 硫黄泉、「美人の湯」として人気、 冬は雪見露天風呂も楽しめる |
| 草津温泉(群馬) |
| 酸性泉、日本三名泉、6つの源泉、日本一の自然湧出量、湯畑がシンボル |
| 伊香保温泉(群馬) |
| 湯治場として名高い |
| 万座温泉(群馬) |
| 硫黄泉、泉質は20種類以上、リウマチや皮膚病、美肌効果も期待できる |
| 四万温泉(群馬) |
| 硫酸塩泉、「四万の病を癒す霊泉」という伝説からその名が付く |
| 石和温泉(山梨) |
| アルカリ性単純温泉、疲労回復の効能 |
| 河口湖温泉(山梨) |
| 4源泉(天水の湯・霊水の湯・芙蓉の湯・麗峰の湯)、富士山と湖の眺望 |
| 箱根温泉(神奈川) |
| 単純温泉・硫黄泉・酸性泉など約20種類を超える泉質、全国5位の湧出量、泉質が異なる「箱根十七湯」 |
| 湯河原温泉(神奈川) |
| 関東で最も古い温泉の一つ、 万葉集にも詠まれた秘湯の趣を持つ温泉場 |
| 白骨温泉(長野) |
| 硫黄泉、乳白色の湯は硫黄と炭酸成分が多い、3日入れば3年風邪をひかないとも伝わる、霊泉的効能の高い温泉 |
| 湯田中渋温泉(長野) |
| 湯田中・渋・安代・上林・新湯田中・星川・穂波・角間・地獄谷の九つの温泉からなる一大温泉郷、野生の猿が温泉につかる「地獄谷野猿公苑」は有名 |
| 昼神温泉(長野) |
| アルカリ性単純硫黄泉、つるつるの肌触りの「美人の湯」、リウマチや糖尿病にも効果、南信州を代表する温泉地 |
| 野沢温泉(長野) |
| 硫黄泉、 開湯は700余年以上も昔、日本有数のスキー場と野沢菜発祥の地で有名、13ヵ所の外湯は無料で利用可 |
| 別所温泉(長野) |
| 弱アルカリ性単純硫黄泉、古い角質層を軟化させ、肌がスベスベになる |
| 上諏訪温泉(長野) |
| 単純泉、50m吹き上がる日本一の間欠泉を浴びながらの温泉露天風呂、諏訪湖を眺めながらの足湯など魅力満載 |
| 下諏訪温泉(長野) |
| 単純泉、町内25ヶ所の源泉からは毎分6000Lが湧出、10ヶ所もある公衆浴場 |
| 扉温泉(長野) |
| アルカリ性単純炭酸泉、美白効果 |
| 鹿教湯温泉(長野) |
| 単純硫黄泉、「鹿が教えてくれた」温泉という伝説が残る湯、「回復の湯」 |
| 熱海温泉(静岡) |
| 塩化物泉・硫酸塩泉、1500年以上の歴史、海岸沿いは塩化物泉の源泉が多く、山沿いは硫酸塩泉の源泉が多い |
| 修善寺温泉(静岡) |
| 弱アルカリ性単純泉、効能は冷え性・筋肉痛・疲労回復、807年に弘法大師が開いたと伝わる伊豆最古の温泉、筥湯 |
| 観音温泉(静岡) |
| Naイオンや炭酸水素イオンメタケイ酸の含有量が高い強アルカリ単純泉 |
| 伊東温泉(静岡) |
| 源泉は約780箇所、毎分3400Lの湧出量は全国第2位、かけ流しの宿が多い |
| 稲取温泉(静岡) |
| 57度で湧き出る天然温泉、日本一の味を誇る金目鯛の魚料理が有名 |
| 下田温泉(静岡) |
| 単純泉の蓮台寺温泉・河内温泉・白浜温泉や、強アルカリ泉の観音温泉などを総称して慣例的に下田温泉と称する |
| 舘山寺温泉(静岡) |
| 浜名湖の東岸に位置する温泉街、展望台へは浜名湖上をロープウェイで約4分 |
| 堂ヶ島温泉(静岡) |
| 旅館やホテルのお風呂からの景色が素晴らしい、美人の湯で知られる温泉地 |
| 畑毛温泉(静岡) |
| 単純温泉、200年以上の湯治場としての実績がある、湯温が低いぬるま湯温泉 |
| 下呂温泉(岐阜) |
| アルカリ性単純温泉、日本三名泉 |
| 平湯温泉(岐阜) |
| 高山市の5つの温泉地は奥飛騨温泉郷と呼ばれ、武田信玄にゆかりの温泉郷である。平湯温泉もその一つ。泉質は炭酸水素塩泉 |
| 福地温泉(岐阜) |
| 奥飛騨温泉郷の一つ。泉質は炭酸水素塩泉 |
| 新平湯温泉(岐阜) |
| 奥飛騨温泉郷の一つ。泉質は単純温泉 |
| 栃尾温泉(岐阜) |
| 奥飛騨温泉郷の一つ。泉質は放射能泉 |
| 新穂高温泉(岐阜) |
| 奥飛騨温泉郷の一つ。泉質は硫黄泉 |
| 飛騨高山温泉(岐阜) |
| 源泉温度は30~35度の冷泉、泉質はナトリウム・塩化物・炭酸水素塩素で無色透明な湯 、神経痛・筋肉痛・関節痛・冷え性・疲労回復などの効能 |
| 長良川温泉(岐阜) |
| 鉄分やラドンを多く含む鉄泉(銅色のにごり湯)、1300年の歴史を誇る鵜飼 |
| 宇奈月温泉(富山) |
| 単純温泉、日本一透明度が高く、美肌の湯として有名、「つべつべ美肌湯 |
| 金太郎温泉(富山) |
| 塩化物泉と硫黄泉が混合、珍しい温泉 |
| 和倉温泉(石川) |
| 塩化物泉、日本でも珍しい海から湧き出る「海の温泉」、豊富な塩分を含む |
| 山中温泉(石川) |
| 硫酸塩泉、松尾芭蕉も称賛 |
| 山代温泉(石川) |
| 硫酸塩泉・塩化物泉、1300年の歴史 |
| 片山津温泉(石川) |
| 塩化物泉、ミネラル豊富な湯 |
| 粟津温泉(石川) |
| 硫酸塩泉、北陸一の古湯 |
| あわら温泉(福井) |
| 百有余年の歴史、多くの文人・著名人に愛された「関西の奥座敷」と呼ばれる |
| 芦原温泉(福井) |
| 塩化物泉、明治16年の 開湯、 多種多様な湯治が可能 、「関西の奥座敷」と呼ばれる |
| 榊原温泉(三重) |
| 「枕草子」(清少納言)で有馬・玉造と並び三名泉と書き記された名湯、湯は肌になじんで美肌効果、美人の湯 |
| 長島温泉(三重) |
| 「ナガシマスパーランド」内の温泉、三重県水郷自然公園にも指定される |
| 白浜温泉(和歌山) |
| 日本三古湯(開湯約1350年前) |
| 南紀勝浦温泉(和歌山) |
| 単純硫黄泉、県内随一の多種多様な源泉、個性ある温泉が揃っている |
| 龍神温泉(和歌山) |
| 秘境の温泉地、日本三美人湯 |
| 湯の峰温泉(和歌山) |
| 熊野本宮温泉郷、肌が滑らかになる成分が含まれる、リウマチ性疾患・皮膚病・神経痛に効果、1800年前に発見された日本最古の温泉、 つぼ湯が有名 |
| 川湯温泉(和歌山) |
| 熊野本宮温泉郷 、川を掘ると湯が湧き出す全国でも珍しい温泉、仙人風呂 |
| 渡瀬温泉(和歌山) |
| 熊野本宮温泉郷、本宮大社へのアクセスが至近、熊野参拝後の入浴が最高 |
| 串本温泉(和歌山) |
| 塩化物泉、きりきず・やけど・虚弱児童・リウマチなど効能も多い |
| 雄琴温泉(滋賀) |
| アルカリ性単純泉、しっとりと肌に馴染む、最澄が開湯したと伝わる温泉 |
| 久美浜温泉(京都) |
| 硫酸塩泉、外湯めぐり |
| 有馬温泉(兵庫) |
| 塩化物泉/放射能泉/炭酸水素塩泉、日本三名泉、日本三古湯、鉄分含んだ茶褐色「金泉」、ラドン泉「銀泉」 |
| 城崎温泉(兵庫) |
| 塩化物泉、歴史1400年、7つの外湯巡り、柳並木は城崎温泉の代表的風景 |
| 湯村温泉(兵庫) |
| 硫酸塩泉/炭酸水素塩泉/塩化物泉、約1150年前に発見された古湯、荒湯と呼ばれる98度の高熱温泉は日本屈指 |
| 洲本温泉(兵庫) |
| 単純温泉、淡路島の中心都市・洲本市に湧く温泉 |
| 長門湯本温泉(山口) |
| アルカリ性単純泉、無色透明の美肌効果のある湯、約600年もの歴史を持つ |
| 湯田温泉(山口) |
| 透明の弱アルカリ性単純温泉、「白狐伝説」が残る山陽路唯一の温泉郷 |
| 萩温泉郷(山口) |
| 幕末浪漫の歴史を感じながら、温泉が堪能できる魅力的な城下町の温泉地 |
| 三朝温泉(鳥取) |
| 放射能泉/塩化物泉/単純温泉、800年以上続く世界屈指のラジウム温泉、「3晩泊まって3回朝を迎えると難病も治ってしまう」ことが名前の由来 |
| 皆生温泉(鳥取) |
| 塩化物泉、弓ヶ浜海岸沿いの絶景やさざなみを見ながら浸かれる温泉地 |
| 玉造温泉(島根) |
| 美肌、うる肌に効く「美人の湯」、薬湯の「神湯」、日本最古の歴史を持つ |
| 宍道湖温泉(島根) |
| 宍道湖を眺めながら贅沢な時間が過ごせる温泉宿が立ち並ぶ魅力の温泉郷である |
| 温泉津温泉(島根) |
| 国指定の重要伝統的建造物群保存地区にあるレトロな温泉郷。石見銀山遺跡と共にその文化的景観が世界遺産に登録された。透明な湯が湯船では淡茶褐色を呈する特徴的な温泉。 |
| 立久恵峡温泉(島根) |
| 山陰の耶馬渓と称される立久恵峡の柱岩を露天風呂から間近に眺めながら入浴できる |
| 祖谷温泉(徳島) |
| 硫黄泉、山里に一軒宿が点在する秘境ムード満点の温泉地 |
| こんぴら温泉(香川) |
| 塩化物泉、金刀比羅宮のお膝元にあり、古くから参拝者を癒してきた温泉 |
| 塩江温泉(香川) |
| 硫黄泉、行基により発見された名湯、塩気のある泉から塩江となった(伝) |
| 道後温泉(愛媛) |
| アルカリ性単純泉はきめ細やかな日本人の肌にピッタリ、日本三古湯、日本書紀にも登場するわが国最古の温泉 |
| 奥道後温泉(愛媛) |
| 単純硫黄泉、良質の硫黄泉として有名、「壱湯の守」が温泉地の中心 |
| 嬉野温泉(佐賀) |
| 食塩と炭酸を含有したアルカリ性の良質な湯、源泉は17ヶ所で湯量も豊富、お茶と「とろける温泉湯豆腐」が名物 |
| 別府温泉(大分) |
| 塩化物泉/炭酸水素塩泉、別府八湯の中心的温泉地、源泉数約2,800、1日湧出量約13万トン、豊富な湧出量を誇る |
| 鉄輪温泉(大分) |
| 単純温泉/塩化物泉/含鉄泉、別府八湯の代表的温泉地 |
| 明礬温泉(大分) |
| 硫黄泉/含鉄泉、別府八湯の一つ、「湯の花小屋」が有名 |
| 由布院温泉(大分) |
| 由布岳山麓の全国2位の湯量を誇る人気温泉、四季折々の自然の風景が魅力 |
| 長湯温泉(大分) |
| 湧出量・CO2の含有量・温度から日本一の炭酸泉と称される、歴史も古い、与謝野晶子や田山花袋も訪れたという |
| 黒川温泉(熊本) |
| 含食塩芒硝硫化水素泉、神経痛、リウマチに効果、「疵湯」と呼ぶ 湯治場、 露天風呂3ヶ所の「入湯手形」も人気 |
| 人吉温泉(熊本) |
| 弱アルカリ炭酸水素塩泉、神経痛・筋肉痛・関節痛に効果、公衆浴場も多い |
| 山鹿温泉(熊本) |
| アルカリ性単純温泉、神経痛・筋肉痛の効能、約800年前に入浴する鹿を発見したのが始まりと伝わる古い温泉 |
| 平山温泉(熊本) |
| 起源は延暦年間(8世紀)、「山鹿の奥座敷」と呼ばれる静かな湯治場温泉地 |
| 阿蘇温泉郷(熊本) |
| 栃木温泉(炭酸水素塩泉)、内牧温泉(硫酸塩泉)、赤水温泉(硫酸塩泉)など阿蘇山周辺にある多くの温泉郷 |
| 杖立温泉(熊本) |
| 塩化物泉、1800年の歴史を誇る古湯 |
| 雲仙温泉(長崎) |
| 硫黄泉、硫黄を含んだ強い酸性泉のお湯は殺菌効果や疲労回復などに適する |
| 稲佐山温泉(長崎) |
| 単純泉、稲佐山の中腹にある温泉、長崎市内の夜景が素晴らしい |
| 野母崎温泉(長崎) |
| 炭酸水素塩泉、野母(のも)半島にある温泉、温泉施設から軍艦島が眺望できる |
| 指宿温泉(鹿児島) |
| 塩化物泉、砂浜に湧く温泉の地熱を利用した天然のサウナ「砂蒸し風呂」、デトックス効果や美肌効果に期待 |
| 妙見温泉(鹿児島) |
| 炭酸水素塩泉、すべて「かけ流し」 |
| 霧島温泉(鹿児島) |
| 単純温泉、霧島神宮温泉郷・霧島温泉郷・妙見/安楽温泉郷・日当山温泉郷の4つの温泉郷がある |
太字は行ったことがあるお勧めの温泉郷
数が多いのですべての温泉郷を訪ねることは多分無理だろうと思うが、そのうちのどれかには(可能な限り多くの温泉郷に)行ってみたいものです。中には何度でも足を運びたい温泉地や旅館があります。そんな温泉地や旅館を考えながら旅のプランを立てるのも楽しいものです。
◆ あとがき
最近訪れた山陰の温泉地は、温泉好きの私にとってどこも魅力的で、心に深く残る旅となりました。 どの温泉も素晴らしく、遠くない日にぜひ再訪したいと強く思っています。
ところで、温泉には“正しい入り方”があることをご存じだろうか。 和歌山県内の温泉を調べていた際、偶然、和歌山県公式観光サイトで「温泉を健康的に楽しむための入浴五か条」を知り、温泉好きでありながら基本を知らずにいた自分を恥ずかしく思いました。 これを機に、温泉について改めて学んでみることにしました。
温泉の入浴5か条
温泉ソムリエ協会のテキストには、「温泉の入浴5か条」 と称して下記のような留意事項が記載されています。
| その1 入浴前後に1杯ずつの水を飲むべし! |
| 入浴すると発汗により血液の粘度が高まり、血流がドロドロになりやすい。 入浴後だけでなく、入浴前にも水分補給することが大切で、医学的にも理にかなっている。 私も次回から必ず実践しようと思う。 |
| その2 入浴前には、足先など心臓の遠くから順に十分な「かけ湯」をすべし! |
| かけ湯は単なるマナーではなく、体を温度や泉質に慣らし、心臓への急激な負担を避けるための大切な準備である。 特に高血圧や心臓疾患のある人は注意したい。 |
| その3 頭には濡れたタオルをのせるべし! |
| 入浴中の立ちくらみは、全身の血流が良くなる一方で頭部の血流が減ることで起こる場合がある。 熱い湯に浸かるときは、温かいタオルを頭にのせて血管を開くとよい。 逆にのぼせたときは、冷たいタオルで頭を冷やす。 今までタオルを頭にのせるのは“ダサい”と思っていたが、次回からは素直に実践しよう。 ただし、誰もいないときにこっそりと。 |
| その4 一気に長湯せず「分割湯」をすべし! |
| 「分割湯」とは、短時間の入浴と休憩を繰り返す入浴法である。 一気に10分入るよりも、 3分入浴 → 休憩 → 3分入浴 → 休憩 → 3分入浴 の方が湯冷めしにくく、心臓への負担も軽減できると言われている。 これも次回から取り入れたい。 |
| その5 疲労回復には、膝下の「温冷交互浴」が有効なり! |
| 膝下にお湯3分 → 水1分を3〜5回繰り返すと、末梢血管が広がり、乳酸などの疲労物質が排出されやすくなる。 少々面倒ではあるが、疲労回復には効果的らしい。 私は熱めの湯が好きだが、健康のためにぬるめの湯も取り入れてみようと思う。 |
温泉を健康的に楽しむための要点がまとめられていて大いに参考になります。 今までどの一つも実行したことがなかった指摘だけに非常に興味をもちました。次に温泉に行った際には試してみようと思います。
【参考資料】
| 入浴5か条 | 和歌山県公式観光サイト |
| 温泉ソムリエ協会(温泉ソムリエ公式サイト) |
| 湯元 榊原舘【公式サイト】 |
| 各温泉郷の【公式サイト】 |