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【神話に登場する神の社】香取神宮

はじめに

香取神宮【かとりじんぐう】は、主祭神として経津主大神【ふつぬしのおおかみ】を祀る神社で、千葉県香取市に位置している。

経津主大神は、日本神話「国譲り」に登場する重要な神様で、剣神、武神、軍神など多くの神格を持ち、特に剣神や武神として知られている。

日本神話では、経津主大神は武甕槌大神【たけみかづちのおおかみ】(鹿島神宮の主祭神)と共に、天照大御神の命を受けて出雲国に降り立った。そして、大国主大神(出雲大社の主祭神)に国譲りを迫り、最終的に国譲りを成し遂げたという功績がある。

このような事情から、香取神宮は鹿島神宮(茨城県鹿嶋市)と深い関係があり、両神社は「鹿島・香取」と並び称されることが多い。経津主大神は、武甕槌大神と共に春日大社(奈良市)などでも祀られている。

目次
はじめに
香取神社
あとがき

香取神宮

香取神宮【かとりじんぐう】は、経津主大神【ふつぬしのおおかみ】を主祭神として祀っている神社で、重要な宮中祭祀である四方拝において天皇に遥拝される一社に加えられている。全国に約400社ある香取神社の総本社である。

香取神宮は、神武天皇18年に創建されたと伝えられ、2600年以上の歴史を持つ神社である。古くから朝廷や武家からの崇敬を受け、特に武神として信仰されてきた。

香取神宮は、亀甲山【かめがせやま】と呼ばれる丘陵に鎮座しており、境内は広大で、豊かな自然に囲まれている。そのため、静かで神秘的な雰囲気が漂っている。

香取神宮には多くの文化財がある。特に、国宝海獣葡萄鏡【かいじゅうぶどうきょう】や、重要文化財の本殿拝殿、それに楼門などが見どころである。

現在の本殿は、元禄13年(1700年)に江戸幕府5代将軍・徳川綱吉によって造営されたものとされ、黒漆が塗られた外観が特徴的である。極彩色の装飾が施されており、重要文化財に指定されている。

拝殿は、荘厳な黒を基調としたデザインが特徴である。全国的にも珍しい黒色の社殿で、その美しさが際立っている。

楼門は、1700年に建てられ、東郷平八郎の筆による額が掲げられている。

奥宮【おくのみや】は、経津主大神の荒御魂を祀る宮で、旧参道の中程に鎮座している。

香取神宮の境内や参道には、桜や楓が植えられており、春の桜花や秋の紅葉が見事である。参道は木々に囲まれ、静かで神秘的な雰囲気が漂っている。

香取神宮は、その歴史と伝統、美しい建物と豊かな自然で訪れる人々を魅了している。

名 称香取神宮
所在地千葉県香取市香取1697-1
TEL0478-57-3211
アクセス東関東自動車道「佐原香取IC」から約1.5km
駐車場あり(無料)
第1駐車場(約100台):総門より南西に約550m
第3駐車場(約130台):総門より南東に約350m
Link香取神宮 | 全国約400社の香取神社の総本社

あとがき

香取神宮の境内には、要石【かなめいし】 と呼ばれる霊石がある。要石は、地震を引き起こす大鯰【おおなまず】を抑え込んでいるといわれる霊石で、地中に深く埋まっているとされる。

要石は、鹿島神宮にもあるが、その形状は凹形であるとされる。一方、香取神宮の要石は凸形であるとされる。実に興味深い。


香取神宮の境内の南面には、スギの御神木がある。この御神木の樹齢は約1,000年と推定されていて、高さは約20mで、幹周りは約10mもある。その雄大な姿は参拝者に深い感動を与える。


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