はじめに
京都の神社仏閣は国際的にも有名であり、世界文化遺産「古都京都の文化財」の構成資産として17か所が登録されている。世界文化遺産に登録されていない寺社にも素晴らしい景勝地があり、むしろそちらの方が多いくらいだ。高台寺【こうだいじ】もその一つである。

高台寺は、豊臣秀吉の妻である北政所(ねね)が秀吉の菩提を弔うために建立した寺である。そのため、豊臣家や江戸時代の歴史に触れることができる貴重な場所となっている。
高台寺
高台寺【こうだいじ】は、京都市東山区にある臨済宗建仁寺派の寺院である。山号を鷲峰山【じゅぶさん】を称し、御本尊は釈迦如来である。高台寺は、豊臣秀吉の正室である北政所が秀吉の冥福を祈るため建立した寺院であり、寺号は北政所の落飾後の院号「高台院」に由来する。
禅宗寺院であるが、秀吉と北政所を祀る霊廟としての性格を持った寺院である。
豊臣秀吉の没後、正室の北政所は1603年に後陽成天皇から「高台院」の号を勅賜されると、秀吉の菩提を弔おうと寺院の建立を発願し、徳川家康もその建立を支援した。秀吉没後に権力者となった徳川家康は、高台院を手厚く扱い、普請奉行に京都所司代の板倉勝重を任命するなど、配下の武士たちを高台寺の普請に当たらせている。中でも普請掛・堀直政の働きは大きく、高台寺の開山堂には直政の木像が祀られている。1606年、高台寺は曹洞宗の弓箴善彊を開山として完成したという。
1624年7月、高台寺は臨済宗建仁寺派大本山の建仁寺の三江紹益を中興開山に招聘し、曹洞宗から臨済宗に改宗している。
名 称 | 高台寺(高台寿聖禅寺) |
所在地 | 京都市東山区下河原通八坂鳥居前下る下河原町526 |
TEL | 075-561-9966 |
駐車場 | あり(有料) |
Link | 鷲峰山 高台寺 |
あとがき
高台寺は、京都市東山区に位置する非常に美しい寺院で、その歴史と風景の魅力は多岐にわたる。
高台寺の池泉回遊式庭園は、池と橋、茶室が調和した美しい庭園であり、四季折々の美しさを楽しむことができる。特に、秋の紅葉や春の桜の開花期は絶景で、多くの観光客が訪れる。
高台寺の方丈(本堂)や書院は、優雅で洗練された建築様式が特徴である。特に、龍の絵が描かれた襖絵や、細やかな装飾が施された天井画は見応えがある。
高台寺には多くの文化財が所蔵されており、見学もできる。例えば、茶道具や美術品など、日本の伝統文化に触れることができるのも大きな魅力である。利休の茶室を再現した茶室があり、茶の湯の雰囲気を味わうことができる。きっと日本の茶文化に触れた気分に浸れるはずである。