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末社「芸能神社」には芸能人も参拝する「車折神社」

はじめに

京都の神社仏閣は国際的にも有名であり、世界文化遺産「古都京都の文化財」の構成資産として17か所が登録されている。世界文化遺産に登録されていない寺社にも素晴らしい景勝地があり、むしろそちらの方が多いくらいだ。車折神社【くるまざきじんじゃ】もその一つである。

車折神社の境内マップ

車折神社は、芸能人に人気が高いことで知られる神社である。その理由は、この神社の境内には末社として芸能神社があるからである。そのため、舞台や映画などの芸能活動において成功を祈るために参拝する芸能人が多いのだという。

目次
はじめに
車折神社
芸能神社
あとがき

車折神社

車折神社【くるまざきじんじゃ】は、京都市右京区嵯峨朝日町にある単立神社である。主祭神として清原頼業【きよはらのよりなり】を祀っている。

清原頼業は、平安時代後期の著名な漢学者・儒学者であった人物である。学問で有名な広澄流清原氏の出で、大外記の職を長年務め、晩年には九条兼実より政治の諮問を受けたという。兼実から「その才、神といふべく尊ぶべし」と評されたというから非常に優秀な人物であったのだろう。

1189年に清原頼業が亡くなると、清原家の領地であった現在地に頼業の廟が設けられ、後に頼業の院号にちなんで宝寿院という寺院が建立された。その後、宝寿院は清原家の菩提寺となり、その境内に頼業を祀る社が建てられた、それが車折神社の起源とされる。

社名の「車折」の由来は、ある人が牛車に乗ったまま社前を通った所、突然車が裂けてしまったという説と、後嵯峨天皇が大堰川を遊幸した際、社前で突然車が前に進まなくなったので不思議に思って社の者に問うと、清原頼業を祀ると答えたので、還御の後に「車折大明神」の神号と正一位の神階を贈ったからだという説がある。

名 称車折神社
所在地京都市右京区嵯峨朝日町23
駐車場あり(無料)
Link車折神社

芸能神社

車折神社の境内には、芸能神社【げいのうじんじゃ】という末社がある。この芸能神社の主祭神は、天宇受売命【あめのうずめのみこと】である。

天宇受売命は、日本神話「天岩戸神話」に登場する神様で、天照大御神が天の岩戸に隠れてしまい、この世が暗闇になった際、天宇受売命が岩戸の前で大いに演舞され、天照大御神が岩戸から出て、この世が再び光を取り戻すことに貢献したという。この神話により、天宇受売命が「芸能・芸術の祖神」として古来より崇敬されて来た。

天宇受売命を祀る芸能神社は、あらゆる芸能・芸術の分野で活躍する人たちに強い信仰があり、舞台芸術や演劇、音楽などの分野に携わっている人たちに信仰され、いわゆる芸能人の参拝客が多いようである。


あとがき

車折神社の境内にある芸能神社は、芸能人に人気があることで知られている。この芸能神社は、舞台や映画などの芸能活動において成功を祈るために参拝されることが多いのだという。

芸能神社に芸能人が参拝する理由としては、成功や幸運を願うためだけでなく、自身の成長や挑戦を祈念するためでもある。このように、芸能神社は、芸能人にとって特別な神社となっているようだ。

しかしながら、車折神社の本殿は、歴史的な背景も豊かで、古くから信仰を集めてきた由緒正しい神社である。芸能には縁がない私は車折神社の本殿の方へ参拝することにしよう。


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