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  • 修験の里に湧く癒しの名湯―洞川温泉で心と体をととのえる

    はじめに

    洞川温泉は、奈良県吉野郡天川村に位置し、修験道の根本道場として1300年以上の歴史を持つ大峯山の麓に位置する。長い修験道の歴史と共に、修行者や参詣者が心身を癒す場所として栄えてきた。

    洞川温泉は、山間の静かな環境にあり、都会の喧騒から離れてリラックスできる場所として人気がある。また、温泉街にはレトロな雰囲気が漂い、ノスタルジックな気分を味わうことができる。

    洞川温泉の泉質は、単純温泉で、無味無臭ながら「とろり」とした肌触りが特徴である。疲労回復や美肌効果が期待でき、多くの訪問者に愛されている。

    また、洞川温泉は、美味しい名水が湧き出ていることでも有名である。そのため美味しい豆腐が食べられることでも知られる。

    目次
    はじめに
    洞川温泉
    泉質と効能
    温泉街
    洞川温泉周辺の観光スポット
    面不動鍾乳洞
    龍泉寺
    洞川湧水群
    ごろごろ水
    泉の森
    かりがね橋
    大峯山
    あとがき

    洞川温泉

    洞川温泉は、奈良県吉野郡天川村にある温泉地である。標高820mに位置し、山々に囲まれて、平地よりも気温が5度程低いため、避暑地としても親しまれている。

    また、大峯山への登山口近くにあるため、古くから多くの行者(修験者)や参詣者が心身を癒す場所として栄えてきた。

    名 称洞川温泉
    所在地奈良県天川村洞川
    Link洞川温泉街 | 奈良県天川村

    泉質と効能

    洞川温泉の泉質は弱アルカリ性単純温泉で、入浴後は肌がすべすべする、いわゆる「美肌の湯」である。

    神経痛・筋肉痛・関節痛・運動麻痺・慢性消化器病・冷え症などに対して治癒効果があり、大峯山への登山者たちの疲労回復に利用されてきたという。


    温泉街

    温泉街には旅館や民宿が20数軒ある。温泉街の景観で目を惹くものの一つが各温泉宿に設けられている「縁側」である。

    この縁側は、昔は大峯山に登った行者や参詣者が使っていたものである。白足袋にわらじ履きの行者や参詣者が縁側に座り、たらいの水で足を洗ってから部屋に上がったという当時の名残が今に残っているものだという。

    私たちがお世話になった旅館「紀の国屋甚八」も修験者のための宿であった頃のおもかげを今に残す老舗旅館(創業300年)の一つであり、設備の一つ一つに風情を感じることができた。大人数の修験者たちを受け入れていたであろう広い和室2間にはそれぞれコタツと寝室とが準備されていて、私たち夫婦には贅沢な広さであったが、当時の雰囲気を感じることができて良かった。

    名 称旅館 紀の国屋甚八
    所在地奈良県天川村洞川222-1
    Link名水の宿 紀の国屋甚八

    洞川温泉街の入口には村営洞川温泉センターがあり、日帰り客はここで温泉に浸ることもできる。

    名 称村営洞川温泉センター
    所在地奈良県天川村洞川13-1
    Link洞川温泉センター | 天川村 

    周辺の観光スポット

    面不動鍾乳洞

    面不動鍾乳洞は、関西最大級の鍾乳洞で、洞内には美しい鍾乳石や石筍が広がっている。トロッコ列車でアクセスできるのも魅力的である。(詳細は、洞川温泉にある関西最大の鍾乳洞「面不動鍾乳洞」


    龍泉寺

    大峯山龍泉寺は、真言宗醍醐派の大本山で、修験道の修行者が訪れる歴史ある寺院である。洞川温泉の中心に位置しているので、参拝後には温泉でリラックスできる。

    大峯山龍泉寺は、大峯山寺の護持院でもある。御本尊の弥勒菩薩、八大龍王、役の行者尊は、全国の信者の尊崇を集めている。修験道の根本道場として信者や登山者が訪れる霊場でもある。

    白鳳年間(645〜710年)に役行者【えんのぎょうじゃ】が大峯を開山し、修行していた頃に、山麓の洞川で岩場の中から水が湧き出る泉を発見した。

    役行者がその泉のほとりに八大龍王尊を祀り、行をしたのが龍泉寺の始まりであると伝えられている。この泉を「龍の口」と言い、この地を龍神様の住まわれる泉ということから、龍泉寺と名付けられたとされる。

    龍の口より湧き出る清水によって満たされた池は、水行場としても名高く、修行者の身心を清める第一の行場となっている。

    洞川から大峰山に登る修験者は、宗派を問わず龍泉寺に参拝し、水行の後、八大龍王に道中安全を祈ってから、山上ヶ岳に向かうしきたりとなっているという。

    昭和21年(1946年)の洞川の大火によって、境内の建物のほとんどを焼失したが、昭和35年(1960年)に伽藍は復興された。

    同年(1946年)、女人禁制が解禁されると共に滝行場である龍王の滝も整備されたという。

    不思議な体験、龍泉寺の「なで石」

    龍泉寺の境内では不思議な体験をした。それは「なで石」という不思議な石で、「優しくなでると軽く持ち上げられるが、叩くと重くて持ち上がらない」という。

    これは伝説ではなく、実体験の話である。そんなことはないだろうと試してみたところ嘘ではなかった。

    全くワケが分からない。気付かないままマインドコントロールされていたのだろうか?

    名 称龍泉寺
    所在地奈良県天川村洞川494
    駐車場あり(無料)
    Link真言宗醍醐派大本山龍泉寺

    洞川湧水群

    奈良県天川村の洞川温泉一帯には、ごろごろ水、泉の森、神泉洞という3つの湧水からなる洞川湧水群【どろがわゆうすいぐん】がある。洞川湧水群は、石灰岩からなるカルスト地形の地下水が長期間の年月を経て地表に湧出したものである。尚、神泉洞は私有地のため残念ながら一般観光客は見学することは出来ない。(詳細は、大峯山の麓で神の水が湧く「洞川湧水群」 )


    ごろごろ水

    ごろごろ水は、環境省選定の「名水百選」、国交省認定の「水の郷百選」、奈良県選定の「やまとの水」に選出されており、大峰山の名水としてよく知られている。ミネラル豊富な水を楽しむことができる。地元では「神の水」とも呼ばれている。

    ごろごろ水採水場で名水を汲み、ごろごろ水で淹れた名水コーヒーが飲めるという「ごろごろ茶屋」も近くにある。

    名 称ごろごろ水
    所在地奈良県天川村洞川678-220
    Linkごろごろ茶屋/ごろごろ水

    泉の森

    泉の森オートキャンプ場・小広荘の隣に洞川湧水群の一つである「泉の森」を見つけることができる。川にかかる赤い歩道橋を渡ると、杉木立のなかに蔵王権現を祀る小さな社殿がある。その奥にある斜面の洞穴から湧き出ている清水が古くより「神の水」として大切に保存されている「泉の森」である。

    泉の森は、自由に立ち入りことが許可されており、誰でも洞穴から湧き出る様子を見学できる。但し、周辺に駐車場はないので路上駐車することになり、長居はできない。

    名 称泉の森
    所在地奈良県天川村洞川187
    Link洞川湧水群 | 天川村

    かりがね橋

    かりがね橋は、洞川温泉にある吊り橋で、龍泉寺裏のモミ林と大原山との間に架けられている。全長120m、高さ50mの大吊り橋で、洞川温泉の町並みや大峯山の山嶺を一望できる。

    洞川温泉周辺には、奈良県の天然記念物に指定されているイワツバメの越冬地があり、イワツバメのことを地元では「かりがね」と呼ぶ。イワツバメの棲息する環境を末永く守りたいという地元の思いが、この吊橋の名前の由来になっているという。

    橋を渡ると、揺れる感覚や板がたわむ感覚があり、スリル満点である。私の妻は全く平気であるが、高い所が苦手な私は渡るのは遠慮したい。身を危険にさらす気が知れない。


    大峯山

    大峯山は、修験道の聖地で、登山やハイキングが楽しめる。山頂からの眺望は絶景である。私は、社会人になったばかりの頃に、この女人禁制の大峯山に登っている。随分と昔のことであるが、今でも女人禁制は守られており、女性の登山は宗教上の理由から許可されていない。(詳細は、修験道の聖地・大峯山


    あとがき

    洞川温泉は、紅葉の季節にみたらい渓谷に行った際に立ち寄るぐらいにしか私は思っていなかったが、その考えを改める必要がある。今回、一泊ではあるが洞川温泉に宿泊してみて、洞川温泉の魅力の一端を知ることができた。

    洞川温泉は修験道の聖地である大峯山の登山口にあり、修験者や参詣者が多く訪れる。歴史的な背景とともに、伝統的な日本の風景が広がっていることに感動した。

    勿論、温泉地である洞川温泉は、宿泊して温泉に浸かれば癒しのひとときを過ごすことができ、リラックスできる。湯治客に人気があるのも理解できる。

    洞川温泉は、標高約820mの高地に位置するため、気温は平地より約5度ぐらいは低そうである。秋の紅葉は見事であるが、雪が積もった風景の写真も撮ってみたいものである。

    洞川温泉は、奈良県天川村に位置する美しい温泉地であり、自然と歴史が調和した魅力的な場所であることを私は理解できた。


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