◆ はじめに
みたらい渓谷(御手洗渓谷)は、奈良県天川村に位置する美しい渓谷である。「みたらい」という名は、南北朝時代、後醍醐天皇の皇子・護良親王【もりよししんのう】が戦勝祈願のため、この地で手を清めた(御手洗・禊【みそぎ】を行った)ことに由来すると伝えられている。
渓谷は、大峰山を源とする山上川が川迫川に合流する周辺に形成されており、急峻な地形の中に大小さまざまな滝が連続するダイナミックな景観が特徴である。透明度の高い清流と深い森が織りなす風景は、訪れる人の心を静かに癒してくれる。
みたらい渓谷は四季折々の自然美を楽しめる場所だが、特に紅葉の季節には谷全体が鮮やかな色に染まり、多くの観光客が訪れる人気のスポットとなっている。

みたらい渓谷
みたらい渓谷は、奈良県天川村北角にある渓谷である。新宮川水系の天ノ川【てんのかわ】の支流である山上川下流部で、川迫川と合流する場所付近の渓谷を指す。

みたらい渓谷の魅力と言えば、エメラルドグリーンに輝く清流である。その清流の美しさと河原に点在する巨岩や奇岩は訪れる私たちを魅了する。また、渓谷内には大小さまざまな滝があり、そのダイナミックな景観も見どころの一つである。

みたらい渓谷は、四季折々の異なる景観の美しさを楽しむことができるが、特に秋の紅葉の季節は素晴らしい。そのため、この季節には多くの観光客が訪れる。

みたらい渓谷には渓谷沿いには遊歩道が整備されており、ハイキングを楽しみながら自然の美しさを満喫できる。

ハイキングを開始する前に、天川村総合案内所で遊歩道の案内マップである「みたらい渓谷ハイキングコースマップ」を入手しておくことをお勧めしたい。みたらい渓谷ハイキングコースの概要が理解できるからである。
天川村総合案内所を出て信号を横断し、数分歩いたところにある道案内の看板を左に曲がると緑色に塗られた川合吊橋がある。

頭上の看板には「人数制限5人」と書かれているので、重量制限があるが、なんとか私でも渡れたので、多くの人にとっては安全な吊橋である。

川合吊橋を渡って、天ノ川を左手に見ながら車道をしばらく進むと、やがて弁天渕橋が見えてくる。

弁天渕橋を渡らず、その橋の手前右側にある、みたらい遊歩道への入口から遊歩道に入る。

遊歩道に入ってからは、左手に天ノ川【てんのかわ】を眺めながらのハイキングコースで、渓谷沿いに整備された遊歩道からは河原に巨石・奇岩が転がる風景を楽しむことができる。透き通ったエメラルドグリーンの水は本当に美しい。

みたらい渓谷への旅は、遊歩道ハイキングがお勧めである。車で移動しようとすると、道幅が狭くて対向車に気をつける必要があるのでゆっくり天ノ川の景色を見ることができない。その上、みたらい休憩所の駐車スペースは限られているので先着順となるからである。

また遊歩道ならでは楽しみ方もある。遊歩道では普段、目にすることがほとんどない巨樹にも会うことができる。

みたらい遊歩道入口から約30分ほどで「みたらい休憩所」に到着する。ここまでの道程は、ほぼ平坦であるのでほとんど疲れない。

道路を挟んで「みたらい休憩所」横の石段から少し登った所は、みたらい渓谷のなかでも一番のみどころである。

確かに美しくて絶好の撮影スポットがいくつも存在した。ハイキングコースの途中には「みたらいの滝」があり、その美しさは圧巻である。

「みたらい休憩所」を眼下にしながら遊歩道を少し進むと、ここからは哀伝橋・みたらいの滝・みたらい橋の3つを同時に見ることができる場所に着く。

ハイキングコースにはいくつかの吊り橋が架かっており、渓谷の景色を一望できる。特に「哀伝橋」からの眺めは素晴らしい。哀伝橋からは、みたらいの滝と、その頭上に架かるみたらい橋を見ることができる。さらに真下には、滝の流れも見える。この絶景は見飽きることはない。

ここがみたらい渓谷を代表する景観の一つとなっているのが容易に理解できる。筆舌できないほどの絶景である。

エメラルドグリーンの淵は本当に美しい。いつまでも眺めていたい思いに駆られる。自分が高所恐怖症であることさえ忘れてしまうほどである。

遊歩道は、急な上りが続くようになる。その先にある「光の滝」は、落差15mの直瀑で、陽光に反射して美しい。

およそ200mという高低差がある渓谷内には、大小の滝がいくつも流れ落ち、巨石・奇岩もいたるところに点在する。そして周辺の森林は豊富な種類の木々がつくる自然林である。そのため四季折々の渓谷美を楽しむことができる。特に秋の紅葉時の景観は絶景というほど素晴らしい。「光の滝」の周辺の紅葉も陽光に照らされてとても綺麗であった。

みたらい渓谷のハイキングコースの最後には「みたらい橋」と呼ばれる吊橋があり、この橋を渡ると、洞川温泉街に到着する。

ハイキングコースの終点は洞川温泉である。ハイキングの後には温泉でリフレッシュすることができる。

ハイキングコースとなる遊歩道は、天川川合バス停から洞川温泉バス停まで続き、全行程は約7kmで、徒歩約2時間30分の道程となる。高低差は約200mあるので、運動不足ぎみのシニア世代にとっては結構な運動量である。
| 名 称 | みたらい渓谷 |
| 所在地 | 奈良県吉野郡天川村北角 |
| Link | みたらい渓谷 | 天川村 みたらい渓谷|天川村 みたらい遊歩道 | 天川村 「みたらい遊歩道」 |
| 名 称 | 天川村総合案内所 遊歩道マップが入手できる 天川村の観光や登山など あらゆる情報が入手できる |
| 所在地 | 奈良県天川村川合263-1 国道309号線沿いの 天川村の入口に位置する |
| Link | 天川村総合案内所 | 天川村 |
| 名 称 | 大峯山洞川温泉観光案内所 |
| 所在地 | 奈良県天川村洞川528-1 |
| Link | 大峯山洞川温泉観光協会 |
| 名 称 | 天川村役場無料駐車場 (繫忙期のみ使用可) |
| 所在地 | 奈良県天川村大字沢谷60 |
| Link | 駐車場のご案内 | 天川村 |
◆ あとがき
みたらい渓谷を訪れるのは今回で二度目である。最初に訪れたのは20年以上も前のことだが、渓谷の自然美と紅葉の鮮やかさは、今も記憶の中で色褪せていない。紅葉の見頃はやや過ぎていたものの、今回も十分にその美しさを堪能することができた。
遊歩道には約200mの高低差があり、天川村総合案内所を起点に洞川地区へ向かう場合は登り、反対に洞川温泉観光案内所から歩き始めると下りになる。私たちは天川村総合案内所を出発したが、車で訪れていたため全区間を歩くことはせず、途中の「みたらい休憩所」から急登を進んだ先にある「光の滝」を見て引き返すことにした。
前回は日帰りの旅だったので、今回は洞川温泉に宿泊した。洞川温泉は期待以上に心地よく、旅の疲れを静かに癒してくれた。みたらい渓谷の自然と温泉の恵みを味わえた今回の旅は、スパツーリズムの観点から見ても十分に満足できるものだったと感じている。