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  • 生石高原県立自然公園を歩く──ススキ原と亀池が描く静かな風景

    目次
    はじめに
    生石高原
    亀池
    あとがき

    はじめに

    生石高原県立自然公園は、和歌山県が指定した県立自然公園で、生石ヶ峰(生石山)の山頂を含む生石高原【おいしこうげん】一帯が指定区域となっている。生石高原は、秋になると一面に広がるススキ原の美しさで知られ、関西屈指の草原風景を楽しめる場所である。

    本稿の執筆にあたり調べてみて、和歌山県海南市にある亀池もこの自然公園の指定区域に含まれていることを初めて知った。生石高原と亀池は距離が離れているため、同じ自然公園に属していることは意外であり、ぜひ自分の目で確かめたいと思い、亀池を訪れてみた。

    亀池公園の遊歩道はよく整備されており、池は想像していたよりもずっと大きく、静かな水面が広がっていた。園内にはツツジの植栽やチューリップ畑もあり、季節ごとに彩りを楽しめるよう工夫されている。ただ、今回は開花時期を過ぎていたため花を見ることはできなかった。次は桜の咲く季節に訪れ、春の亀池の風景をゆっくり味わってみたいと思う。


    生石高原

    生石高原【おいしこうげん】は、和歌山県の紀美野町中田と有田川町生石にまたがる高原で、生石ヶ峰(標高870m)の山頂一帯はススキで覆われた大草原(約13ha)となっている。

    山頂からの眺望が良いことから、和歌山県内有数の行楽地となっている。

    引用:和歌山県 / 観光スポット&おでかけ情報

    ススキの名所として知られ、秋のシーズンには関西一円から多くの観光客が訪れる。

    毎年3月末頃には「生石山焼き」が行われる。生石ヶ峰の山頂一帯は古くから定期的な山焼き(火入れ)が行われていた関係でススキの大草原が広がっていたが、近年はススキ草原の遷移が進む傾向があり、一部ではアカマツの森林となり、ススキの草原は狭まっているという。

    そのため、ボランティアの協力も得て、刈り入れや火入れが行われ、ススキ草原の回復の試みがなされているのが現状である。

    ススキの名所として素晴らしい景観を誇っている生石高原であるが、多くの人々の尽力によって維持管理がなされていることを知った。観光客の一人として感謝すると共に、是非、次の世代にもこの景観を残していって頂きたいと思う。

    名 称生石高原
    所在地和歌山県有田川町生石
    和歌山県紀美野町中田
    駐車場あり(無料)
    Link生石高原県立自然公園
    わかやま観光 生石高原
    生石高原 – 有田川町観光協会
    生石高原/紀美野町

    亀池

    亀池【かめいけ】は、徳川吉宗が将軍時代に治水家として全国的に有名であった技師、井沢弥惣兵衛【いざわ やそべえ】(紀州溝ノ口村出身)に命じて作った人造湖(ため池)である。

    同時に亀の川の改修とため池(亀池)への導水路(約4km)の新設も行っている。現在も現役で、約143haの農地の灌漑用に使用されているという。

    池の中には「中島」と呼ばれる人工島があり、亀池のほとりから歩行者専用のつり橋で往来できる。

    昭和43年(1968年)に紀州徳川家の別邸・双青閣が中島に移築されている。

    亀池の周囲には遊歩道が整備され、「亀池公園」として管理されている。

    亀池の周辺には、桜樹が約2,000本も植栽されており、春には美しい花を咲かせ、桜の名所としても知られる。

    名 称亀池公園
    所在地和歌山県海南市阪井452
    駐車場あり(無料)
    Link亀池/海南市
    亀池公園 | 海南観光ナビ
    亀池公園 – 海南市 公園
    県下最大級の池「亀池公園

    あとがき

    私が生石高原を初めて訪れたのは、小学生の頃だったように思う。学校の遠足だったのか、両親に連れられて行ったのかはよく覚えていない。記憶があいまいなのは、年月が過ぎ去ったこともあるが、当時の私にとってススキの風景が特別な感動を呼び起こすものではなかったからだろう。小学生がススキを見て喜ぶはずもない。

    それ以来、生石高原を訪れることは長らくなかった。しかし、シニアとなった今、再び足を運ぶ機会を得た。毎度のことながら妻の誘いではあるが、素直に従い、行って良かったと心から思っている。

    自分が「枯れススキ」のようになったからだとは思いたくないが、秋のススキ原の景観は、率直に言って素晴らしかった。銀色に輝く穂が風に揺れる光景も美しいが、夕暮れ時、黄金色に染まるススキの穂は、胸に迫るほど感動的だった。

    若い頃に読んだ小説を、シニアになって再読するとまったく違う印象を受けるように、歳を重ねることは決して悪いことではない。人生の経験が静かに積み重なり、見るもの・聴くものをより深く心で受け止められるようになっている気がする。セカンドライフをスタートさせたつもりでいたが、精神的には今がむしろ絶頂期なのではないか──そんなことを時折思う。身体的にはトホホではあるが、それもまた人生の味わいなのだろう。


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