◆ はじめに
──伊予灘へ向かう静かな海辺の旅
松山の街を離れ、海沿いの道を南へと進むにつれて、空気の質がゆっくりと変わっていく。山の匂いから潮の香りへ、そして風の音が少しずつ柔らかくなる。
双海の海岸が近づくと、 視界がふっと開け、 伊予灘の穏やかな海が広がる。 その海は、瀬戸内らしい静けさを湛え、 旅人の心をゆっくりと整えてくれる。
ふたみシーサイド公園に立つと、海と空がゆっくりと溶け合うような広がりが目の前に現れ、ここから始まる旅が、“光の変化を味わう時間”であることを静かに教えてくれる。

双海の海岸の風景
──光と風がつくる穏やかな海辺
双海の海岸は、伊予灘の穏やかな波が寄せては返す静かな場所だ。 波の音は決して強くなく、 耳を澄ますと、海がゆっくりと呼吸しているように感じられる。
海風は柔らかく、 潮の香りがほのかに漂い、 歩く速度を自然とゆっくりとしたものへと導いてくれる。 海辺の道を歩いていると、 光が水面に反射し、 その揺らぎが旅人の心に静かなリズムを刻む。
双海の海岸は、 派手な景観を持たない。しかし、静けさの中にこそ深い美しさが宿っている。

ふたみシーサイド公園
──夕陽の名所としての魅力
ふたみシーサイド公園は、「日本の夕陽百選」に選ばれた夕景の名所として知られている。 夕方になると、海と空がゆっくりと色を変え、 水平線に沈む夕陽が海面を赤く染めていく。
公園のベンチに座り、 海を眺めていると、 時間の流れがゆっくりとほどけていく。 海風が頬をかすめ、 光が少しずつ柔らかくなり、 旅人の心に静かな余白をつくってくれる。
公園にある「夕日のミュージアム」や、 海辺の鐘は、 訪れる人々の思い出をそっと刻む場所として親しまれている。
ふたみシーサイド公園は、 夕陽と海風がつくる“静かな時間”を味わうための場所である。

海辺を歩く
──光の変化が描く旅の表情
夕方に向かうにつれて、光の色は少しずつ変わっていく。 昼の明るい光が、 やがて柔らかな金色へと移り変わり、 海面に反射して揺らめく。
雲がゆっくりと流れ、 その影が海に落ちると、 風景が一瞬だけ深い青に染まる。 歩く速度を少し落としてみると、 その小さな変化がより鮮明に見えてくる。双海の海岸は、光の変化が旅の表情を静かに描いていく場所だ。

双海の静けさ
──心がほどける海辺の時間
双海の海岸では、 歩く時間以上に「座る時間」が豊かである。 ベンチに腰を下ろし、 水平線を眺めていると、 海風が心の奥にある緊張をゆっくりとほどいてくれる。
夕陽が沈む瞬間は、 一日の終わりに訪れる静けさそのものだ。 その静けさは、 旅人の心に深い余韻を残し、 日常では気づけない感覚をそっと呼び起こす。双海の海辺は、「心がほどける時間」を味わえる場所である。

二日目にしてようやく夕陽の片鱗を見ることができたが、雲が多くて残念であった。いつかまたチャレンジしてみようと思う。
| 名 称 | ふたみシーサイド公園 |
| 所在地 | 伊予市双海町高岸甲 |
| Link | ふたみシーサイド公園 |
◆ あとがき
──夕陽が教えてくれるもの
双海の海岸で眺める夕陽は、ただ美しいだけではない。 光がゆっくりと沈んでいく時間の中で、心の奥にある静けさがそっと姿を現す。海風が頬をかすめ、 波の音が遠くから届く。その穏やかなリズムは、 旅人の心を静かに整えてくれる。
双海の海岸は、 派手な演出を持たない。 しかし、夕陽と海風がつくる静かな時間は、 旅を終えたあとも心に残り続ける。次の旅でもまた、歩く速度を少し落とし、静けさの中にある美しさを探してみたい。双海の海岸は、その歩みをそっと後押ししてくれる場所である。