月: 2024年10月

  • 日本三古湯・白浜温泉を歩く──白砂の浜辺と海岸美の旅

    目次
    はじめに
    白浜温泉
    泉質・効能
    宿泊施設
    白浜温泉周辺の観光スポット
    白良浜
    アドベンチャーワールド
    円月島
    千畳敷
    三段壁
    あとがき

    はじめに

    白浜温泉は、和歌山県に位置する日本三古湯の一つで、古代から人々に親しまれてきた歴史ある温泉地である。道後温泉・有馬温泉と並び、『日本書紀』や『万葉集』にもその名が記されており、長い歳月を通じて湯治の地として愛されてきた。

    古くは「牟婁(むろ)の湯」と呼ばれ、658年には斉明天皇が行幸した記録が残る。その後も多くの皇族や貴族が訪れ、白浜は特別な湯治場として重んじられてきた。 江戸時代には紀州藩の藩主や武士、庶民にも広く利用されるようになり、温泉地としての賑わいがさらに増していった。

    明治以降、交通網の発達とともに白浜温泉は全国的な観光地として知られるようになり、戦後には新婚旅行の定番地として人気を集めた。1970年代以降はレジャー施設の整備が進み、現在では白良浜や円月島、アドベンチャーワールドなど、多彩な観光スポットを有する温泉リゾートとして多くの人々を惹きつけている。

    白浜温泉の魅力は、源泉かけ流しの温泉や足湯、共同浴場など多様な湯処が点在している点に加え、宿泊施設の充実、そして東京から飛行機で約70分、大阪から車で約2時間というアクセスの良さにもある。 歴史と自然、そして現代的な快適さが調和した白浜温泉は、今もなお多くの旅人を癒し続けている。


    白浜温泉

    泉質・効能

    白浜温泉の泉質と効能は主として下記のとおりである。

    • 塩化物泉
      • 体を温める効果が高く、保温効果がある
      • 体を温め、血行を促進するので冷え性の改善に役立つ
      • ストレス解消や疲労回復に役立つ
    • 炭酸水素塩泉
      • 肌を滑らかにし、美肌効果が期待できる
      • 保湿効果も高い
      • ストレス解消や疲労回復に役立つ
    • 硫酸塩泉
      • 血行を促進し、筋肉痛や関節痛に効果がある
      • リウマチや神経痛、腰痛などに効果がある
      • ストレス解消や疲労回復に役立つ

    宿泊施設

    白浜温泉には、豪華なリゾートホテルから家庭的な民宿まで、さまざまなタイプの宿泊施設が揃っているのが魅力である。

    白浜温泉には多くの宿泊施設がある。白浜温泉旅館協同組合に加盟している施設だけでも23軒もある。

    南紀白浜観光協会の情報によれば、さらに多くのホテルや旅館が存在し、全体で約158軒の宿泊施設があるとされている。


    白浜温泉の観光スポット

    白良浜

    白良浜【しららはま】は、約620mにわたる真っ白な砂浜が広がるビーチで、夏には海水浴客で賑わう。ハワイのワイキキビーチと友好姉妹ビーチの関係にある。

    白良浜【しららはま】

    アドベンチャーワールド

    アドベンチャーワールドは、約140種類の動物がいる動物園に、イルカショウが楽しめる水族館、そして遊園地が一体となったテーマパークである。


    円月島

    円月島は、臨海浦に位置し、南北130m、東西35m、高さ25mの小島で、白浜のシンボルとして親しまれている。正式には高嶋【たかしま】という。

    通称、円月島と呼ばれる高嶋【たかしま】(白浜町)

    島の中央に円月形の海蝕洞がぽっかり開いていることから「円月島」と呼ばれるようになったのが通称の由来らしい。

    円月島 ココが最も円月島に近寄れる場所である。

    円月島に沈む夕陽は「和歌山県の夕日100選」に選ばれており、日の沈む夕景の美しさは格別で、春分・秋分の時期には、中心部の穴を通して夕日が見えるらしい。

    円月島 次の機会には沈む夕陽をバックにして撮影したいものだ。

    少なくとも一度は夕日の撮影にチャレンジしたいものだ。

    名称円月島(高嶋)
    所在地和歌山県白浜町3740
    駐車場あり(無料)
    Link円月島 | 和歌山県

    千畳敷

    千畳敷【せんじょうじき】は、瀬戸崎の先端から太平洋に向けて突きだしたスロープ状の大岩盤である。かなり広い岩盤なので「千畳敷」の名が付いている。

    この大岩盤は、第3紀層の砂岩からなる白くて柔らかい岩盤であり、太平洋の打ち寄せる荒波に浸食され、悠久の時を経て壮大な景観を形成したという。

    千畳敷は、太平洋に突き出しているため、夕日観賞スポットとしても人気がある。

    名称千畳敷
    所在地和歌山県白浜町594
    駐車場あり(無料)
    Link千畳敷 | 和歌山県

    三段壁

    三段壁は、かつて東尋坊(福井県坂井市)と共に「自殺の名所」と不名誉な呼ばれ方をしたこともある断崖絶壁である。

    三段壁(和歌山県白浜町)

    高さ50m、長さ2kmにわたる大断崖であり、近くに寄ればかなりのスケール感がある。一般的には迫力満点の景観が楽しめるらしいが、高所の苦手な私は楽しめるという感覚ではない。

    三段壁 かなり断崖の内側から撮影する。断崖での写真撮影は苦手だ!

    高所が苦手な私からすれば、ここから落下すれば助からないなあと思う前に、断崖の先に立つことすらできない。昔はこれほど怖いと感じなかったように思うが、今は全くダメである。

    三段壁は有名な観光スポットでもあり、重要な地質研究の場でもある。「三段壁洞窟」の中にエレベーターで降りるとその地層が水平でないことに驚嘆する。

    垂直に変動した地層の上に水平の地層が入り込んで重なるというかなり複雑な地殻変動が起きたことを物語っている。

    三段壁洞窟は海に繋がっているので、波が洞窟内部深くにも押し寄せてくる。

    三段壁洞窟の開口部は結構大きいとの印象を持った。

    三段壁洞窟の開口部からの景色も素晴らしかった。何よりも高所ではないのが良い。

    名称三段壁
    所在地和歌山県白浜町
    駐車場あり(無料)
    Link三段壁|南紀白浜観光協会
    南紀白浜 | 三段壁洞窟
    三段壁 | 和歌山県

    あとがき

    かつて白浜温泉が新婚旅行で大いに賑わった時代がある。特に1960年代から1970年代にかけての高度経済成長期である。この頃の日本は国民所得が年々伸び、旅行が一般の人々にも手の届くものとなった時代であり、新婚旅行も国内で楽しむのが一般的であった。

    新幹線の開通や高速道路網の整備が進んだことで、白浜へのアクセスは格段に向上した。温暖な気候、美しい海岸線、豊富な温泉、そして観光施設の充実──こうした条件が揃っていた白浜は、新婚旅行先として自然と人気を集めるようになったのである。

    その後、1970年代以降は家族向けのレジャー施設が増え、白浜は「温泉地」から「総合リゾート地」へと姿を変えていった。現在の白浜は、家族連れにもカップルにも愛される観光地として定着している。 家族連れにはアドベンチャーワールドや白良浜海水浴場が人気であり、カップルには温泉や夕景を楽しめる静かなスポットが好まれている。

    また、現代の白浜も新婚旅行の旅先として一定の人気を保っている。白浜古賀の井リゾート&スパや南紀白浜マリオットホテルなど、海を望む上質な宿泊施設が揃い、特別な時間を過ごすには申し分ない環境が整っている。新婚ではないが、私自身も一度は泊まってみたいと思わせる魅力がある。

    白浜温泉は、古代から続く湯治の歴史と、現代的なリゾートの快適さが調和した稀有な温泉地であり、時代を超えて多くの旅人を惹きつけてきた。その魅力は、これからも変わることなく受け継がれていくに違いない。

    白砂の海と古湯のぬくもりに包まれながら、白浜は今も旅人の心に静かな癒しを届けてくれる。


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